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遅ればせながら「赤と白とロイヤルブルー」を観て(読んで)個人的に萌えたところ

遅ればせながら映画「赤と白とロイヤルブルー」を観た。からの原作小説(翻訳)も読んでここにいる。

もっぱら日本のBLコミックフリークで実写映画はあまり観ないせいで完全に出遅れ、リアタイで盛り上がれなかったことを非常に後悔している。

この作品はただラブロマンスというだけでなく、LGBTQ+のあれこれや、アメリカの人種事情、政治、王室、文化などなどいろいろな事が絶妙に(それは時にコミカルに、時にシリアスに、はたまたドラマチックに!)盛り込まれていて本当に素晴らしい作品だと思った。
自分がBLストーリー好きだから好みだったとかいうのを完全に超越して、老若男女に見て欲しいと思う。

まず、これはタイトル通り完全に個人的(特に腐的)な視点観点での感想で、
主に映画にはない原作のとあるエピソードを読んでさらに感じた映画の素晴らしさや個人的な萌えを語る内容となっている。原作を読んでない人でもたぶんまた映画が観たくなるはず!
完全にネタバレをするので、ネタバレを希望しない方はここまでです。

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まず原作では
初女性米大統領の息子アレックスには姉のジューンがいる。
映画では友達のノーラにそのジューンの要素を盛り込んだキャスティングになってる。

アレックスがまだ子供頃のこと
ジューンが持っていた雑誌に載る13歳のヘンリー王子(ヘンリーの方が2~3歳年上)が気になって、ジューンの目を盗んでは雑誌を広げてヘンリーを眺めてはその髪の毛に触れたらどんなだろと写真の上をなぞったりしていた。
でもこの時点でアレックスはその自分の行動が何を意味するのか分かっていない。

原作の中盤までアレックスはジューンにヘンリーとの関係を打ち明けられずにいたのだけれどある日バレてしまう。
激怒しているジューンにアレックスはなんで怒っているか分からないというと、ジューンはアレックスに雑誌を投げつけると、あのページが開く。
それはかつてアレックスがヘンリー王子のページを観たくて姉の目を盗んで読んでいた(触れていた)雑誌。
小さな手の跡がたくさん付いていてジューンはずっとその事に気がついていたし、大切な弟に合うのはヘンリーしかいないと後押しをする。

映画ではノーラが序盤にアレックスはヘンリーにずっと執着してて、キスも嫌じゃなかった。だからどうなの?と後押しする場面に集約されてしまったのだけど実はこんなエピソードがあったのだ。

映画では気候会議でヘンリーに冷たくされ、それから何故か執着して意識して悪態ついていたりっていう事しか分からなかったけど、実はもうずっ~と前から無意識に執着してたとか、私の中ではひたすら萌だった。
また映画にはなかった姉弟の関係性(ジューンはどちらかと言うとブラコンと言った感じのキャラクターで描かれている)も素敵だった。

そしてもう1つ
映画で2人の関係が公にリークされお互い連絡が取れなくなってしまいヘンリーがもぬけの殻状態になる中、ザハラの機転でやっと電話で2人話すシーン。
アレックスが第一声「ベイビー」と声を掛けるとそれまで強ばってたヘンリーの顔が一瞬で溶けるところ。
私はこのシーンから階段で崩れるように2人抱き合うシーンが本当に好きだ。

原作の方での話しで、アレックスが何度かヘンリーを「ベイビー」と呼ぶうちにヘンリーが「ベイビー」という言葉にうっとりとすることが分かったと語る場面がある。
2人電話で他愛のない話をしている場面で
ヘンリーがなかなかアレックスのようにあけすけに身の回りの事、特に家族の事を頑なに話さない(エッチな事や下世話な事は話すのに)ので「ベイビー」と呼びかけると遂にヘンリーが家族のことを話し出すというエピソードがある。

映画でのあの場面の「ベイビー」はヘンリーを安心させるためでさらには頑固なヘンリーから「I'm not OK」を引き出す言葉だったんだと思うと…萌え…。

この階段で抱き合うシーンでアレックスの口元をよく見るとここでも「It's OK.…baby」と言っているとどなたかが投稿していた動画があった。

ヘンリーの絶望的な様子から一変
アレックスが駆けつけてきてくれたあとのハッピーなヘンリーがとてつもなく愛おしい(もはやアレックス目線)

ちなみに、基本的には2人は遠距離恋愛なので原作ではメールのやり取りが多く、
その中で普段の公の姿であるいわゆるロイヤルファミリーで気品のあるヘンリー王子がアレックスと話してる時は博学でありながらも痛烈な冗談を言ったり、下品な事を言ったり、はたまた官能小説ばりに愛を表現する様子にアレックスがすっかりヘンリーに対してギャップ萌発動とそんな姿を知ってるのは自分だけという独占欲を発動してる様が萌えだった。
なので、そんなメールが流失したのは本当に2人にとってショックな出来事であり、
原作はアレックス目線でしか語られてないのだけどメール流出で自分だけ知っていたヘンリーをみんなに見せたくなかったとショックを受けてる場面もありかなり印象的だった。

