見出し画像

古い格安ミラーレスカメラで難易度の高いタイムラプス映像を撮影するには(その1:マジックランタンの設定等について)


はじめに

こんにちは、こんばんは、お疲れ様です。
前回、「コストパフォーマンスの高いタイムラプス動画撮影用機材」と題して、「EOS-M2」+「マジックランタン」について紹介しました。マジックランタンの導入については、RAW動画を中心にたくさんのサイト・動画がネット上にアップされているものの、タイムラプス映像作成に係る操作・設定方法について詳しく解説しているサイト・YouTube動画等は、私の知る限り皆無です。今からお伝えする方法は、自分が様々に試行錯誤して得た方法であり、もしかしたら、もっと良い操作・設定方法あるかもしれません。その際は、ご教示いただけると幸いです。

さて、古い機種である「EOS-M2」には、当然、タイムラプス映像撮影機能はありません。その機能を拡充してくれるファームウェアが、「マジックランタン」です。タイムラプス映像撮影のみならず、フォーカスピーキング、露出オーバー表示機能、ヒストグラム表示、インターバル撮影機能等、拡充される機能がたくさんありますが、本日は、秀逸機能であるタイムラプス撮影について解説します(その他の機能は、また後日紹介しようと思います)。

1.そもそも、なぜ、EOS-M2+マジックランタンなのか…

前回の記事で少し触れましたが、EOS-M2が格安でミラーレスカメラを手に入れることができることが一番の理由です。しかも、マジックランタンを導入することで得られるタイムラプス機能が秀逸です。具体的に述べますと、以前のタイムラプス映像の撮影は、インターバル撮影という細切れの写真を大量に撮影し、その画像を専用ソフト等でつなげ作成していました。しかし、最近は、カメラ内でタイムラプス映像を自動で作成する機種が主流になっています。自動タイムラプス映像作成機能が内蔵してある機種でも、少し前のモデル、安い最新機種などは、露出が固定された状態でタイムラプス撮影が行われるため、「夜明け前」⇒「日の出」といった明暗差が激しい撮影を行った場合、(夜明け前の明るさに露出が固定されているため)露出オーバーとなり白飛びします。最近の高価な機種には、明暗差が激しい場面でも露出を滑らかに変化させることができる機能が付いており、撮影が可能となっています。その最新の機能が、EOS-M2にマジックランタンを導入することで拡充できる…つまり、マジックランタンにより10年前の中古機種が最新のタイムラプス機能を装備した機種に生まれ変わるということです。

なお、マジックランタンを導入するにあたり、インターネット上では「EOS-M2」よりも「EOS-M」の方が圧倒的に掲載されている記事・動画が多いですが、これから紹介するタイムラプス映像の撮影の方法は、「EOS-M」において、うまくいかなかったことを報告しておきます(「白とび」してしまいました)。

2. マジックランタンのインストール

EOS-M2へのマジックランタンインストール方法については、インターネット上にて多数公開されていることから、割愛させていただきます。なお、自分がおすすめするインストール方法に係る動画について貼り付けておきますので、参考になれば幸いです。たいへん分かりやすい動画です。


3.難易度の高い撮影「夜明け前」⇒「日の出」の設定方法の実際

EOS-M2の具体的な設定方法を説明します。以下はマジックランタンを起動したときのが設定画面です。


Movieタブの「FPS overrride」をタップします。ちなみに、この項目では動画のフレームレート(1秒間あたりに録画する画像(フレーム)数)を決定します。

「DesiredFPS」の数値を「0.500」にします。この設定により2秒で1コマの画像撮影が行われる設定になります。「Optimize for」は「ExactFPS」とし、その他の設定はその変更の必要はありません。この設定の後、本体右上にある回転スイッチを動画撮影モードにして、動画撮影ボタンを押せば、(2秒1コマの)タイムラプス撮影が開始されます。

その他の設定としてできる項目として、「露出補正」「ホワイトバランス」「ピクチャースタイル」「フレームサイズ」があり、お好みで設定可能です。マジックランタンの設定項目でもEOS-M2本体の設定項目でも、どちらで設定できタイムラプス撮影に反映されます。

また、「SS(シャッタースピード)」及び「ISO」は露出に応じて、自動で変化するため、設定不可ですが、F値(絞り値)は設定可能です。画像撮影モードで設定したF値が、そのまま(動画モードの)タイムラプス撮影時に反映されます(動画撮影モードでは、F値の設定はできません)。

なお、急激な露出の変化へ対応するために、F値は最大にまで絞っておいた方が良いです。F値を開放に近づければ、入ってくる光が多いので、夜明け前の景色がきれい撮影できるものの、日が昇り始めるとカメラに入ってくる光の量が多いため、急激な明るさの変化に対応できず微妙ではありますが「フリッカー現象」が起こってしまうことがあります。

また、このタイムラプス動画設定をする際、カメラ本体がフリーズしてしまうことが多いです。その際は電源を入れなおせば、正常な状態に戻ります。今まで何度もフリーズ現象は起こっていますが、まだ、壊れたことはないです。マジックランタンは、有志作成による無料の非公式ファームウェアであり、使用については、あくまでも自己責任であることをご承知おきください。

では、すでに前の記事等でご覧になったことのある方もいるかもしれませんが、「EOS-M2」+「マジックランタン」によるタイムラプス映像をご覧ください。


おわりに

いかがだったでしょうか。他にも「EOS-M2」+「マジックランタン」で撮影できる難易度の高いタイムラプス映像として、「夜景」や「星空(天の川)」などがありますが、この撮影方法についも後日紹介できたらなと思っています。参考までに、夜景のタイムラプス動画を掲載しておきます。もし、よろしければ、ご覧になってみてください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?