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フロムゲー初心者のSEKIRO感想記⑥『ストーリー語り・序章終盤〜荒れ寺』

※この感想記はこちらの記事の続きです↓

※ゲームのスクショはこの感想記のために再度プレイしたもので、初見時のものではありません。
※ストーリーについて語っていきます。ネタバレはガンガンやりますのでご注意。

序章終盤・喪失

前回、主人である御子の九郎様と再会できた狼さん。

もはや親子レベルの年齢差。並ぶとなんか可愛い。

葦名城を脱出するため、まずは抜け道を探しに行くことになりました。
夜の雪とお城。日本画の構図にもありそうな、美しい光景です。

よほど大きな戦だったのか、既に崩れかけた城

しかしよく見ると、石垣が崩れていたり、建物に穴があいていたり、パッと見でもわかるくらいにこの葦名城はボロボロです。
冒頭で「葦名の国は斜陽にあり」とナレーションがありましたので、何かしらの戦に巻き込まれたか、他の要因で国が危ないのかもしれません。
とはいえ狼さんとしては、御子様をお助けするのが最優先です。

途中、なんか中ボスっぽい人がいましたがゴリ押しでなんとかなるのでさっさとぶっ飛ばして進みましょう。

こういう隠し通路ってやっぱ昔は普通だったんだろうか

石垣を昇り降りして、隠し通路らしき所へ辿りつきました。葦の葉笛を吹いて、御子様を呼びましょう。

よいしょよいしょと、両足でたどたどしく瓦礫を降りてくる様が、なんとも可愛い。
いや……でも、わかる…子供の時とか(なんなら今も)ちょっとした段差とか、一気に降りるの怖いですよね…。(おまけに御子様は裸足ですし)
今後も色々と御子様とのやりとりはあるのですが、とにかくもう何かと「この人、守ってやらなきゃダメだ…」という演出が続くんですよね。

「血の定めから逃れることしかできぬ」という発言から察するに、御子様は何かその血に秘密があるのでしょう。
それで攫われ、囚われていたということでしょうか。
この辺は序盤を遊んだだけではわからないので、追々のストーリーで明かされるかもしれません。

無事に隠し道を見つけ、今後の相談を交わす狼さんと御子様。

御子様「この城をでて、何処へ行こうか…。逃げるか、あるいは、どこかへ身を隠すか……そなたはどう思う?」
狼さん「御意のままに」

いや会話下手かお前。
お母さんに今日の晩御飯何が良い?って聞かれて、何でも良いって言うぐらいのダメワードだぞ、それ。

会話のドッジボールすぎる返し

ここだけでなく、要所要所の会話シーンを見るに、狼さんは基本的に会話が苦手なようです。
忍者だから寡黙というよりも、シンプルに人と話すことに慣れていないといった感じ。
義父の梟はコミュニケーション方法は教えなかったのか?不器用すぎる。

それでも御子様はそんな狼さんが懐かしく面白いのか、終始朗らかな態度。
年齢こそ離れていますが、すでに主従という理由だけに留まらない、仲の良さが垣間見えます。かわいい。たぶんこれから何百回もかわいいって言う気がする。

懐が広すぎる御子様

ここを離れようと隠し道を進んでいくと、そこは見事なススキの野原

序盤からこれでもかという程に日本の美が詰め込んである

今更ですけど、雪も降っていましたし季節は冬か、秋の終わり口なのでしょう。色々とゲームやってると忘れがちになるんですけど、4つの四季の表現があるのってもしかして日本ならではなのかなと思います。

しかし美しいススキの原、狼さんたちの眼前には、月を見上げて静かに佇む男が一人。

見事に一式揃えられた兜鎧、背中には刀よりも大きく、朱塗りが施された、立派な大弓。

葦名弦一郎

何を隠そう、この男が葦名 弦一郎
今後、SEKIROの物語において大きなキーマンとなる人物です。
話を聞くに、この弦一郎は御子様を攫うよう画策した本人のようで、現在、葦名の国で兵士たちをまとめている将とのこと。

弦一郎とは旧知なのか、話しかけようとする御子様を静かに制する狼さん。
それもその筈。

立ち居振る舞いから察するに、既に弦一郎は、話し合いでこちらを逃してくれる気など毛頭無いことがわかります。

ぐああああああああああ!!!!!かっっっっっっっっっっこいい…!!!!
月を背景に、向き合う二人…!語彙が足りなくてアレですが、かっこいい、かっこよすぎる…!

