あの「寄生獣」が韓国ドラマ化したらしい
「寄生獣 -ザ・グレイ-」
原作漫画はドハマりして何度も読み返した思い出深い作品。
なんで今?
と思いつつ、なんの前情報もなしに「寄生獣 -ザ・グレイ-」を観てしまった。
「寄生獣」といえば、主人公・泉新一の右手に寄生生物“ミギー”が寄生して……
と思ったら、主人公はスインという女性で、寄生する場所は顔の右半分!?
えっ、えっ!? ミギーはいないの?
設定からこんなにアレンジしてくるんだ!?
下調べゼロだったせいで、まったく新しい物語を堪能できてなんだか得した気分♪
ちなみに、監督・脚本は「新感染 ファイナル・エクスプレス」のヨン・サンホ。
ぐいぐい引き込む手腕はさすがです!
こんなに違う!原作と韓国版
寄生生物は本能で人間の脳を乗っ取る
乗っ取られた人間は自分の意志を失う
の設定はそのまま
原作
右手に侵入した異物に気づいた新一の妨害で寄生生物が右手に留まる。
新一は寄生生物“ミギー”と共存し、直接会話ができる
韓国版ドラマ
スーパーマーケット店員のスインは、悪質な客に逆恨みされ茂みで刺されてしまう。
そのとき瀕死のスインに侵入した寄生生物は、宿主(スイン)の生命維持のために力を使ってしまい脳を奪えず、顔の右半分のみに寄生した。
寄生生物はスインが意識がないときしか表に出られないので、直接の会話はできない。ただし、スインの潜在意識の中での会話はあり。
スインと寄生生物の主導権が入れ替わることで二重人格のように見えるので、寄生生物は「ジキルとハイド」からとったハイジと名付けられる。
寄生獣の世界観
まったく違う設定に物語、キャラクターだけど、「寄生獣」の世界観は壊れていないのがすごい。
たとえば、ハイジが生命維持を優先して脳を奪えなかったという設定は、ミギーが殺されかけた宿主(新一)を守るために力を使ったために意識を持てる時間が減ってしまうというエピソードを彷彿させる。
原作では、海に転落したときに寄生されたために脳を奪われなかった宇田守というキャラもいた。
(海中での呼吸のために顔下半分から胸までを寄生され、宿主と寄生生物が交互に口でしゃべる姿がおもしろい)
漫画「寄生獣」は物語が進むにつれ、「生」とは「命」とは「人間」とはと深いテーマが問いかけられる。
人間とそれを捕食する寄生生物を通して、人間こそが、地球という惑星を森林伐採や戦争などで破壊し続ける寄生生物であることを突きつけられる。
韓国版は6エピソードというコンパクトな作品ながらも同様のテーマに触れつつ、集団組織化した人間のおそろしさ、対立する存在同士の“共生”をテーマにしている。
言いたいけど言えない!!
最終話(第6話)のクライマックスを終え、物語は終わりへと近づいていく。
このまま終わりと思って油断したラストの数秒でまさかのあの人が登場!
えっ えっ えーー!!
韓国オリジナルだと思っていたのに、そうくるか!!
ってことは、続編ありで、あの人とあの人がもしかして…!?
「寄生獣」ファンなら興奮必至なラストでした!
(おはぎ)