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「ニートだけど、異世界で最強の美少女に転生したので、無双して左団扇で暮らす予定です」第三話
「とりあえず、町へ行くのはミーナの身体が良くなったらね」
「う、うん……」
「じゃあ、ゆっくり休んでね」
ナーナさんはそう言うと、部屋から出て行ってしまった。また何もない部屋のベッドで時間を潰さないといけない。灯りはロウソクぐらいで、部屋はかなり暗い。こんなに暗いのに、ナーナさんたちは平気なんだろうか? オレがいた世界とは、かなり文明レベルが違うみたいだ。いや、俺がいたところでもこういう生
「ニートだけど、異世界で最強の美少女に転生したので、無双して左団扇で暮らす予定です」第二話
ゴクゴクとスープを飲む。とりあえず、口の中は潤った。一息ついて、改めてスープを飲んでみた。ん? これ、味がしない? いや、完全に味が無いわけじゃないけど、もの凄い薄味? 野菜と干し肉? 後は塩が少しという超薄味だ。しかも、スープの具も少ない……。これって、病人食? いやでも、パンは硬かったし……。どっちにしても、これだけじゃ足りないからおかわりを頼もう。
「あの、お母さん……おかわり」
そ
「ニートだけど、異世界で最強の美少女に転生したので、無双して左団扇で暮らす予定です」第一話
うるさいうるさいうるさい……。
「うるさーーーーいっ!」
いったいなんだってんだ? なんで、こんなにうるさいんだ? わけが分からずに目を覚ました俺の目の前には、谷間があった。何を言ってるんだ? と思われそうだが、なぜか胸の谷間が目の前にある。寝る前、部屋には誰も居なかった。それは確かだ。それがなんで、目の前に胸の谷間? 考え込んでいると、胸の谷間が近づいてきた。そして、そのまま俺の顔が谷間
「diabolus ex」第三話
湯上がりの気怠さを心地よく思いながら、兼続はベッドに腰をかけた。そのまま勢いよく倒れ込むように横に成る。その後を追うように、二匹の犬たちもベッドへ飛び乗ってきた。
昨日に続き、今日も驚きの一日であった。昨夜と同じく、今夜も一花の事を考える。一花の事は嫌いではない。それはハッキリとしている。なら、好きなのかと自身に問う。
一花の姿を思い浮かべると体温が急激に上昇し、鼓動も早くなる。試しに他
「diabolus ex」第二話
今まで一花の姿をミサで見かけたことは無かった事を疑問に思い、兼続は何の気無しに尋ねてみた。とたん、一花の表情が少し不機嫌な物に変わり、何か拙いことを訊いてしまったのかと兼続は不安を覚えた。
「一花」
少し拗ねたような口調で一花が言った。それを聞き、兼続は名前の呼び方問題を思い出す。本人が名前で呼んで欲しいと希望しているわけだから、特に問題は無いのであろうという結論に辿り着いた。
「い……
「diabolus ex」第一話
風が吹いた。
その流れを追うように視線を移した先に、見慣れた制服姿にメガネの少女を見つける。薔薇の垣根を挟み互いの視線が絡まり合ったとたん動きが止まり、手の中にあるホースからは次々と水が流れ落ち、足下の芝生を濡らしていく。それまで纏わり付いていた二匹の大型犬が、慌てて離れていった。
ゆっくりと少女の口が動き何かを呟いたように思えたが、距離があるためにはっきりとは確認できなかった。興味を惹か