2022/2/6 BR_音楽を聴く会

 どうもこんにちは。BR研A年の田中です。
 先日2/6(日)に「お気に入りの映画音楽」をテーマとして選んだプレイリストを流しました。そのプレイリストを公開します。
 公式動画があればYouTubeのリンクを貼っていますが、私はサブスクリプションサービスには入っていないので、そのリンクはありません。あしからず。

01. Sweet Home Alabama - Lynyrd Skynyrd (1974)
 映画『コン・エアー』 ('97)より。ニコラス・ケイジ主演の、90年代を代表するアクション映画の一つです。ニックは多作で作品を選ばないことなどもあり、今ではかなりネタにされがちですが、(少なくとも)この頃は輝いていました。私もネタ的に好きな俳優ではあったのですが、この映画を見て、「結構動けるし、鍛えてるし、(長髪は似合っていないけど)かっこいいな」と思いファンになりました。
 ちなみにLynyrd Skynyrd(レーナード・スキナード)のことも映画でこの小ネタとして出てきます。また、名脇役スティーヴ・ブシェミもいい味を出しています。今後ニックは、マーベルか何かのアメコミ映画で、『フェイス・オフ』ばりのどうかしている悪役ぶりを見せてほしいなと勝手に思っています。


02. Hip To Be Square - Huey Lewis & The News (1986)
 映画『アメリカン・サイコ』 ('00)より。80年代のウォール街を舞台としたスリラー(?)です。役に没入することで知られるクリスチャン・ベールのキレキレの演技が楽しめます。エログロ激しめでやや難解ですが、ブラックコメディ的要素も多いのでおすすめです。
 この曲をはじめとして、80年代ポップスの名曲が流れるので、この手の音楽が好きな人も楽しめると思います。特にHip To Be Squareが流れるシーンは名シーンです。Godley and Cremeが監督したこの曲のPVも印象的ですね。


03. The Strength Of The Righteous (Main Title) - Ennio Morricone (1987)
 映画『アンタッチャブル』 ('87)より。禁酒法時代のギャングと戦う捜査官を描いたアクション映画です。モリコーネもショーン・コネリーも最近亡くなってしまい残念です。スローモーションや独特のショットなど、デ・パーマの映像センスが炸裂していています。モリコーネの音楽も素晴らしく、特にオープニングが最高です。
 余談ですが、来月公開予定の『ザ・バットマン』のペンギンが明らかにこの映画のデ・ニーロ(アル・カポネ役)を意識していて面白かったです。


04. Main Theme - John Morris (1980)
 映画『エレファント・マン』 ('80)より。デヴィッド・リンチ監督の、実話を基にしたヒューマン・ドラマ。「デヴィッド・リンチ」と聞くとイメージするような、悪夢的で不条理な世界観は少なめです。19世紀のロンドンの世界観や音楽、演技が好きです。


05. Dexter's Tune - Randy Newman (1990)
 映画『レナードの朝』 ('90)より。実話を基にした医療系のヒューマン・ドラマです。ペニー・マーシャル監督の、人間に向ける温かいまなざしや、ロビン・ウィリアムズの不器用ながらも温かみのある演技が好きです。音楽を担当したのは『トイ・ストーリー』シリーズなどでも知られるシンガーソングライターのランディ・ニューマンです。映画の中でも、この曲が流れるシーンが一番好きですね。
 余談ですが、『フォレスト・ガンプ』や『レナードの朝』のような障害者を描いたアメリカ映画では、映画の伝えるメッセージや出来はともかくとして、障害を負った人が善良な人間として描かれることが多いのが若干気になりますね(ファレリー兄弟監督の作品などありますし、最近の映画では変わってきているのだと思いますが)。そのことが『トロピック・サンダー』というベン・スティラーのコメディ映画でネタにされていて面白かったです。



06. Cavatina - John Williams (1978)
 映画『ディア・ハンター』 ('78)より。ベトナム戦争に翻弄される若者たちを描いた3時間の大作です。中盤のシーンでいつも眠くなってしまいますが、ラストが素晴らしいです。ちなみにこの映画の音楽を担当しているジョン・ウィリアムズは『スター・ウォーズ』シリーズの音楽などを担当している音楽家ではなく、同姓同名のギタリストです。


