GPT Storeから予測されるGPT Phoneが覇権を握る世界
はじめに
明けましておめでとうございます。
昨年11月にGPTsとGPT Storeのリリースが発表されて2ヶ月が経ちました。
この記事の執筆時点ではGPT Storeはまだリリースされていませんが、私を含め様々な方が数多くのGPTsを開発しています。
しかし、まだ初代iPhoneが発表された時のような世界を変えるツールという印象はありません。
世間の評価は、「意識たかいビジネスマンが使う、なんか凄いらしいツール」にとどまっています。
このままGPTsやGPT Storeは一部のビジネスマンだけが使う、業務改善ツールになってしまうのでしょうか?
そうではありません。私はGPTsおよびGPT StoreはGPT Phoneがリリースされた時に真価を発揮し、iPhoneのような世界を変えるツールになると考えています。
この記事では、GPTs Storeがまだリリースされていない中で、GPT Phoneというまだ噂程度のツールのリリースを前提として予想を展開していきます。
こんな予想をする人もいるんだなというスタンスで楽しんで読んでいただけると嬉しいです。
GPTsの欠点
GPTsの欠点はユーザー数が少ないことです。
現状GPTsはChatGPT Plusユーザーにしか開放されておらず、技術者やコンサルタント、一部の企業、新しい技術に興味のある人だけが使用しています。
一般ユーザーは$20という高額な月額料金に見合うほどの価値をChatGPTに感じられず、また生活と密接に関わるようなユーザー体験もまだ生まれていません。
これでは一般のユーザー向けのGPTsを開発するうま味が無いため、現状はビジネスで使える便利ツールや、チャットを使った新感覚ゲームのGPTsがほとんどです。
しかし、この欠点はGPT Phoneがリリースされることによって解決されると私は考えています。
GPT Phoneとは何か
OpenAIとアップルの元最高デザイン責任者のジョニー・アイブ氏がソフトバンクから10億ドル以上の出資をうけて「AIのiPhone」を作ろうとしていると一部メディアで報じられています(参考)。
「AIのiPhone」とはiPhoneのような世界を変えるAIデバイスを意味しており、人工知能と対話するための「より自然で直感的なユーザー体験」を提供するデバイスを目指しているとのことです。
「生活と密接に関わるようなユーザー体験」を生みやすくするためにも、なんらかのデバイスをOpenAIが作ることは信憑性が高いと思いますし、iOSとAndroidに対する第三勢力としての力も現在のOpenAI(及びMicrosoft)は持っていると思います。
それらは「スマートフォンと競合するものではない」とも言われていますが、この記事ではイメージしやすくするため、これをGPT Phoneと呼称して話を進めます。
GPT Phoneの予想
これから先は私の完全な予想(妄想)です。
GPT PhoneはGPTsがネイティブサポートされていてChatGPT Plusに加入していなくてもGPTsが無料(もしくは低価格)で利用できると思われます。
ユーザーは目的をGPT Phoneに伝えるだけで最適なGPTsをGPT Phoneが選択し、スムーズに連携します。
そのため、ユーザーはGPTsを意識することなく、様々な機能を使えるようになります。
つまり、今まで我々はコミュニケーションやスケジュール管理、体調管理や買い物など、それぞれの目的に合わせたアプリを選択し使用してきましたが、GPT Phoneを使う場合は目的を伝えるだけで裏でGPTsが各種サービスとのインターフェースとして機能して、目的を達成します。
これにより、GPTsを使う一般消費者が増え、GPTsの利用シーンは爆発的に増加します。
GPT Phoneによる社会変化
GPT Phoneによって生まれる社会変化は大きく分けて三つです。
GPTsの利用シーンが増加することで、企業間でのGPTs開発競争が始まる
各社はGPT Phoneユーザーに自分のサービスを使ってもらうため、インターフェースとなるGPTsの開発をしなければなりません。
「意識することなく目的に合わせてアプリを利用する」体験は新たな常識として社会に浸透し、対応できるサービスだけが生き残るようになるでしょう。
開発にかかるコストもそれほど高いわけでは無いので、とりあえずGPTsを作っておくことがスタンダードになりそうです。
スマートスピーカーの普及が進む
GPTsは声でも操作できるため、スマートスピーカーにもそのまま使えます。
スマートスピーカー用のアプリを別で作る必要が無くなるため、スマートスピーカー対応のサービスと利用シーンが増加します。
結果的にスマートスピーカーの普及が進むでしょう。
GPTを生活に組み込んだ新たな文化が生まれる
GPTsの大きな利点は、最もお金のかかるGPT利用料をサービスプロバイダーが支払う必要が無く、スモールスタートしやすいことです。
結果的に挑戦的なサービスが生まれやすくなり、様々な個性的なサービスが生まれるでしょう。
その中には現在の我々が想像もしないような社会に受け入れられるサービスがあるに違いありません。
スマホが普及してSNSという新たな文化が社会に定着したように、GPT Phoneの普及によって新たなユーザー体験・文化が生まれるでしょう。
そんな社会を想定しながら我々に今できることは
GPTを使った新たなユーザー体験を模索しましょう。
GPT PhoneがなくてもGPTsとGPT Storeはそのための最適な実験場になります。
挑戦的なGPTsを開発しながらノウハウをため、GPT Phoneがリリースされた時に先行者として優位な位置に立ちましょう(何年後になるかはわかりませんが)。
最後に
私の勝手な予想にお付き合いいただきありがとうございます。
この予想が当たるかどうかはさておき、どんな形でもAIアシスタントが社会に定着する社会が来てくれることを願っています。
おまけ
色々GPTs作っているので、よかったら使ってみてください
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