日記[書評を知る日。]

桜庭一樹 著『小説という毒を浴びる』を読んでいる。
この本は作家である桜庭一樹による書評をまとめた本なのだが、私はこれまでネット上での本や映画のレビューというのは見たことがあったけど、プロの文字書きによる書評と言うのを読んだことが今までなかった。
別に書評家を目指しているわけではないが、私は子供のころ、桜庭一樹によるライトノベル作品『GOSICK -ゴシック-』を読んだことがあり、アニメ版は最終話までしっかりと見た。

当時、録画機器も無かったので深夜に放送されるGOSICKをリアルタイムで視聴していた。その頃私は地方都市に住んでおり、その地域では東京と違って放送されるアニメのラインナップが少なかった。おまけに今のようにサブスクで視聴することも出来なかった。私は貴重な深夜アニメの一つであるGOSICKを当時楽しんでみていた。ラノベアニメって大体原作の途中あたりで最終話を迎える作品が多いなか。アニメ版GOSICKは原作の最後まで描いたので、とても満足感のある視聴体験だった。ただ、その時期放送されていた『あの花』や『まどマギ』に話題をかっさらわれていたのもまた記憶のなかにモヤモヤと、ある。
2011年に放送されたアニメは名作ぞろいだったらしいですね。私の住んでいた町では、その『名作』達はほとんど放送されなかったですけど。おかげでGOSICKという素晴らしい作品に出合えたのだから、選択肢が少ないことは必ずしも悪いこととは限らないのかもしれない。だいぶ譲歩してる感想だけど

回想が長くなりましたが、そんなわけで、好きな作品を書いた人が書評を書いている。書評は読んだことはないけど興味はある、ならば読もう!と思った次第なわけです。この本を読んで最初に気づくことは、作品解説におけるボリュームが多い。ひとつの作品を数ページにわたって解説していて、文字数にすると2000文字ぐらい?ちゃんと数えてはないけど大体そのぐらいだと思う。しかも単なるあらすじとか概要をつらつらと並べてるわけじゃなく、独自解釈を含めている。凄すぎ。


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