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キューピーアイスの謎

昭和から令和の今、食生活は大きく変わりました。
その中でも昔からあって、味が格段に進化していると思うのがチョコレートとアイス。
ラーメンやカレーはバリエーションが増えるタイプの進化。
チョコとアイスは驚くほど美味しくなったと思います。

今回はアイス。
普通のバニラアイスも濃厚になっているし、確実に昔のアイスとは味が違う。
好みもあるけれど、昔のアイスを今食べたら旨みとか奥行きが無いと感じるのでは…。

それでも子供の頃はもちろんアイスが大好きで記憶に残っているものもあります。
玉子アイス、メロンアイス、コーンアイス、キューピーアイス、宝石箱。
玉子アイスとメロンアイスは今もありますね。
ただ、昔の玉子アイスは外袋が無く、いろんな人が触ったモノを直接口をつけて食べるので我が家では一時、禁止になっていました。

ここからはずいぶんと古い記憶で勘違いもあるかもしれないけれど、初期のコーンアイスにはコーンの粒が入っていました。
とても美味しかったのですが、アイスとコーンという食べ合わせは子供のお腹に悪いのでは、とPTAからクレームが入ってコーン味のアイスになったような。

話は少し逸れますが、この頃子供に良くないモノを糾弾する時に「PTAからクレームが入って」とよく言われていました。
マンガもドリフもコーンアイスも。
???本当にいちいちPTAがクレームを入れていたのかしらん?
 
宝石箱はバニラアイスに宝石に見立てた氷の粒が入った(映える)ビジュアルを覚えている方も多いと思いますが、実は練乳っぽい美味しいアイスでもありました。ぜひとも復活させて欲しい逸品です。

最後にキューピーアイス。
これは、おいしいっ!
キューピー型のチョコアイス。チョコ味というよりも濃厚なココア味に近くて子供時代では忘れられないNo.1です。
が、ごく狭い地域で短期間しか売られなかったのか知名度が恐ろしく低い。
他の地域の人に聞き続けて、知っていたのは隣県のただ一人。
しかもオレンジ味。さらに、その人も忘れられないくらいに美味しいオレンジアイスだったというのです。
これはもしかして

(妄想劇場)
その日、アイスの神と呼ばれた男が生涯を閉じようとしていた。
「おやっさん!しっかり」
「俺はもうだめだ、後はお前たちが、うっゴホッ」咳込みながらもベッドを囲む弟子達を強い眼差しで見回し、安心したかのように頷く。
「おやっさん、せめてキューピーアイスの調合を!」
「ふっ、あれは調合でなんとかなるものか…あれは、俺の人生、俺自身なんだ。お前たちは自分の人生をかけて自分のアイスを作れ」
「おやっさ…ん」
「キューピーアイスの型は俺の墓に…」
「お、おやっさーん」
この時、師匠を見送ったアイス職人たちは後にアイス界の(7冷神)と呼ばれ、昭和から平成、現代に続くアイス絢爛期を拓いて行くのであった。
〜中島みゆきのあの曲〜

「キューピーアイスのメーカーはアカギだよ」
姉のちゃんとした記憶で妄想劇場は、サクッと幕を下ろしました。
アイスの神はいなかったようですが、キューピーアイスの美味しさは神レベルだったと思うのは、想い出のトッピングがあるからでしょうか。


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