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花の金曜日

今日は旦那さんが夕飯不要だから自由に遊んでおいでと言ってくれたので、仕事が終わったあと、贔屓の店に足を運んだ。

代官山駅から少し歩いたところにあるOMUSUBI CAFE。

一汁三菜セット 1400円〜 をオーダー。

今日選んだ出来立ておむすびは鮭とたらこ。

主菜は鰆と白菜のセロリあん、

副菜は、春菊のお浸しと、かぼちゃのそぼろあん。

おむすびの具材、主菜、副菜はすべてそれぞれ何種類かから自分で組み合わせて選べる仕組みになっていて、自分で献立を決めるのも楽しみの一つ。

キャパはけして大きくはないけれども、店内のしつらえもいつもとてもすがすがしく、お酒は飲みたくないけどファミレスは嫌で、でもただインスタ映え狙いの女子向けカフェでは物足りない、ちゃんとしたご飯(和食)をちゃんとした空間で肩ひじ張らずに一人静かに味わいたい、という気分に丁度良いお店。

今回で三度目か四度目の利用になる。会社から徒歩10分なので、こんな風に時間ができた時にときどき立ち寄るのが嬉しい個人的ごほうびスポットだ。

しかもカフェということでデザートメニューには最中アイスやわらび餅、白玉ぜんざいなどが揃っているのもお気に入りの理由。初めて偶然この店を知ったのは旦那さんと休日に代官山散歩をした時だったのだけれど、その時はカフェとして利用した。旦那さんがわらび餅、私はホットコーヒーに抹茶最中アイスをいただいた。

写真は、その時の抹茶最中アイスとホットコーヒー。

代官山という立地の割に甘味メニューもドリンクメニューもお値段が良心的なのが個人的にはとても推せるのだけれど、なによりもその時隣の人が食べていたランチセットのおむすびの海苔の香りがこちらまで鮮烈に届いてきたのがすごく印象的で、それだけでお店の良さを知るには十分だった。

そうして一人でもときどきやってくるようになり、今やすっかりこちらのファンになったわけだけれど、このお店で食事をすると、なぜだかとても良いことをしているような気持ちになる。自分にとって、良質な消費ができているという充足感がある。

今日も芳しい海苔の香りを胸いっぱいに味わいながら、ひと口ずつゆっくりおむすびをいただいた。


しばらくそこでのんびりしていたが、お店が21時閉店ということで、歩いて渋谷駅へ。そこから電車で新宿へ。

せっかくの花の金曜日、まだまだ夜を楽しみたい!ということで前々からずーっと気になっていた、新宿西口の但馬屋珈琲店へ。ここは知る人ぞ知る高級老舗珈琲店。こちらの閉店時間は23時。

そのお値段の高さゆえ、この歳までなかなか踏み入れられずにいたのだけど、食べログでフードメニューを調べたらどら焼きがあると知り、俄然盛り上がる。そこにどら焼きがあるなら、今の私にとって行かない理由はない。

真夜中でも美味しい珈琲と和菓子がいただけて、お一人様で過ごせる寄り道スポットとしては最適かも。すぐに2階のカウンター席に通され、席についた時、お隣の大人カップルの男性が、ぱりっと高そうなスーツを着こなしていながら、同じどら焼きを食べていたのがなんだかうれしかった。あんこ好き皆兄妹。

散々悩んで、珈琲は「マラウィ芸者」720円をチョイス。「老舗のどら焼き」とのセットで1100円。

どら焼きには「但馬屋」印の焼印がされ、半分にカットされ、生クリームが添えられて供される。

ずっしりと大きなどら焼き、大納言小豆の入った粒あんがみっしり挟まっている。しっとりとしたカステラ生地は、ミニパンケーキくらいの大きさ。食べ応え十分。あんこの味わいをじっくり味わうもよし、生クリームとあんこのハーモニーを楽しむも良し、さすが高いだけあって、冷めても変わらず美味しい本格派の珈琲にとてもよく合った。お見事。

本当ならこれで帰宅、となるはずだったのだけれど、たまたま偶然LINEで前職の夜勤仲間たちが近くの日高屋で飲んでいることを知り、飛び入りで合流。結局最後は総勢9人の飲み会になり、みんなの終電ギリギリまで粘って、自宅に帰り着いたのは1時だった。

そうそう、余談だけれど会社帰りに、会社近くの歩道橋ですれ違った妙齢の男女二人組に突然道を聞かれた。初めは4人でお酒が飲める店ってご存知ですか?という不可解な質問だったのだけれども、よく話を聞けばどうも恵比寿横丁で人と落ち合う約束をしているという。ちょうど去年の仕事納めの帰りに遊び半分で職場の人と一緒に行って、奇跡的に知っていたのが思わぬところで役立った。しばらく立ち話をして別れたけれど、随分と若く見られていたようで、正直に訂正したら驚かれ、なぜか「さすが恵比寿」とよくわからない納得をされた。お世辞と思っていても、やはり褒められてうれしくないはずはない。

しかし今改めてこうして書き起こしつつ思い返していると、本当にただの道案内目的だったのかどうかなんだかよく分からない。よくわからないけど、そんな具合に、いろんな人やモノからたくさん元気をもらった、真冬の花の金曜日。

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