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フロムゲー初心者のSEKIRO感想記②『敵が倒せない!SEKIROの基礎を学ぶ編』

※この感想記はこちらの記事↓の続きです。

※ストーリー面も語りたいのですが、それは別記事で語るので今回はアクション面について語ります。

なんかわからないが、なんか難しい

さて、意気揚々とSEKIROを購入しついに自分のフロムゲーチャレンジが始まるんだと遊び始めましたが。
軟弱な動画勢だった初心者の自分は、いきなり壁にぶち当たりました。

敵が倒せないのです。


それがボスとか中ボスが倒せないのではありません。
その辺をウロウロしている、いわゆる雑魚敵ですら倒せないのです。

「え?なんで?」

なぜか敵が倒せない。
なぜだ?なぜかわからないが倒せない。
いや、倒せる。倒せはする。
でもなんか、物凄く苦戦する。すげーダメージもらう。そして死ぬ。

「なんでだ!?なんでこんなに雑魚敵が強いんだ!?」

この疑問が最初の関門でした。

ゲームにおいて敵が倒せないというのは、言わずもがな大問題です。
これがいわゆるレベルアップ方式のゲームであれば、「レベルが足りないんだろうな」という結論にいきますが、
SEKIROはレベルの無いゲームです。
(ステータスやスキルが上昇する要素はありますが、敵を倒してのレベルアップはありません)
なぜか倒せない。しかも自分に何が足りないのか、わからない。
ここがまた絶妙なところで、「なんかわかりそうだけど、わからない」という状態でした。
人間、まったくわからないと投げ出すものですが「いや、なんかわかりそうなんだけど…」となるとモヤモヤして考えたりするんですよね。

というわけで「なぜ敵を倒せないのか?」を少し考えてみた結果、以下の問題点に気付きました。

①主人公の初期体力が低めに設定されていることを理解できていない
②そもそも「忍殺」があるので正面から戦わなくていい
③敵の攻撃速度に慣れていない。コンボのリズムがつかめていない

順番に見ていきます。

①主人公の初期体力が低めに設定されていることを理解できていない

読んで字のごとくです。本作の主人公である狼さんは、序盤は本当に体力が低いです。
こちらの画像をご覧ください↓

画像1

これは初期体力のゲージと、私のデータで最大まで体力を強化したゲージを並べたものです。

とりあえずこれを見ただけでも、初期体力が低めということはわかってもらえると思います。
(しかも一周目の最序盤にいたっては、狼さんはダメージを負って瀕死の状態でゲームが始まるので、これより減ってます)
さらにこちらの画像を見ていただきたいのですが↓

画像2

こちらは初期体力の状態で、最初の雑魚敵から攻撃を一撃もらった状態のゲージ。(左下にあるオレンジのバーです)
ダメージ量的には大したことありませんが、体力が低いので小さな攻撃でも積み重なると、結構痛いものです。
ここからコンボで二、三回の攻撃をくらおうものなら、あっというまにゲームオーバーです。ふざけんな。マジで。

とはいえ、これはある意味でSEKIROを作った製作陣からのメッセージでもあります。
それは、
「僅かな体力でむやみに突っ込むと死ぬ」という注意。
そして、
「この体力でも倒せる方法がちゃんとある」という啓示。
です。

体力が低いから、無茶をやるとすぐ死ぬ。当然です。
では、どうすればいいか?

「気をつければいい」のです。

めちゃくちゃザックリな言い方をしてしまいましたが、気をつけるという意識を持つだけで安定度は格段に変わります。
山を歩いていて「ぼーっとしたままウロウロする」というのと、「つまづいて転ばないように歩こう」というのでは、歩く時の視点も考え方も全く変わったものになります。
まずは体力が低いことを自覚し、常に注意を払って行動する。
危なくなったら逃げる、回復する。
基礎中の基礎ですが、これを意識するだけで生存率はかなり上がりました。
(もちろんフロム側はそれを踏まえて、いろいろと厄介なことをしてくるわけですが)

「自分は弱い!フロムはすぐ殺しにくる!だから命、最優先!」

というわけでSEKIROの基本の考え方が定まりました。
これに則って、以降は遊び方の方針を考えていきます。

②そもそも「忍殺」があるので正面から戦わなくていい。

「あれ?っていうか狼さんは忍者なんだから、後ろから敵を倒せばいいんじゃね?」
これに気づいた時は、本当に目からウロコでした。

でもこれはゲーム側が明確に最初から提示している攻略方法であって、私が気づくのが遅すぎただけなんですが。

↓まずはこちらの画像をご覧ください。

画像3

これはゲーム開始当初、初めて武器をもらって最初に敵を倒す、いわゆるチュートリアルのシーンなんですが。
見えづらいですが真ん中の白い服を着た侍が敵です。彼が背中を向けて、背後から斬れるようになっています。
この敵は一定間隔で移動していますのでタイミングを見計らう必要がありますが、基本的に背中を向けているので、気配を殺して背後にいけば気づかれることはありません。
ゲーム側としてまず最初に「こっそり攻撃できるよ」というのを提示しているわけです。

さらに、SEKIROには「忍殺」というシステムがあります。
これは「敵に気付かれていない状態で背後をとった時、赤いマークが表示されるのでそれに合わせて攻撃ボタンを押せば一撃で相手を倒せる」というシステムです。

画像4

背後の他にも高所から一気に飛び降りたり、崖にぶら下がるなど下をとれる位置についた時も同様です。
相手の強さ、体力に関わらず、忍殺をきめれば一瞬で敵を倒せてしまいます。超便利システム。
(ボスや中ボスなどはこの限りではありません)

