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愛なんていらねえよ、夏

https://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/d1113/

2022年の年の瀬に傑作ドラマに出会う。20年前のドラマだが全く色褪せていない。
7億の借金を背負ったホストが、目の見えない社長令嬢の生き別れの兄になりすまし、その遺産を騙し取ろうとする。設定を聞くとコントかよと思う。実際、1話にはゴルゴ松本や有吉も出てきて、まさにコントそのもののように感じるが、渡部篤郎の圧倒的な存在感が力技で物語を成立させてしまう。それだけでなく、脚本が素晴らしい。愛をテーマにした作品の最高峰と言えるのではないか。とにかく、ここまで人間の業を描ききった作品はなかなかない。目が見えないからこそ、醜い人間の姿がこれでもかと露わになってくるのである。そんな中、愛なんてものを一ミリも信じていない偽りの兄弟二人に愛が芽生える様には見ているものの魂を揺さぶる力がある。
1話から10話まで全くムダのない完璧な物語。唯一、一つだけ言いたいのは、最後、まさか生きとったんかい!

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