事実は小説よりも奇なり-15： その嘘本当! 64 Road America 500 Miles
歴史を紐解くと、結構面白い出来事が見つかる。今回はそんな嘘でない真実を紹介する。
ChaparralフリークはChaparralあるいはJim Hallの文字を見ると直様収集しようとする。それでNo.67 Chevrolet Corvette Grand Sportを購入し、台座の解説を見て？と。
1964年9月13日、Elkhart Lake(6,437km)で行われたRoad America 500 MilesはJohn Mecom Jrが率いるMecom Racing Team (MRT)のNo.2 Ferrari 250LMを駆ったWalt Hansgen / Augie Pabst組が125周（804.672km）、平均速度：141.075km/hで優勝を飾った。（You Tubeで映像・Can Am本や種々のRace本で写真と解説を見ることが出来る)（この車と、No.00を付けた前年のNassauレースで優勝したLola Mk-VI GT にNo.1を付けてのChaparral Team同様Augie Pabst名で重複エントリーさせた、残念ながらオイルクーラートラブルでDNFであったが）
G.Hill / J.Bonnier 12h Reim Winner
このRace Resultsをみると？と思うことが発見される。一つのレースでJim Hall/Roger Penske/Hap Sharpの組が2台の車（ChaparralとCorvette）に重複エントリー。（J.HallエントリーでR. Penskeが最初はCaparral 2Aで記載されているが、車の故障（？）で、急遽レースはCorvetteとなっている）
このNo.を68にすれば記載の車となる、途中ピットで長時間過ごしたため完走でも周数は少ない
このキットを購入しフィニッシャーに製作依頼したモデル、両フロントフェンダー上にタイヤホイールからの排気用の膨らみがある、後部のGold StarのステッカーはNassauでのみ貼付されている、元のモデルにはライトが付いていないが、フィニッシャーがライトとライトカバーの改造をした
Race Resultsでは3位に123周を走ったHall/ Penske/ SharpのNo.67 Chevrolet Corvette Grand Sportが入り、同じ3人のNo.68 Chaparral 2A Chevroletは83周の27位と記されている。なお、DNFの1位はTony Dean / Dick ThompsonのMcKee Mk-1で118周走っているがチェッカーをくぐっていないのでDNFとなっていた。
当時のレース集計はクラス毎に点数が積算、64年のこのレースでは総合1位のW.Hansgenは2.0ℓ以上のクラス1位で、総合2位のKen Miles/John Morton/ Skip ScottはShelby Cobraで124周を走り2ℓ+GTクラス1位で積算される様だ。この年はJ.HallがK. Milesを上回りシリーズチャンピオンを獲得。
65年は2ℓ未満のクラスでLotus 23 Porscheを駆ったGeorge Follmerが2ℓ以上で総合優勝回数も多かったJ.Hallを上回ってシリーズチャンピオンとなった。この様な事情によりJ.Hallは3人が2台の車に分上し（と言ってもChaparral 2AはR. Penskeが大部分を駆った様だ）、点数の格上げを画策した様だ。
なお、You Tubeを見ている内に、同じレースにNo.26のCheetahが走っていたのを発見したのにも興味を惹かれた。
参考文献
Chaparral Can-Am & Prototype Race Cars Dave Friedman
Motorbooks International Publishers USA 1998
Pro Sports Car Racing in America 1958-1974 Dave Friedman
Motorbooks International Publishers USA 1999
Racing Sports Cars Road America 500 Miles Race Results
The RacingSportsCars.com
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