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レアモデル列伝-23 いずれレアになるモデル

 今回購入したモデルは64年のLe Mansに参戦したPanhard・CD。大手のSpark製なので直ぐレアにはならないが、こんな車は結構なマニアしか買わないので、いずれレアになるだろう。

1/43 Spark製
後方の尾翼の格好がいかにもフランス製を物語る


 Panhard・CD(パナールCD )はPanhardが1963年から1965年まで生産したスポーツカー名である。CDとは設計者のCharles Deutsch(シャルル・ドゥーチェ)のイニシャル。
 鋼管スペースフレームにMarcel・Hubert(マルセル・ユベール)によるデザインのFRP製の独特な車体、848cc空冷水平対抗2気筒OHVエンジンを乗せ、空力性能とハイギアリングにより最高速度160km/hを誇った車。サスペンションはフロントが独立横置きリーフAアーム、リアが独立セミトレーリングアーム・トーションバーで空気抵抗は0.22であったとのこと。
 1956年から1981年までのLe Mansには、総合やクラス別の順位の他に、独特の熱効率指数賞や性能指数賞があり。これは排気量と走行距離で算出される特別賞で、これを狙ったもの、Le Mansでは最高速が200km/hも出たらしい。ちなみに、64LM CD-3 No.44 は予選55台中の53位 77周 10時間 エンジントラブル でDNFとなった。Le Mans本には必ずと言って良いくらい、1枚は写真が載る。

参考文献より

 この年、熱効率指数賞(Index of Thermal Effciency)の1位は Alpine A110 M64でScore 1.48
性能指数賞(Index of Performans)の1位は Ferrari 275P Score 1262であった。

 ところで、性能指数賞といえば、こんな車もある。1955年のルマンに出場、性能指数賞を狙っていたが、3時間でリタイアの憂き目をみた車、Nardi 750というマルチチューブラー・フレームに、ジャンニーニ製の735ccツインカム4気筒ユニットとギアボックス/デフを左側の船(双胴車というより双胴船が有名なので船を用いることが多い様だ)に積み、ドライバーは右側の船に座って操縦するという車。興味のある方はnoteの「レアモデル列伝−1  性能指数賞は狙い目」をご一読願いたい。

Bizarre製 1/43 Nardi 750


参考文献
LE MANS 1960-69 Quentin Spurring Haynes Publishing 2010


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