今度は映画だからこそ表現ができた場面があって
アレックスの親の別荘の湖の沖筏の上でヘンリーがアレックスから愛を告げられそうになる瞬間に湖に飛び込んで沈んでいく場面。
頭上からは光が差し込んでるのに暗くて何も聞こえない湖の底へ沈む様はヘンリー王子の状況や心情そのものを表しているようだ。
アレックスとの明るい未来がすぐ目の前にあるのに、そこへは自分は行くことを許されないと何も見えなくて何も聞こえない湖の底へ逃げるように……もしくはヘンリーフォックスを無きものとするかのように……
本当に切なくて胸に来るものがある。
本当はこの場面は台本に無くてカメラテストで撮ってみただけだったらしいのだけど採用した場面らしい。初見で観てた私の心を鷲掴みした場面でもあるから映画のワンシーンとして残したのは正解だった。

この飛び込む前のアレックスの告白を聴くヘンリー王子の表情の表現力が素晴らしくて私の中で猛烈に刺さった場面でもある。


そして、完全に腐的(日本のBL好き)な観点で語らせてもらうと……
個人的な趣向として、私は「(年上、ツンデレ)誘い受け」という設定が好きである。
年越しパーティでのヘンリーからの突然のキス攻撃、レッドルームで最初はアレックスからだったが状況が分かるとヘンリーからの熱いキス、アレックスの部屋に来てヘンリーからキスしながらアレックスをソファーに押し倒し……からの×××!ポロの試合のあとも小屋に入るや否やヘンリーがアレックスを壁へ……。序盤のキスシーンはほとんどヘンリーがアレックスの顔をホールド。
王子であるがゆえの紳士様で頭から足の指先まで気品があって一見お高くとまってるようなヘンリーが実は自分の欲望には正直で乱れる姿にはかなり萌える。(アレックスもそんな様に惹かれたに違いないw私も完全にヘンリー王子の虜だ)
パリではヘンリーがアレックスに「We should make love tonight」と完全にお誘い!
とはいえ、この場面はその個人的な萌えとは裏腹に切なさもちょっぴりあって、
当初はヘンリーから2人の関係はカジュアルで更には自分に本気になるなよとも言っていたのに…
ヘンリーがアレックスともっと深く繋がりたいと思い始めたもののカジュアルな関係でと言った手前もあって、かなり言葉を選んで背後からちょっぴり控えめに言ったのかと思うと切ない。
その後アレックスはその言い方を茶化していたけど、ヘンリーの本意はアレックスには通じたであろう素敵なシーンだ。

そんな素敵な場面と同時にもうひとつ個人的な萌えポイントがあって、アレックスが同性とのセックスが初めてでどうしたらいいか分からないと打ち明けると、ヘンリーが自分は全寮制の学校に行ってたから(経験があり)、信用して(付いてきて)といった感じの事を言っている場面。(その後ヘンリーがアレックスの背中から腰まで手を滑らせて腰の辺りまでくるとぐっと自分の方へ押し込む……さらには向かい合う2人の顔しか目に入らないけど実は序盤向かい合いながらヘンリーの右腕が……あらま……完全にリード→演出すごい)
盛大に誘ってるし、受けがリードする側とか……個人的に萌えしかない。
そしてこの時のヘンリーの官能的な表情が美しすぎて眼福(役者さんすごい)。

原作では、アレックスがヘンリーに経験値があるということに関して、あまりのヘンリーのエロさに「これまでヘンリーと関係があった男性陣全員に感謝したい」(本文とは異なる可能性あります)と語るところがあり、嫉妬ではなく「感謝する」とか、とっても欧米的な感覚ではあるけど、ヘンリーのエロさが伝わる一幕でそれはそれで萌える。

追記:病院の掃除用具部屋(?)のシーンで、ヘンリー王子がおもむろにアレックスの香水の香りを褒める場面……いやその前に匂いを嗅いでるってこと自体が萌えですねうん。ヘンリー王子としては気候会議から惚れてるのに、何故が嫌われてて、そっちがそんな態度ならこちらもといいたいところなのに思わず匂いを嗅いでしまうというね。そして本当は嫌われたくないし、やっぱりチャンスがあるならお近づきになりたい……からのまずは香水を褒めてみる(アイスブレイク)……からのなんで嫌ってるのかを聞いてみる……よき。

さて、ここまで時系列完全無視で思いつくままに語ってしまったが、なんとタイムリーなことに続編の制作が決まったようだ!
もしここまで読んでくださった方がいて、共感出来るシーンや他に共感して欲しい萌えシーンがあってそれについてコメント頂けたら嬉しいです!

ちなみに、余談ですがこの映画をみてヘンリー王子役分するニコラス・ガリツィンにすっかり堕ちました。
#赤と白とロイヤルブルー
#BL

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