なぜ国民は、心が貧しくなってしまうのか



 
 それは、この市場経済が、

 人を、必死にお金を稼ごうとする人間にしているからです。


 必死に働き、お金を生み出したとしても、その分配権を、すべて得るわけではありません。


 そして、

 社会のためになる仕事(エッセンシャル)と、お金を稼ぐための仕事(利己的)は、相反する関係にあります。



 前者のような、社会全体が豊かになる仕事をした場合は、当人が不利となり、

 後者のように、自分のために仕事をした場合は、当人が有利となり、社会全体は貧しくなってしまいます。


 現代のビジネスモデルは、必死にお金を稼ごうとする人間の、不安や孤独、

 競争を煽り、お金を支払わせる事によって成り立ちます。


 つまり、

 ビジネスは、皆が、安心して暮らせる生活を崩壊させる方向へ進めているということです。


 例えば、

 地域共同体のような貨幣を介さない信頼関係で生活をしている集団は、市場での消費を生み出さない。


そして、現代は、

 そのような、地域共同体を崩壊させ、一人暮らしの家賃を支払わなければいけない、

 一人につき、一台の家電を買わなければならないなど、人々を孤立させ消費を促しています。



 そう、

 ビジネスは、相手を孤立させ、競争に勝とうとする人間にするほど、自分が儲かるシステムになっています。


 結果、皆が、必死にお金を稼ぐ人間になってしまうわけです。



 この状況から、解放される方法は幾つか、ありますが、

 最も現実的なのが、いかに貨幣を介せずに生活をするかです。


 つまり、

 どれだけ、生活コストを落とせるか、これが最も重要になってきます。


 過去の記事でも触れていますが、

 人は見栄など、他者との比較、また、保険などの不安、そして、目先の快楽にお金を浪費してしまいます。


 それらを抑え、時間、自由、健康、愛など、非地位的財産に目を向け、

 重んじることで、人の心は豊かになります。


 何度も、繰り返しますが、

 人は目先のお金を追いかければ追いかけれるほど、心が貧しくなります。


 そう、

 短期間で富を生み出せないから、沼にハマってしまうのです。


 なので、

 労働人生を、40年と考えた時、

 自分が、一体、いくら稼ぎ、いくら税金を取られ、いくら消費し、いくら残るのか、これらを徹底的に計算し、焦らず暮らしていくこと。

 これが、人生では重要であると私は考えます。


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