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甲状腺機能亢進症と眼球突出

私が以前患った甲状腺機能亢進症について


一番最初に体調の変化に気付いたのは、「右目がいつもより出ている」ということでした。いつもの目よりギョロっとしているし、白目の割合も違う。

当時定期的に受けていた子宮頸がん術後の検診で、血液検査の肝臓の数値(AST、ALT、γーGT等)が高く、消化器内科を受診することになっていました。肝臓の数値は甲状腺機能亢進症が原因で高値になっていたようです。

その時はまだ甲状腺に異常があるとは知らなかったので、目の症状と肝臓の数値が高いことが繋がらなかったのですが、消化器内科を受診して甲状腺機能も検査項目に入れた血液検査をして、結果を聞きに行くまでの2週間の間に、動悸が自覚できるほど酷くなり、目の症状もさらに気になるようになって、自分なりに調べた結果バセドウ病ではないか?と思い、自ら甲状腺専門クリニックを探して受診しました。

そしてすぐに甲状腺機能亢進症の可能性が高いと言われ、その後確定判断する検査なども重ね、消化器内科に血液検査の結果を聞きに行くまでには、もう甲状腺機能亢進症と確定していました。

今思えば消化器内科を初めて受診した日も、血圧を測った時に心拍が120を超えていたので高かったのですが、普段心拍数を気にしたことがそれまでなかったし、病院だからドキドキしているのもあると思い、基準もいまいちわからなかったし、動悸と思っていませんでした。

甲状腺機能亢進症とは
自己免疫疾患のひとつで、甲状腺を刺激する自己抗体が産生され、それが甲状腺を刺激する為に甲状腺ホルモンが過剰に分泌して、頻脈、震え、汗をかく、たくさん食べてもやせる、疲れる、眼球突出、手足に力が入らなくなるという症状がでる病気。バセドウ病やグレーブス病と言われることもある。

甲状腺機能亢進症の発症する原因は、先生いわく、「もともと甲状腺機能亢進症を発症させやすい因子がその人にあるというのはあるけれど、その発症のスイッチが押される原因はほとんどストレスが原因」とのこと。

振り返るとその当時は生活リズムも夜更かしをよくして乱れていたし、人間関係のストレスや家庭内のストレスなど、色々と重なっていたと思います。

ちなみに病名がはっきりするまでに右目だけが大きくなっているのがとても気になって、眼科に行き甲状腺機能亢進症じゃないかと聞きましたが「右目だけだし、バセドウ病だったら両方出るはずだから違うと思う、原因はわからない」と言われました。

病名が確定する頃には、体重も5キロ近く落ちていたし、動悸も激しく、寝ていても走っている時のように動悸がして眠れず、普段の仕事もすぐに疲れてしまう為思うようにできず、動悸のせいか常に逆立ちをしているような頭に血が上っているような圧迫感がありました。

でも何よりショックだったのは右目が出ていたことです。泣きました。
見た目が変わってしまう、そして片目だけ、というのがすごくショックで。
そして治るか治らないかもわからない。甲状腺クリニックの先生はベテラン先生ですが、目に関しては甲状腺の数値が治まって戻る人もいるので少し様子をみましょうとのこと。治らなかった時のことはその時は聞けませんでした。

その当時の私は、「子宮頸がんになってたくさん苦労したのに、なんでこのタイミングでこの病気なの。なんで私だけ。。。」という気持ちになっていました。自分の体や心に負担をかけていたのは自分自身でしたが、その頃の私は全て周りの環境、周りの人間のせいと思ってしまう所があったので、自分の内側を切り替えようという意識はありませんでした。

その後、メルカゾールを毎日何錠か飲むペースから、定期的に血液検査を続け、時間をかけて徐々に飲む量やペースを減らしていきました。

先生は何年も甲状腺を専門にしている方で、「早く減薬や休薬をしてしまうと再発してしまうことがあるので、石橋を叩いて、叩きすぎるくらい慎重に進めている」と仰ってました。そして数値の状態を見ながら休薬するまで私は5年かかりました。現在は血液検査を間隔をあけて続け、体調を見ながら休薬を継続できています。

そして目の方は、最初の頃はコンタクトを縁の太い眼鏡に変え、あまり目が目立たないようにしていました。そして2年くらいたってから大きさが治まってきて、左右差もあまりわからなくなったのですが、何年もたって久しぶりにした眼球突出の検査で突出度が左右共に上がっていて、重症手前の中等症と言われました。なんと!

甲状腺の数値が安定していても、後から眼球突出だけする人もいるそう。

休薬して安定して、このまま平和になると思っていたところにまさかの検査結果。目は確かに少し右目がゴロゴロするけれど、自分では突出しているのがあまりわからない程度だし、重症手前とは思えないくらいの見た目。周りの人もえ?どこが?という反応。

先生からもし複視になってしまったり、見た目が気になる、というような支障がでてきた場合は眼窩形成外科を紹介してもらい、場合によっては手術などになるとのこと。

嘆いていても仕方ありませんが、眼窩形成外科の受診はすぐにということではないようなので、とりあえず時期を見るということになりました。





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