短編小説「笹の葉の願いごと」(後編)
笹の葉が枯れて随分とたった頃。
妙なことが起き始めたんです。
玄関の電気は人感センサーなんですが、
夜寝ていると、
その人感センサーが反応するんです。
なんだろう
と思って玄関にいっても
当然ですが誰もいない。
それだけなら機械の故障かなって
思うんですけど、
他にも窓からコンコンと
ノックの音が聞こえたりして。
ここは6階で川沿いですし、
誰かが忍びこんだとは思えないんです。
寝ている時に体を揺さぶられたり、
ガンガン
と何かを叩く音で
飛び起きたこともあ