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長野県 矢筈高架橋の耐震補強を拝見(国道474号 三遠南信自動車道)

 天龍峡大橋のその先は?となれば、秋葉街道方面に向かっていく道となります。詳細は酷道の情報に詳しいサイトにお任せするとして、開通を夢見るルートへと進みます。三遠南信自動車道としては、天龍峡大橋と直接にはまだつながっていないのですが、矢筈高架橋にたどり着きました。
 一部の区間が供用された高規格な道路となれば、その片側から先は工事中で通れないことになります。今のところ三遠南信自動車道の「片側」が矢筈高架橋になります。

落橋防止関連

 そして、視界に飛び込んできたのは変位制限構造の取り付け方です。
 設計された方は、すごく悩まれたでしょうね。ご苦労がうかがえます。
 アンカーボルトをどう配置するのか?アンカー径はどこまで許されるか?といったことと、現場でコの字に取り囲むような形状をどう仕上げるかと、さらにはその接合と設計といった点をうまくバランスをとっていますね。

変位制限構造のアップ
変位制限構造をさらにアップ

 建設関係では少なめですが、面と面を合わせていく接合は形合わせ・位置合わせが大変です。先行部材のナットを先に締めると位置調整ができないとか、部材間の肌すきが調整しづらいとか。
 さて、溶融亜鉛めっきの作業用、あるいは現場での吊り上げ用の金具も残っています。スカラップが見えづらいですが、きれいな仕上がりです。
 写真を撮影したときには気が付かなかったのですが、排水管はステンレス管のようで、エルボなどを使わないで接続しているところがまた興味津々です。
 それにしても、衝突部分の部材の色が溶融亜鉛めっきとは違うので、さてどんな状態なのだろう?と疑問を抱くのでありました。(もう一度確認に行くとは言わない)