07. The Last Waltz - 심현정 (2003)
 映画『オールド・ボーイ』 ('03)より。15年間監禁され、突然解放された男が、その理由を探し出すために奔走するスリラーです。韓国映画の魅力を世界に知らしめた作品の一つだと思います。暴力的な作風や独特のショットや間が個人的に北野映画の影響を感じます。ちなみに日本の漫画が原作です。監督のパク・チャヌクは私の好きな監督で、『復讐者に憐れみを』も素晴らしいです。
 韓国映画で言えば、『パラサイト』でアカデミー監督賞を獲得したポン・ジュノ監督のサスペンス『殺人の追憶』の音楽(日本人の岩代太郎さんが担当しています)も素晴らしいのですが、サントラの音源が入手できず、流すのを断念しました。作品自体も大傑作ですので、気になる人は是非。


08. Dead Already - Thomas Newman (1999)
 映画『アメリカン・ビューティー』 ('99)より。故(?)ケヴィン・スペイシーやアネット・ベニングの代表作です。崩壊していく家族のさまを描いたヒューマン・ドラマ(?)です。この作品が初監督作となるサム・メンデスは、いきなりアカデミー監督賞や作品賞を受賞しました。この映画は映画としては演技や演出など素晴らしいのですが、この映画が描いていた社会の闇を、現実が追い抜いてしまったような気もします。


09. Play on the sands - 久石譲 (1993)
 映画『ソナチネ』 ('93)より。北野武監督の代表作。映画監督未経験ならでは(?)の独特の映像感覚が一番出ていて、北野映画の最高傑作だと思います。久石譲の音楽も一番マッチしています。大学に入ってから初めて見たのですが、合計で5,6回見ている気がします。最近ブルーレイで再見しましたが、素晴らしかったですね。エレベーターのシーンが一番好きです。


10. 夢中人 - 王菲 (1994)
 映画『恋する惑星』 ('94)より。2組の男女の恋愛模様を描いた香港映画です。ウォン・カーウァイ監督作では、個人的には『花様年華』のほうがしっとりと落ち着いていて好きですが、この映画では雑然とした香港の雰囲気が味わえるところが好きです。最近アメコミ映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』でハリウッドデビューを果たしたトニー・レオンの代表作の一つです。また、この曲を歌う王菲(ウォン・フェイ)も出演しています。ベリーショートの髪型が似合っています。ちなみにこの曲はアイルランドのバンドThe Cranberriesの代表曲Dreamsのカバーです。
 ウォン・カーウァイ監督作5作品が今年4Kでリバイバルされるそうなので、興味のある方は映画館で見てほしいなと思います。


11. Save Me - Aimee Mann (1999)
 映画『マグノリア』 ('99)より。ポール・トーマス・アンダーソン監督の群像劇です。今ではアクション俳優のイメージが強いトム・クルーズ(今年還暦!)ですが、この頃まではヒューマン・ドラマなどにも出ていました。個人的には、この映画や『レイン・マン』のような「俺様」的な役柄があっていると思うので、この作品でゴールデン・グローブ賞をもらったのも納得です。演技力はある俳優だと思うので、アクションができなくなったら、またこういう映画にも出てほしいですね。


12. God Moving Over The Face Of The Waters - Moby (1995)
 映画『ヒート』 ('95)より。ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノ主演(渋い演技が最高です)のアクション映画。3時間の大作です。中盤の銃撃戦がすさまじく、『ダークナイト』をはじめ、後世のアクション映画への影響大です。個人的には『ジュラシック・パーク』『プライベート・ライアン』と並び映画館のスクリーンと音響で見たい作品なので、リバイバル上映されないかなと思っています。


 以上で終わりです。なぜかデニーロ出演作が多くなってしまいましたが、実際名作が多いと思います。それがゆえに90年代半ば以降の失速ぶりが悲しいですね。「別に悪い作品ではないけど、あなたが出なくてもいいだろう」という作品が多い気がします。

 このプレイリストから、BR研に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
 今後もこのような企画を行う予定ですので、是非お気軽にご参加ください。ではごきげんよう。

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