土地を買う

慎重を期す必要がある。
価格、ハザードマップ、交通の便、校区、近隣の様子、土地の利用方法など、検討する項目は多岐にわたる。
論理的に考えれば、殆どの物件は買わない方が良い、という帰結に陥る。
トレードオフという言葉はここに使える。
何を諦めるか、若しくは何を選択するか。
例えば、今現在の自分は何を取捨選択するかを記そうと思う。
簡潔に現在の自らの状況を整理する。
子育て中、共働き、金銭的に余裕があるわけではないが、少なくとも困窮はしていない。現在の住まいは賃貸マンションで、エレベーター無しの3階に位置する。設備は平成初期がタイムスリップしたような内容で、生活する上で少なくない不満が溜まる。生活音を起因とする下階の住民への遠慮もある。
ペットを飼育している都合上、集合住宅は気を使うので、ローンを組んで住むとなればその辺りも考慮する必要がある。
賃貸の一戸建てか、自らの資金で調達する必要がある。と、思われる。
現在の情勢から、資産として考えると土地を買うという選択は必ずしも正しいとは言えない。
しかし、家族のストーリーを考えれば、マイホームを構える事はお金の問題を度外視出来るだけの価値があると自分は思っている。それは満足感であったり、所有欲であったり、なんでもない日常で感じる充足感であったり、論理では型のつけようのない感覚の問題である。
論理で物事を割り切れる人種であれば、今この土地価格が上昇し続け、かつ今後は下落する要因しかない情勢でマイホームを持つことはしないと思う。
今買いたい人は、そこ以外を求める人であると思う。
ならば考える事はよりシンプルに、今後の生活がより幸せで、心配事がより少ない選択肢を選んでいく事になると思う。
日々の家事が簡潔に完結する、近隣との付き合いが円満で、子供たちが何ら問題なく教育を受けることができて、いつ来るかわからない災害でも被害を被る心配がない。これら全てを満たすと考えられる土地を選ぶことが、今の自分に課せられた、#買う時のこだわり、になると思う。

“買う”

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