在宅勤務を取り入れて2年経過。 今は、COVID-19の猛威で全員が原則在宅勤務。 働き方を「進化」させるきっかけに
著者/滝本訓夫
BREEZE株式会社 代表取締役社長
2018年4月、転居をきっかけに社員のひとりが在宅勤務を開始
私たちが直面したコミュニケーションの問題とは
当社には複数の事業所はありませんので、社員のひとり(言いづらいので、これ以降はAさんとします)が転居して、はじめて、オンラインミーティングを実施することになりました。Skype、Teams、Chatwork、Slackなどのオンラインコミュニケーションツールをいろいろ試しました。
それまで私は、海外の人との電話会議をしたことはあっても、仕事で日常的にこれらのツールを使用することはなかったので、最初は結構戸惑いました(正直、今も使いこなせていませんが!)。
オンラインミーティングをやりだしてしばらく経った後、Aさんに意見を聞いてみると、「複数人が参加しているミーティングでは、声が聞きとりづらい人がいる」とのことでした。
早速、オンラインミーティング用のマイクスピーカーを購入しました。最初は東京のオフィス分だけを買いましたが、Aさんの自宅用にもと計2台購入し、その後のミーテイングでは「声が聞きとりにくい」というストレスを解放することができました。今思えば、Aさんは「小さい声の人の声(私???)は聞き取りにくいから大きい声で話してほしい」と遠回しに言ったのかもしれませんが、便利なツールのおかげで無事解決です!
相槌を打つタイミングには少々慣れが必要だったものの、声の聞きとりづらさの問題が解決、必要最低限の意思疎通はできるようになり、大きな問題はないと思っていました。しかし、続いて、新たな2つの問題が発生しました。
ひとつめの問題です。
オフィスの会議室に複数人がテーブルを囲んで着座して、Aんひとりだけ遠隔地からオンラインでミーテイングに参加となると、私たちからはAさんの顔は見えても、Aさんから全員の様子を見ることはできません。Aさんに聞くと、表情が見えないことで、相手がどう思っているのかがわからず、音声だけではコミュニケーションを十分にとることは難しいという意見がありました。この問題には、音声に反応して自動的に動くカメラなどの導入が必要です。
あわせて気を付けなければならないのは、一人だけ遠隔地から参加する場合、その時点で遠隔参加者が会議参加者の中でマイノリティになっているということです。賛否がある議論であればその表明を、そうでなくても意見の表明や質問などが無いかどうかを進行役が十分に配慮する必要があります。
ふたつめの問題です。
通信の不安定性により、データファイルを画面共有している途中で通信が途絶えていて、それに気づかずそのまま話続けてしまうことです。オンラインミーティングのツールによっても、多少の違いがありそうなので、うまく使い分けていこうと検証中です。今後、超高速(大容量)、超低遅延をウリにしている5G(通信規格)の環境になれば、このような問題は発生しにくいのかもしれませんね。
ちなみに、細かなホウ・レン・ソウは、以前のブログ記事にも書かれているとおり、SNSを通して行うことで、今のところ不都合はありません。
新型コロナウィルスへの対策、本年2月下旬より全員が原則在宅勤務に
多様な働き方に備えるきっかけに
今年2月11日、神奈川方面へゴルフに出かけて横浜ベイブリッジを通過したとき、テレビを通して見覚えのあるダイヤモンド・プリンセス号が停泊しているのが目に留まりました。この後、急速に新型コロナウィルスに対する危機感が高まり、弊社は三連休明けの2月25から原則として在宅勤務とする判断をしました(同時に、オフィスに出社する必要があるときは時差出勤とすること、そして人が大勢集う場には行かないよう心掛けることにしました)。
その後ひと月半が経過して色々なことを感じますが、コミュニケーションやそれを支えるツール云々以前に、オンオフのメリハリをつけることの難しさを感じています。また、通勤や外出がなくなったために身体が鈍ったり、その影響か、精神的にも健やかさが少し欠けてしまっているように感じます。
このような「在宅勤務の難しさ」を感じる一方で、SNSやオンラインミーティングツールを利用すれば、コミュニケーションには全く問題は感じられません。
むしろ、全員がそれぞれにオンラインミーティングに参加すると、一部の人だけがそれに参加するよりもコミュニケーションのバランスは取りやすいと感じています。Aさんに苦労をかけた問題の解決の糸口になりそうです。
直近では、スマートフォンを利用した3者通話も経験しました。これは音声がとてもクリアで有効な手段であると評価できます。
そのほか、お客様との打ち合わせの多くがオンラインに切り替わっているため、どのツールが使いやすいか改めて検証しているところです。
Google Meetは音声が聞き取りやすい、ZOOMは共有画面がクリアで見やすいなど、ツールによっての強みが異なるため、ミーティングの形式や内容によって使い分けられるように備えようとしています。
緊急事態宣言が発令され、この環境が更に1ヶ月は継続する見通しであることを考えると、まだまだ気付きや工夫が生まれてくるのでは・・・と思います。
余談ですが、社員のBさんは、オンラインミーティングのために化粧をするのが面倒だとこぼしていましたが、とあるアプリを使えば化粧していなくても化粧しているように見せられるそうで、便利なツールがいろいろあるものですね。
このように、弊社は全員が原則在宅勤務になっているため、代表電話は転送サービスを利用しています(時々社長の私自身も電話対応しています)。
電話がふさがっていて応答できないなど、ご迷惑をおかけする場合もあるかもしれませんが、ご容赦くださいますようお願いいたします。
COVID-19による苦難を乗り越えた末に期待すること
変化は新しいものを生み出すことが出来ます。
苦労した時間があれば、そこには価値が生まれるはずです。
この緊急事態宣言を乗り越えた先には、新型コロナウィルス騒ぎ以前にも勝る活気が戻り、そして新しい様々なものが生み出されるものと信じております。
今できることが何かを考えて、明るく、前向きに、進んでいきましょう!
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