#4 ひとりごと



ちゃんと考えるきっかけを作ってくださり、ありがとうございました。

読了後の感想(飛ばしてください)


当時5歳だった私の記憶にはほとんど残っていなくて、それでもぼんやりと数枚の写真のようにしてとどまり続けている。

1.ダンボのアトラクション
2.楽しくて、気持ち悪がる父に構わず2回目を誘ったコーヒーカップ
3.パレードを見るために集まった人たち
4.頭上に広げられたブルーシートの中に入る人たち
5.夜、公衆電話に続く長い列

覚えているのはこれだけでこれらでさえも正しいのかわからない。
家に帰ってからは何も覚えていない。


だから今までちゃんと考えることはなかった。テレビや本を読んでも、表面的な受け取り方をしていたように感じる。

それでも、微弱な揺れですら身構え、すこし強くなるだけで不安と恐怖を感じる。そして、どんなに弱くてもラジオで情報を聴かないと落ち着けない。
これは私が経験を確固たる証拠で、潜在的に軽いトラウマのような物があるのかもしれない。
何かが起こるような気がしてディズニーランドには行きたくないし。

大小様々ではあるが、どの人も何かしら残されているんだなと思った。


この思いの発散場所がなかったために書いてしまいました。

『藍色時刻の君たちは』

心と時間に余裕のある際に是非一度読んでみてください。
『藍色時刻の君たちは』 著:前川ほまれ

あらすじ
 2010年10月。宮城県の港町に暮らす高校2年生の小羽は、統合失調症を患う母を抱え、介護とかじに忙殺されていた。彼女の鬱屈した感情は、同級生である、双極性障害の祖母を介護する航平とアルコール依存症の母と幼い弟の面倒を見る凛子にしか理解されない。3人は周囲の介護についての無理解について苦しめられ、誰にも助けを求められない孤立した日常を送っていた。
 しかし、町にある親族の家に身を寄せていた青葉という女性が、小羽たちの孤立に理解を示す。
優しく寄り添い続ける青葉都の交流で、3人が前向きな日常を過ごせるようになっていた矢先、2011年3月の震災によって全てが一変してしまう。

 2022年7月。看護師になった小羽は、震災時の後悔と癒えない傷に苦しんでいた。そんなある時、彼女は旧友と再会し、それを機に過去や、青葉が抱えていた秘密と向き合うことになる…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?