さあ息を詰め、刃を抜き……いざ、葦名弦一郎、勝負!

まあ、爆速で殺されてしまうんですけど。
わかってた。わかってた。わかってた。
こんな序盤で、操作もおぼつかないような状態で普通にボス戦とか、負けバトル以外の何物でもない。
なんならもう若干、負けバトルじゃね?って感じで諦めてやってたし。

情けないプレイヤーのせいで、あっけなく弦一郎に倒されてしまう狼さん。
しかもその際、左腕を切り落とされてしまいます。これは忍びとしては致命的な怪我…!

さすがの狼さんも、腕を切られたショックか気絶してしまいます。
案の定、弦一郎の部下らしき者に、攫われてしまう御子様。

お面を被った変な男

喋る者が誰もいなくなった、ススキの原。
しとしと、降りしきる雨音だけが寂しく聞こえるのでした。


荒れ寺・仏師との出会い

それから幾日が経ったのか。
何かを削るような音、ほの明るい光の中で、狼さんは目を覚まします。

起きた横には、ボロボロの着物をまとった老人。
パッと見ただけで、妙に手足が長く特徴的な体格であることがわかります。

常に目を閉じている仏師さん

この方は仏師さんというらしく、腕を失い気絶していた狼さんを助け、この荒れ寺まで運んでくれたそうです。

狼さんは何も喋らないけど、全部察してくれる優しいおじじ

隠遁してここに暮らしているのか。何者かはわかりませんが、命の恩人には変わりありません。感謝感謝。
それにしても……。

おお……。
思わずここは初見の時、リアルに感嘆の声が漏れたのを覚えています。
寺を埋め尽くさんばかりに敷き詰められた木彫りの仏様。
どれもが憤怒の形相をしており、仏師さん曰くそれは自分が彫った鬼仏なのだとか。
そして寺の中央には、空の仏壇。
しかし、よくみると仏壇の中には血痕があります。

こういう、隠喩的というか象徴的というか、直接わからずとも、何かを示すような演出が大好きなんですよね。
今の時点ではストーリーは進んでませんし、察せられることは殆どないのですが。
血塗れの仏壇と、山のように彫られた鬼の仏。そこに隠棲している仏師。
なんだかこれだけで、この仏師さんの背負っている過去が垣間見えるようです。
SEKIROは今後も素晴らしい風景が続くのですが、私は個人的にこの荒れ寺の背景デザインが作中で一番好きかもしれません。

ふと見ると、狼さんの切り落とされた筈の左腕が、何かの義手に置き換わっています。

これは仏師さんが昔使っていたもので、今では使っていなかったものを狼さんにつけてくれたとのこと。

使わずとも手入れされていたという文面から、余程大事な物だとはわかる

何気にこの戦国末期の時代で義手をつける技術を持ってる、ヤバい。
ということは、仏師さんも何か昔は戦いを生業にしていた人なんでしょうか?やけに狼さんの事情を察してくれてますし、その筋の人であることは察せられます。

この言い回しかっこよくて好き

続けて、仏師さんは攫われた御子様が未だ生きているということを教えてくれます。

何故そのことを知っているのか…その情報を、狼さんが欲していることを何故知っているのか。
謎は増えるばかりですが、ここでやっと一番重要な情報が。

「竜胤、そう呼ばれる血があると聞く。ぬしの主は、それを持っておる」

竜胤(りゅういん)
それが御子様が狙われ、攫われてしまった大きな理由だそうです。

「竜」とは読んで字の如く、日本でも馴染み深いあの竜ですね。
「胤」は、調べてみると「血筋、血を受け継ぐ」といった意味だそうです。
ということは、御子様は竜の血を引くお方ということ?それがなんか、凄い血の力があるとか?
うーん、わからん…狼さん何も喋ってくれないし…。(本当に何も喋ってくれないので、何で御子様が狙われてるのかは仏師様に会うまでわからない)

まあ、行きずりの出会いとはいえ、仏師さんは狼さんが御子様を取り戻す戦いの中、このお寺を利用することを許してくれるそうです。
下手したら葦名の兵に狙われるかもしれないのに。よくわからない人ですが、割と良い人そう。
ひとまず、一息。

これからの激戦を前に、ちょっとだけ休んでおきましょう。

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今回はこの辺で。次回はキャラ語り、狼さんについて語ります。
次回更新は5月13日(金)20時の予定です。


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