高血圧(第7回)血圧測定の補足

 よく患者さんに尋ねられます。血圧はいつ測ったらいいですかと。そんな時は、こう答えています。
 生きている限り血圧はある。然もその時々で変動する。これが事実です。本来なら24時間自由行動下血圧を測りたいぐらいです。
 でも忙しい現代人には到底無理なので、兎に角測定したら何も考えずに血圧手帳に記録して下さいとお願いしています。そして何か気になることがあれば、手帳の余白に書いてねと。
 やってはいけないことがひとつだけあります。例えば、1回目が180/100だったとします。誰もがびっくりしますね。その時、血圧を測り直すでしょう。深呼吸をしたりしたりなんかして。2回目の血圧が150/90だったとします。おそらくもう一度、さらに気持ちを落ち着けて測るでしょう。3回目が135/80になるかも知れません。やっと安心してその一番低い血圧だけ記録してしまうのです。1回目2回目は無視して。
 これはインチキですね。全て記録して、余計な解釈を加えない様にして欲しいのです。
 同様に2回測って平均するとか、妙にもっともらしい事もやってはいけません。先程の3回の数値の1-2回目の平均と2-3回目の平均とは、全く違いますよね。
 そんな訳で、血圧を測ったら、ありのままを記録して下さいとお願いしています。

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