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紫式部に見る生物としての寿命と繁殖力

NHK大河ドラマで「光る君へ」がやっていますが
番組を見ながら思うのは千年前の実在の人物なんだよなと言う事と
彼女の子孫は知らないけど
彼女の作品の「光源氏物語」は千年後の現代でも広く知られている
と言う事実です

それは作品の寿命が少なくとも千年あったと言う事
おそらくはこれからも作品は伝えられるだろうから二千年三千年かも知れず
清少納言の「枕草子」にも同じ事が言えます

それは人間や生命の寿命を遥かに超えている
これが人間が手に入れた能力なんだと思う
それは知性を記録し保存拡散伝達させる事で時空を超えて
自分の考えを伝えられる遺伝子のタイムカプセルと言う事

その作品を見聞きした人達が自分と同じ思考を身に付ける
それも遺伝です
時間も時代も空間も超えた、まさしく時空を超えて遺(のこし)伝(つたえる)
子孫を遺伝子で直接残すAパターンとは別手段の
間接的に残せるBパターンを人類は出来るのだ

植物や動物も生まれた場所から形を変えながら世界中に拡散しますが
花粉を風にのせて拡散させたり動物に実を食べさせて中の種を運ばせたり
人類が地球に登場したらそれに好まれる栄養や味で世界中に運ばせ栽培までさせる
動物の中には人類のペットや家畜になる事で種類を増やさせ繁殖をする
生存戦略を成功させたりしている
農作物、栽培、家畜、養殖
人類の食糧になる手段を取る事で人類がいる間は彼等に絶滅は無い

脱線したので話を戻すと
ジーンとミームと言う概念があるそうで
確かジーンの方が直接的遺伝子でミームの方が間接的遺伝の様な感じだったと思いますが、
自分の脳ミソを移植するには直接移植は難しいけど作品にすると残しやすく
伝えやすい、上手く行けば広められるのだ

そう言う意味ではエジプトピラミッドも5千年くらい経っても残っていて
建設者達の遺伝子と言えるし
原子人類の描いた洞窟壁画等もまた同じ

良く有名な人は「不死鳥」に例えられたり
「人は二度死ぬ」と言われたりしますが
一度目は生命としての死
二度めは誰にも思い出話をされなくなる存在としての死

作品なら文章、絵画、彫刻、音楽、マンガもミーム遺伝子と言えるでしょう

紫式部も人類最古の創作物語を残した事で
千年経ってもドラマ化されるなんて
まさに不死鳥

紫式部の子孫が現代まで生きているのか判りませんが
彼女が書いた光源氏物語は現代まで残っているし
作品にインスパイアされた人達は紫式部の遺伝者だと言えると思います

そして人類が作品を残すフェーズを身に着けたのは
生物としての生存戦略なのでは無いでしょうか?

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