らんぷる

感覚と言葉の距離を近づけたい

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ごみ捨て場の老婆

東京での一人暮らし。燃えるごみの日の朝。 マンションの入口にはごみ袋が山盛りに置いてあった。 その陰で誰かがごそごそ動いている。 あ、お婆さん。 手にはリュックサックの入ったごみ袋。 こちらに気づいた。 老婆はずいと近づいてきて、真っ直ぐな目で私を見つめながら、早口で、 「これもらっていいよね、捨ててあるんだからもったいないよね」 あれ、法律的にどうだったっけ、いやでも困ってるのかな、でも私のではないし・・・ 「いや・・・私には・・・わかりません・・・」 バイ

    • タイムスリップ

      涼やかな風を頬にあて 青の桜をなぞるとき そこにあるのは 過去か 未来か

      • 形を成せなかった言葉たちが 体の中にこびりついてかたくなった私。 宝石の雨を浴びた。 うすぼんやりとした心が、 感覚が、研ぎ澄まされていく。 外から中から染みこんでいって 私のままで溶けだした (2021年12月のメモより)

        • 溶け出す

          橙色の 灯を 纏う 夢見心地 で 夜空に 瞬く 星々を まぶた に 溶かしてゆく 仄かな 体温に まどろむ

        ごみ捨て場の老婆

        マガジン

        • 雑記帳
          6本

        記事

          視野は広く、思慮は深く、地球

          視野は広く、 思慮は深く、 その中にあたたかい水が 満たされて きらきらしたり するどかったり 豊かだ。 思い描く理想は 地球そのものだったのだ。 私は地球になりたいのだ。

          視野は広く、思慮は深く、地球

          覚えてない

          引っ越し 最後の羊 ぽとり。 ボールを投げる 伸びる飛距離 ぽとり。 あの子を 睨みつけた ぽとり。 睨まれた ぽとり。 大きな肉片を投げつけた 血が出た とめどなく流れる 明日も ぽとり、ぽとり、ぽとり

          覚えてない

          今日のプレイリスト【Vol.1 雨】

          プレイリストを作ってみたかった。 新しい音楽に出会いたいとき、私はよく誰かのプレイリストを見る。 あるテーマに沿って作られたプレイリストからは、音楽に対する価値観だけでなく、その人の人生が見える気がして、どんな人のプレイリストも私にとっては価値がある。 いつかやってみたいと思っていたから、今日やってみた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 最初のテーマは、「雨」。 雨の日になると、頭がぽわんとして体と外との境界がぼやけたような感覚に陥

          今日のプレイリスト【Vol.1 雨】