マガジンのカバー画像

ショートショート、短編小説 創作集

38
メンバーによるとってもステキな作品集をまとめてみました。 不思議な体験談、短編小説、ショートショート、イラストに物語つけてみた! などなど、盛りだくさんです。 ぜひご一読ください。
運営しているクリエイター

2022年3月の記事一覧

繰り返される一日を描いた「ヒトコト」脚本を全文掲載

【イラストに物語つけてみた!】第二弾 最初の作品は【しょう】が脚本を担当した「ヒトコト」。 完成動画は上記リンクから。 ヒトコト 「もしも明日地球が終わるなら、最後に何が食べたい?」 誰もがきっと、そんな会話を交わしたことがあるだろう。  最後の晩餐ってやつだ。 じゃあ。もしも明日、地球が終わるなら。 最後に、どんな言葉を遺したいだろう。  私が、この世に遺す、最後のヒトコト。  「吾輩の辞書に~」とか、「地球は青かった」とか。 「わが生涯に」とか。 そんな、

イケメン社員と彼を取り巻く女たちの嫉妬と野望が渦巻くオフィスドラマ

清掃員が見つけた秘密の箱にはいったい何が?  そして真の黒幕は誰なのか!? 三田さんの置き土産    会社の女子ロッカールーム     ドアが開き、数名が入ってくる。 葵衣「なんで掃除のおばさんに呼びつけらんなきゃいけないのよ!」    不満気にロッカールームにやってきた倉田葵衣、辻井さやから女子社員。 清掃員「退社した方のロッカー掃除してたら、こんな箱があったんです」    目深に帽子を被りマスクをつけた、清掃員姿の女性。    指し示したのは、四角い抽選箱みたいな鈍色

文芸社×TOKYO FMのラジオドラマ賞を受賞作「こまちねず」をラジオドラマ化!

10代から20代に変わる頃の混濁した「あの感じ」をどうぞ(全文掲載) こまちねず 「東京に降る雪はどんなかね」 あれから3年が経ったが、 東京にはまだ雪が降らない。 このままずっと 東京には雪が降らないんじゃないかと思っていた。 雪が降らなければ、 僕は美浜に連絡する用が無い。 美浜も同じだ。 ニュースで東京に大雪が降ったと知れば、 きっと連絡してきてくれるだろう。 今日も僕の隣には知らない女の子が裸で寝ている。 僕の布団は裸で寝られるほど、温かいのに、 外は随分