海辺のカフカ / 卒業論文のこと その1

 ぼくの卒業論文は村上春樹の『海辺のカフカ』を題材に書きました。
もともと大して本を読む習慣はなかったのだけど
文学部に入って授業を受けているうちにのめりこんでいってしまった。
もともと欧米系の文化を勉強するつもりで入学したんだけど
まんまと魅了されてしまったわけです。

 先日大学院に通っている友人の修士論文を見せてもらいました。
分野が全く違うので内容はよくわからなかったのだけど
説明の丁寧さや書き込んでいる具合を見ると、熱量は伝わってきます。
そもそも卒論と修論を比べるのもおこがましかった。反省します。

 卒業論文については他のSNSに何度か書いた気がする。
当時のぼくとしては渾身の出来で自信があったし
その年の学部の優秀論文にも選ばれていた。
だけれど、今読み返してみると恥ずかしくなる部分がたくさんあります。
論の組み立てはまだ良いとしても、こまごまとした文章のつなぎとか
自分の考えを例示していく部分とかが「へたくその極み」です。
あー気持ち悪い。
良い読者が良い作家にはなれないのは当然ですが、
それにしたってひどすぎる。
ひどいひどい。へたくそ!へたくそ!と叫びだし
寒風吹きすさぶ街の大通りを裸で走り回らねば気が済まないような羞恥心。
こんなものを素晴らしい修士論文を書いた友人に読ませたかと思う
酒に酔わなきゃ夜も眠れません。

 ほんとは卒業論文について補足をしたかったので、その2を書きます。
存在しない読者に向けて、ただ一人言い訳を書き連ねていきましょう。

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