相模湖高架橋 切断合成桁のリニューアルされた姿を拝見
相模湖高架橋も姥久保高架橋と同じく切断合成桁とのこと。
側道から高架橋を見上げると、目に飛び込んでくるのは外桁外側に張り出した支承取替のジャッキアップブラケット(張出横桁)です。2支承線のまま桁間を接合しているのですが、支承も取り換えられているようで、そのためのブラケットが残っています。外桁の内桁側に見える追設横桁も見えますね。
さて、切断合成桁をキーワードとして検索して出てきたのが「橋梁と基礎」の記事でして、拝見しました。
ジャッキアップ補剛材と支点上の対傾構が近接しているので、作業順序も作業員の方の動線の確保も大変だったでしょう。どのくらいまで近づけてよいか?とジャッキとのコンフリクトになりますので。(胃が痛くなりそう)
推測ですが、建設時は3主桁→床版補強策として縦桁の設置→縦桁の主桁化の流れではないかと思います。上から架設できないこともあり、また、現橋の測定結果をもとに寸法を合わせこんでいく必要もあり、一筋縄ではいかないですよね。
上の写真に見える縦桁の水平補剛材と下横構/対傾構下弦材のGuss PL位置や形状も、ご苦労されている跡がうかがえます。
中間支点の桁連続化は姥久保高架橋と同じく、上フランジ側の補強板は支点上補剛材の開口部を通過させており、下フランジ側は支点上補剛材にボルト接合されているようです。姥久保高架橋と同じ設計の考え方で統一されていますね。なるほど。
仕上がった状態を見ると解説的にコメントできてしまいますが、どの補強工種をとっても難しく、組み合わせて仕上げるのは大変なことだと思います。
思わず呼吸を忘れてしまうような、強い雰囲気が伝わってくるようでした。