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ケペル先生との邂逅

ケペル先生を知っていますか?
へへっ
知りませんよね〜。
半世紀以上も前のNHKの番組に出ていたキャラクターですから。
子供番組で森羅万象いろいろな事を教えてくれる優しいお人形です。
が!
私は心が崩壊するレベルに苦手。怖くて直視できませんでした。
見た目は腹話術のお人形のようで、白い手袋をつけた手だけが人間。
その手をウニョロウニョロ動かしながら、話すのが気持ち悪いのなんの。
そのせいか、今でも人形が苦手です。

今、部屋にある人形は1センチほどの小さな(ドン・ガバチョ)のフィギュアと、引越中に押入れの奥から出てきた(目玉おやじ)のぬいぐるみだけ。
引越直前「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」を見て盛り上がりまくっていたので、「ゲゲ郎だ…」と思って新しい部屋にも一緒に来てしまいました。

まあ、子どもなら誰も苦手なキャラクターや動物がいて当たり前。
ケペル先生が嫌いでした、で終わるのですがその後年月を経てヤツに再会するのです。

大学生になったワタクシ。
バイト代でも入ったのでしょうか、やけに浮かれて町田駅に降り立ちました。
(映画を観て、本屋へ行って、雑貨屋さんも行こうかな)
この後訪れる恐怖も知らずに…可哀想なあの日の私。
映画の時間までふらふら街を歩いていたら、ケペルッ!
もう、先生なんて付ける余裕もありません。
あるお店の前にむき出しのケペルが陳列されていました。
しかも、レプリカじゃなくて本当にテレビに出ていたお方。
ケペル本人と認識した瞬間、何故か足の力がカクンと抜け、目と鼻の奥に悲しみが広がり涙が出そうになる。
トラウマの原因になった元と不意に再開した瞬間に自分はこうなるのだ、と知りました。
「なんだよぉ、何で町田にいるんだよ、渋谷で静かにしていてくれ」
その当時の町田は再開発の途中だったのか、工事中だらけ。歩道も迂回ポイントが多くて、その日行きたかった場所へ行くには何度もケペル前を通らなければなりません。見ないように近づかないように過ごすしかなかったのです。
とか言いながらレプリカじゃないのがわかったのは、ケペルの横に掲示されていた説明を読んだから。その日の途中で何かがぶっ壊れたのでしょう。

今は渋谷でおとなしくしているのでしょうか。
二度と外出しないでね。
もっとも私は少数派で、同世代には再会を望んでいる人も多いと思いますけど。

さて現在、わが家にある人形は目玉のオヤジの他に(ドン・ガバチョ)と言いましたが、ケペルと同時代の人形劇「ひょっこりひょうたん島」のキャラクターです。
この番組でドン・ガバチョと同じくらい好きだったのが(トラヒゲ)。
今回わかったのですが、ケペルもトラヒゲも声は熊倉一雄さんでした。
そうか…同じ人だったか…!
おっ!そういえばゲゲゲの鬼太郎の歌も熊倉一雄さんではないか!

うーむ、ケペルの話のつもりだったけど、熊倉一雄さんの偉大さを発見。
静まっていたヲタの血が騒ぎました。









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