お宿から見て有難いお客様を、完全自己中で書くよー

こんばんは!宿泊業民の慈岳です!

宿泊業といってもお寺なので、旅館やホテルとは接遇の仕方やサービス内容が異なるものの、フロントやベル、コンシェルジュに該当する仕事があり、別枠職務の私もちょくちょく加勢しています。

職責上ほぼ私は信者さん専門での対応ですが、宿泊のお手続きは観光客の方々と同じ。プラスご供養の受付がある感じですね。

ではでは、今回はお宿から見て有難いなぁと思うお客様をご紹介しまぁす!


●ソロ旅行者はお宿側も大歓迎

一人旅のお客様はほぼ間違いなく旅の中上級者。宿泊そのものにも慣れていますから、初めてのお宿でもチェックインの手続きを最低限のやり取りで済ませ、さっとお部屋に入って行かれます。

1人ですから騒ぎませんし、食事も早い。いつの間にかお湯から出てきて、館内でマッタリされている。『旅先での刹那的な出会い』を楽しむタイプの方だと職員に話し掛けて来ますが、長時間掴まえたり仕事の手を止めさせたりはしてきません。

一人旅の方は老若男女問わず、他罰的でなく責任感と行動力があり、旅先でのリソース活用も上手な『デキる人』が多い印象ですね。もちろん予約や、行程設定の段取りも手慣れたもの。宿としては安心してお泊まりいただけます。

●ネット予約+事前クレカ決済

日程や宿泊プランがはっきり決まっておれば、こちらを推します。チェックイン時に、お支払(前払いの場合)も台帳記入もはしょってお部屋にご案内できますので、お客様も私らもラクになるWin-Winなのですワハハ。

お客様が何組も被って、その全員がニコニコ払いとか現地クレカとかだと、キャッシャーが大混雑。さらに万が一、ノーショーだったときにキャンセル料をいただけない懸念もあり、当日現地払いのお客様は信用度が極めて低く、私らにとって実はなかなかの胃痛案件なんです。(小声)

うちのようにクレカの決済端末が1機しかなく、現金お釣りもたくさん置かない、家族だけや少数の従業員でフロントやベルも兼務しながら回しているようなお宿だと、少しでも手間や懸念を減らしてくれるネット予約+事前クレカ決済のお客様は有難がられると思います。

●グループ旅行の『代表者』は神

複数人での旅行の際は、団体旅行で言うTCの役割を持つ『代表者』を設定いただくと助かります。行程も会計も飲み物の注文もすべて取りまとめて分かる人がいてくれると、やり取りが非常にスムーズなんですよね。

グループがバラバラになっていて情報が錯綜してしまうと、思わぬトラブルが起こりやすいです。おおむねグループ人数が5名以上のときは、ぜひ代表者の選任を。特にキャッシャーは泣いて喜びます。

以前複数の会社の研修会か何かで、個別で10社超えの精算をやったときはヤバかったです。全社驚きの現地払いでわらわらと寺務所に群がられ、昔の証券取引所みたいな状態に。四方八方から現金やクレカが次々に差し出される状況は、お互いにいろいろと危険かとw

●宿でのご滞在態度が超優等生

これは宿というより、慈岳個人が有難くて接遇が楽しいと思えるお客様です。よくあるのは、当地に泊まることを決めた以外は特に細かいプランがなく、『行ってみてから決める』タイプの初見のお客様。

私には、自身が好き好んでこの土地に来たことと、若いころから旅行プランを立てる作業そのものが好きであること、以上2点の性質があります。『どこをどう回り、どのようにバシッと帰りの電車に合わせるか』をお客様と考えるのがめっちゃ楽しいんですよ。

ご滞在中の態度がよく、マナーを守ってくれたお客様には、たとえ一見さんでも観光ガイドに載っていない穴場スポットやお店もこっそり教えます。何なら個人のスマホから連絡して、「めちゃくちゃ良いお客様だから席を空けてあげてw」とか言っちゃいます。

うちはお寺ですから、檀家さんが経営するお店もあります。それゆえに、下手なお客様は紹介できません。お客様を差別してはなりませんがやはり私らも人間であり、良ゐ子にしていただけるとメリット多いので、素敵なお客様を演じてください!

●お宿に全投げもアリっちゃアリ

ここまで、主体的に旅行を楽しむ方をメインで挙げてきましたが、そうしたことが苦手なお客様も当然おられるでしょう。私らはおもてなしがお仕事ですから、自分では何も分からないし決められない、そんな方に安心感を与えることも大事です。

マジで何もできず、1から10までご案内せねばならないお客様も一定数おられますので、そこはご心配なくお宿に泊まっていただけたら良いのですが……。

素直になること。これ大事。

何も分からなくてもお宿のスタッフに全振りしていただけたら、私らは全力で最善策を考えて提案します。しかしそれに対してデモデモダッテとゴネられたら、ぶっちゃけ仕事の邪魔だしめんどくさいです。

他の仕事もあることで、非生産的なやり取りで長時間拘束されると、『痛客』として支配人(うちなら住職)も含めて全スタッフに通知され、電話にさえ出るなということで最悪『出禁』となってしまうこともあります。

宿に任せるなら、宿の提案を(ある程度)受け入れる。それが嫌なら自分で自分の旅に責任を持ち、自分でぜんぶ考えてやる。そのことを徹底してくださいね。

っと、今回はこんなとこで〆。
良い旅行民生活を送ってくださいね(`・ω・´)


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