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読書量

少し前のニュースで。
ひと月の間に一冊も本を読まない人が60%を超えたそうだ(16歳以上を対象としたアンケート、漫画・雑誌以外、電子書籍は含む)。
「国語力の低下が問題視される」という主旨だったけど、この人たちがまったく文字を読んでいないわけじゃなく、70%以上がほぼ毎日ネットでニュースなどを読むと答えてる。

「国語力の低下」って言われても大人、中年にもなるとどうだろう。
中学生・高校生くらいまでの読書量が大事ってことは言うまでもないけど、
このアンケートは対象者に小中学生が含まれていない。
実際、小学生の読書量は減っていないらしい。

このニュースで、うわって思うのは、出版業界の危機的状況。
編集されてまとめられた本は、いつか遠い未来に、みんながみんな手に取れるようなものじゃなくなる可能性がある、ってことだろうか。
需要がないものは作られなくなっていくもの。
出版数は減り、出版関係の企業も、そこで働く人も減っていく。
限られたマンパワー含めた資源は、一部の需要にさかれるようになる。
大昔みたいにごく一部のお金持ちの需要に合わせて作られる豪華な本や、
宣伝のための本、ごくごくアカデミックな本とか……

私自身は本が好きだし、本屋さんが好きだ。
とにかく手元には常に、今読んでいる本、まだ読んでない本が置いてある。
絶対に紙の本でなくては、という考えではないので、Kindleも使う。
小説、ビジネス書、人文書、たまにはラノベもコミックも読む。

でもこれまでずっとそうだったかと考えると、前職時代は違っていたと思う。
本をつくる仕事をしていながら、日常的に本を読むということができなかった。
通勤電車は数分乗っては乗り換えで、ほぼ何も考えずに立っていた。
帰宅すると生活上やるべきことに追われて、本をひらいても即、眠る。
まとまった休みでもないかぎり、小説を読むのは難しかった。
人それぞれだと思うけれど、社会人の場合はこんなものかなと思う。
やっぱり、日本人は働きすぎって話に行き着くんだろうか。


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