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俺にマブラヴを語らせろ

マブラヴは2003年2月28日にageから販売された学園恋愛ADVゲーム。当初は続編であるマブラヴオルタネイティヴと一体で販売される模様だったが、制作に膨大な時間が掛かった為、分割として販売される事になったらしい。
 本編ソフト販売後も、アニメや漫画、小説などにも展開もされている。(トータルイクリプスなど)
 販売してから20年も経つ作品だが、人気は途絶える事が無く今なお新規ファンを増やしている。俺もその一人。


この作品の魅力の一つは、緻密に描かれた世界観だと思う。
マブラヴは大まかにストーリーが三つに分割される。

・EXTRA編(EX:エクストラ)
・UNLIMITED編(UL:アンリミテッド)
・ALTERNATIVE編(AL:オルタネイティヴ)


EX編

王道の学園ラブコメ作品。幼馴染の「鑑純夏」や、転校してきた大金持ちの「御剣冥夜」など、個性的で魅力的なキャラクター達とドタバタな学園生活を送る話。
EX編を進めるのに苦手意識を感じる人も多いが、UL編やAL編を楽しむ為には かなり重要なパート
マブラヴはALが最高傑作という意見を見掛けるが、それは間違いない。
だがそれは、EX編,UL編をプレイした上での話だ。マブラヴは主人公の「白銀武」にどれだけ感情移入できるかで物語の魅力が変わると思うから。そしてEX編をクリアしたら、UL編に進める下地ができる。


UL編

UL編からは、全くの別世界。地球に襲来した未知の存在「BETA」と人類の戦争を描いている。
「いや待て。だったら最初の学園もの要らなくないか?」と思ったであろうキミ、聞いてくれ。
 平和な世界で過ごしていた「白銀武」が別の平行世界に転生し、BETAと呼ばれる炭素生命体と戦争をする事になる。当たり前だが「白銀武」はこの世界の事を知らない。最初は夢と願っていたが、何日経っても状況は変わらず、BETAと戦っているこの世界を受け入れていく。武はこの世界で誰も自分の状況を理解してくれる人が居ない。そんな中で元の世界に帰るべく奮闘する訳だが、EX編が無かったら「元の世界」を定義するものが無い。そして、プレイヤーは「元の世界」を知っているため、武の状況が理解できる。ここが重要だと思う。

 そして武は207訓練部隊として配属されることになるが、そこには見覚えのある顔が・・

EX編で最後に攻略したヒロインが出る
©Muv-Luv

ここで、元の世界での友人が初めて登場するのだ。このシーンでプレイヤーも安心する。ここで個人的に好きなのは、真顔だったヒロインが武に名前を呼ばれ上記の画像のように驚くシーン。
この驚きは、UL編の冥夜は、武を知らないが、彼女を知る人物が目の前に現れたから。しかも馴れ馴れしい
こういった地味な変化でも、細かい作業や考え抜かれた演出が感じられる。OP(紫音)が始まる前に瞬間的な表情、その短い時間にヒロインの表情を入れることに感心した。


平和な世界がどれだけ大切だったか関心する武ちゃん
©Muv-Luv

衛士としての生活を送る武だが、元の平和な世界に帰りたいと日々思いつつも、何もできずにUL編は終わってしまう。


UL編から4年後の話として「UNLIMITED THE DAY AFTER」というソフトがシリーズで00~03まで販売されているので、気になったらプレイしよう。


AL編

AL編では前回と違い、前の世界の記憶を持った状態。いわゆる強くてニューゲーム。物語中盤までは前の世界と同じ行動をしていた為、難なく過ごしていくが、武が前の世界と異なる行動を取った事により未来が変わり始め、武にも想像が出来ない事が現れ、直面する困難は前の世界以上に厳しいものとなる。
それでも、何度も立ち上がる武には感動したし、どれだけ武を追い込むのだと。少しは元の世界で休ませてあげろよと思ったが、物語を面白くするには登場人物を徹底的に追い込む事らしい。これには共感。


ーそう

マブラヴは平和の大切さを知ることができる作品だと俺は思う。だから平和な世界を知っている「白銀武」を我々が知らなければならない。苦悩や葛藤、そして愛や友情などの感情を共感しながら。
さらに、マブラヴは美麗なグラフィックや音響でヘッドホンやイヤホンをしながらプレイすると実際に戦術機に乗っているかのようプレイする事ができる。
他にもマブラヴの世界はBETAとの戦闘や兵器の開発、政治的な陰謀など、細かく描写されているのが特徴。トータル・イクリプスやクロニクルズの外伝などこれらの作品が本編への繋がりが全てあり、桜花作戦などではTEの主人公ユウヤが居なければ失敗に終わっていた。

 物語の分岐など、プレイヤーが物語に参加する事の策略が随所に散りばめられており、これらの要素が加わった「マブラヴ」は、独特の世界観や凝ったストーリー、そしてプレイヤーの参加感を高める要素が多くあるため、名作なのだと俺は思ったーーー。


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