見出し画像

レアモデル列伝-3   石油成金の荒使い

レアモデルの第3段は1964年Mecom Hussein MK I

Mecom Racing Team(MRT)は、John Mecom (メコムまたはミーカムと読む)Jr.率いるチームで、1960年から1967年にかけて、全米とバハマのスポーツカーレースを主に参戦し数々のシーンで活躍。

John Mecom Jrは父が石油・不動産ベンチャー・ガス産業に携わっていた会社の御曹司、資金を湯水の如く使って色んなプロ集団を雇ったり、スポンサーになったりして楽しんだ様だ。1970年に父は破産、以降に会社を再建したとの記載もあるが、不明な点が多く不明。

1964年、John Mecom JrはA J Foytのために設計からの車を新造した、それがMECOM Hussein(Marsh Models)である。Cooper Monacoを大幅に改造、レース愛好家であったヨルダンのフセイン国王にちなんでHussein1と名付けられた。J.Mecomの父親がヨルダンの石油採掘権を確保し、国王がテキサスの本社を訪問、新装の車を見る機会を得て国王の名誉のために車をHusseinと呼ぶことにした。

Cooperのシャーシは、426-cuのChrysler Corp. Hemi V-8エンジンを乗せるための改造以外は基本的に無し、 525 hpのエンジン出力は、Colottiタイプ37ギアボックスを介してヘビーデューティードライブシャフトと後輪に伝達される 。重量は825kgで、マグネシウムホイールが装備されており、適切な条件で200 mphを超えることができたと言われている。

モデルは1964年のNassau Govenor’s Trophyで2位となった車。1964.08.03のGuards Trophy Brands Hatchが最初のレース、結果はDNA(did not attend)。以後1964.12.06まで計5レースに参戦し、最高位は前述のNassau Govenor’s Trophydでの2位が1回、5レース目の64.12.06. Nassau Trophy が19位、後の3回はDNAとDNF(do not finish)であり、この車は1964年限りで使われなくなった。65年にはLola T70が発表され、チームも購入し好成績を上げたためHusseinが使われなくなったようだ。またA J Foytも彼の元を去ったのも原因であろう。

さて、このモデルは遥か昔、スロットカーがモデルカーレーシングと言った頃、アメリカのプラモデルメーカーから結構発売されていた。その1/43モデルはMarsh Model製、eBayのオークションでキットを落札、Model Garage Romuに制作依頼、古いキットでボディーの収縮や歪みがあり、それを修正しての完成だから注文してから15ヶ月経って入手、制作費も最初の予定より大分高価になったが、その完成度とレア度に満足している。

全体像
フロント
上から
左ドア回り Mecom Racing Teamのステッカーがドア前に貼付
ZEREX SPECIALとも言われる
コクピット内 シートベルトも完備


Mecom Racing Team ステッカー
コンクール・ド・デレガンスの風景
かなり厚い本の表紙はこのチーム
スカラブ・コルベット・フェラーリ250LM 
これを見るとこの頃の富豪振りがわかる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?