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火天会とコムル村【太王四神記考察Ⅲ】

※ネタバレあり、必ずU-NEXT等で、
 太王四神記を全話観てから、
 ご覧ください。



「主人公補正」と言うのがあります。

物語は主人公を通して見るので、
主人公の悪い面が、見えなくなってしまう。

今回は、主人公ではありませんが、
「コムル村」が
それに当てはまってしまいました。

考えました。
タムドクと、ヨンホゲ。
スジニとキハ。
タムドクの父と、ヨンガリョ。

作中の重要人物は必ず対比で描かれる。

ならば、最大の敵組織である火天会。
これに対応する組織もあるのではないか。

残念なことに、コムル村が当てはまって
しまいました。

【火天会とコムル村】

えっ、と思った人もいるでしょう。
火天会とは、もう敵の元凶。

平気で、市民を皆殺しにし、
各国を闇取引により操り、
誘拐、奴隷化、拷問、なんでもする
とんでも組織。

多くの人間が、被害に遭っている
悪の巨大な秘密結社。スパイ組織。



対して、コムル村は、
皆仲良く、素朴な感じ。

質素な暮らしで、
規律をしっかり守っている。

特に、ヒョンゴとスジニの掛け合いは、
時に涙を誘います。

何より、ヒョンゴ自身が言うのです。
我々はひっそりと、厳かに玄武の神器を守り
チュシン王を待ち望む集団である。と。

しかし、それらの事に
騙されてはいけません。
コムル村もまた、本質は巨大秘密結社。
そんなに甘い物ではないのです。

そう。巨大な秘密結社であると言う点で、
火天会とコムル村、この2つの組織の本質は
完全に同じ物である。


第1話のチュシンの星が輝くシーン。
神器を探しに動いたのは、
火天会とコムル村。
これを観ても、完全に両者が対となって
描かれているのがよく分かります。

2000年をかけた
火天会が神器を集められなかったのも、
彼らのせい。

と言う事は、当然。
火天会同様、裏工作や、
殺人、誘拐。
その他諸々の悪どい事を
散々やってきているはず。


そう言う目で、見返して見ると、
ありましたね。そのシーン。
ヨンホゲの部隊に怪しい手紙を配って、
内乱を起こさせるシーン。

他にも、よく観て見ると、
火天会より実はえげつないのでは…
と言うシーンが確かに諸々。

考えてもみれば、2000年間、
火天会が世界征服できなかったのは、
確実に彼等がいたからです。

火天会と張り合っていたと言う事は、
描かれていないところでもきっと
火天会同様か、それ以上の事を
していたに違いありません。


一気に見方が変わってしまいますね。
最後に。

第I回考察で振り返ったように、

最終回、タムドクがこの世を去った原因。
もちろん、人類の神からの独立。
これが1番大きい理由でしょう。

しかし、
コムル村という、この強大な秘密結社。
これが壊滅させられて、
その絶大な支援、裏工作、諸々を
受けられなくなった事も、
少なからずは影響しているのではないか。
そう思うのです。

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