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審査員から見たBRANDED SHORTSの可能性とは

BRANDED SHORTS 2022 で審査員を務めていただいた皆様から、審査に参加したご感想、そして審査の過程で改めて感じた「BRANDED SHORTSの可能性」をお伺いいたしました。

現在ブランデッドムービーを制作している方、これからしようとしている方、そして BRANDED SHORTS 2023に応募を検討されている方にも、とても有益な情報になると思いますので、ぜひお読みください。



木村健太郎(博報堂 執行役員・博報堂ケトル エグゼクティブ クリエイティブディレクター)

今はいろいろなものがブランデッドになる時代です。
映画、番組、ニュース、ドキュメンタリー、小説、漫画、音楽、サービス、プロダクト、公園、遊園地…。
楽しんだり、利用したりしているだけで、知らず知らずのうちにそのブランドが好きになる、そういうことができるのがブランデッドコンテンツのよさ。それは広告と違い、ブランド側もユーザー側も両方とも得をする Win-Win な関係を築くことができる仕組みです。
その中でも、ショートフィルムは間口が最も広いので、ブランデッドしやすいコンテンツだと思います。ブランド側からの視点と、コンテンツ側からの視点の両方から可能性を広げていけるジャンルだと思っています。

太田光代(株式会社タイタン 代表取締役社長)

全ての作品に重要な意味が込められていて、受け取り側に解釈を任されているもの、あえてストレートに表現された作品と、さまざまありましたが審査が難しいほどクオリティが高かったです。審査会に於いては審査員の方々が其々に選んでいた作品が、かなり割れていましたが全て納得出来るご意見でした。不思議となんとか纏まりましたが、私も含む審査員の方が、推しの作品をなんとか受賞させようと、時折、笑いが起こるほど戦った?のかな。とにかく素晴らしい作品の審査に関わることが出来て幸せでした。

長田麻衣(株式会社SHIBUYA109エンタテイメント マーケティング戦略事業部
ソリューション戦略部リーダー/SHIBUYA109 lab.所長)

Z 世代も含め、多くの人が周りの目を気にして自分の意志や考えを周りに共有することを恐れ、躊躇しがちになっています。そんな中、企業やブランドが掲げる覚悟や意志に共感を示すことで自身の意思を間接的に表明するなど、企業やブランドが社会における意志表示の緩衝材的な役割が大きくなっているように感じます。
このような時代だからこそ、ブランデッドムービーが重要な役割を担っているのではないでしょうか。また、シェアラブルなブランデッドムービーを中心に企業の覚悟や意志が共有され、時には議論を起こすことはブランドの価値を共創していくきっかけにもなり、企業やブランドにとっても非常に重要な位置づけであると考えています。
今後も BRANDED SHORTS で、様々な角度から各作品を捉え、企業やブランドの姿勢の示し方のお手本になるような作品を世の中に示していけると素敵だなと思います!

高崎卓馬(株式会社電通 クリエーティブ・ディレクター)

毎年、BRANDED SHORT はたたずまいが違うものがグランプリに選ばれている感覚がある。今年もそうだった。それはこのカテゴリーがまだかたまりきっていないから、というのもあるけれど、時代のニュアンスをもっとも敏感にうける映像なのだからだとも思う。作り手がナーバスなくらい今の時代を意識するし、受けとる側はマスのなかの一部ではなく、極めてパーソナルな場でそれと出会う。そういう環境のなかで「素敵な関係」を作り手と受け手が結ぶことができたものが優れた BRANDED SHORT になる。ということなのだと思う。「みんなと見ている」と「みんなが見ている」はまったく違うものだ。今年はそのことを強く感じた。

たちばな やすひと(ドラマプロデューサー)

大きな期待を感じました。何より、企業のスポンサードがありながら、広告っぽさの少ない、中編、長編映画という可能性はあるのではないかと強く思いました。
また広告系のクリエイターではなく、映画系のクリエイター(監督)が、芸術性の高いブランデッドムービーにチャレンジできる仕組み(大きくは人材のマッチング)を 映画祭側から仕掛けていけるといいのではないかと思いました。



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