さらにさらに、草むらや物陰、天井裏などこれでもかという程にSEKIROには「隠れる場所」が用意されています。
もちろんステージによっては絶対に敵と相対しなくてはいけない場所も多々ありますが、だいたいの敵はスルーできてしまう場合がほとんどです。

さらにさらにさらに、なんと主人公の狼さんにはスタミナゲージという概念がありません。
ゲームではたまにスタミナゲージというシステムがあって、何か攻撃をしたりジャンプをしたり、防御をするとゲージが減って、尽きると何も行動できなくなる…というものがあります。
戦闘で駆け引きを作り出すために採用されることが殆どで、フロムゲーでも幾度となく採用されています。
しかし、なんとSEKIROにはそのスタミナゲージがありません。
山を駆けようが、野を走ろうが、崖を登ろうが狼さんは無限に走り続けることができます。

つまり、
見切り発射でもいいからダッシュこいてとにかく駆け抜け、
死んでもいいから道中の様子を確認してから進行ルートを考えたり、
なんならそのままセーブポイントまで全ての敵をスルーしていけたりするわけです。

正々堂々戦う必要はない。だって忍者だし。
そんな理屈が本当に通ってしまうのが、SEKIROの面白いところです。

この辺を自覚できるようになってからは、多少時間がかかってもルートを確認して安全に通過したり、「どうやれば敵を楽に処理できるか?」と考えて動けるようになりました。
結果的にSEKIROの楽しみ方を一つ覚えることができたと思います。

③敵の攻撃速度に慣れていない、コンボのリズムが掴めていない

これは「SEKIROが難しいと言われている理由」の一端を担っている部分だなと思いました。

SEKIROはそもそも、敵も主人公も攻撃速度が速めなのです。
というより、「攻撃の出だしが速い」といった方がいいでしょうか。
「あ、くる!」と思って敵が動いた時には、もう攻撃がこちらに届いていることが殆どです。
(ディレイなど、所謂タメ攻撃をしてくる敵も多いですが)
攻撃を出す前の事前動作も速めに作られているので、それこそ心の準備をしていなければ初見はほぼ攻撃があたってしまいます。
(すいません動画を用意できればよかったんですが、うまくいきませんでした)

で、それを踏まえて次。
SEKIROは「コンボを持った敵が殆ど」なんです。

どういうことかというと「攻撃を1回だして終わり」ではなく「2回ないし3回の攻撃で1セットになっている」という敵が多いのです。

なので、「よし!攻撃を1回凌いだぞ!」と油断して反撃しようとすると、続け様にやってくる2回目の攻撃に当たることが割とよくあります。
あるいは1回目の攻撃に当たって、2回目、3回目…と、コンボを構成する残りの攻撃に捕まってしまうことも多く、結果的に多くのダメージをもらってしまうのです。

しかもSEKIROの敵はほとんどが攻撃パターンを複数、持っています。
Aだけの攻撃をしてくるなら対処も簡単ですが、B、C…と攻撃の種類が増えると、翻弄されてしまって雑魚敵でも強く感じてしまうのです。
それこそ速めの攻撃に加えて、ちょっと遅めの攻撃も織り交ぜられてしまうと、これは初心者としては苦戦するのも当然です。
「え?次はなんの攻撃がくるんだ?!いつボタンを押せばいいんだ!?」と、わたわた慌てて、何をしようか迷っている間にやられてしまいます。

こちらの攻撃の手札と同じだけ、相手も手札を持っている。
それを頭に叩き込んでおかないと、痛い目を見ることを学びました。

やっぱSEKIRO難しいんじゃね?いや、ちょっと待ってくれ。

さて、ここまで一気に語ってきましたが、語ってる自分としてもこう思わざるを得ません。

「SEKIRO、やっぱ難しいんじゃね……?」と。

基本的なチュートリアルこそあるものの、敵の攻撃の仕方、動き方などは一般的なゲームと比べてもかなり特異だと思います。
前述した主人公の体力設定、敵の攻撃速度、そもそも戦わなくて良いことがある、などなど。
事前の知識がなければあっというまに死んでしまう、いわゆる初見殺しのシーンが殆どです。
「いやそれ言ってくれよ!!!!」と、私もゲーム中に何度思ったかしれません。
それこそ「理不尽」とも思える難易度でしょう。

でも、ちょっと待ってください。

本当に理不尽なだけのゲームだったら、既にここで私は投げ出していると思います。
自分でいうのもなんですが、私は打たれ弱いので本当に難しい「だけの」ゲームだったらここまでやりません。
いやマジで。
遊びながら序盤で既に「敵が倒せん…!忍殺と隠れる要素があってもしんどい…!」と何度も思っていました。

でも、遊びながらだんだんと、

「しんどい…しんどい……!」


「でも、やめられねえ……!!!!!!!」

画像5

本当にこんな心境になっていたのです。
正直、仕事とか食欲睡眠の必要がなければ割と何時間でもやれていたかもしれません。

「しんどい……!でも楽しい……!!!なんでだ…!?」

ふと、気づきました。

「いや違う」

「しんどいのが楽しいんだこれ……!!!!!!」


おめでとう私。フロムゲーの術中にまんまとハマりました。見事にデビューです。

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もっと語りたいですが、長くなってしまったので今回はこの辺りで。
次回はどうしてしんどいのに楽しいのか?ということ。
そしてSEKIROの真髄である「弾きと体幹」のシステムに加え、私が初めに苦戦した中ボスについて語りたいと思います。

次回の更新は4月15日(金)の20時予定です。
もしよろしければ、また読んでいただけると嬉しいです。

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