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単元別ポイント04_沼田英治「クマゼミ増加の原因を探る」(光村中2)

自分の経験をもとに、中学校の国語教科書教材におけるポイントを簡単にまとめていきます。

中学2年生の光村教科書から開始し、いずれは3学年分すべて作成できればと思っています。

第4回は京都大学の教授である沼田英治さんの「クマゼミ増加の原因を探る」。共通テストが複数テクストの読解を意識していることもあり、こうした文章と図表との読み比べは、中学のうちから大切にしていきたいと考えます。

※記号の凡例

・:作業、確認

◎:発問

★全2時構成

〈第1時〉

◆クマゼミについて

・YouTubeなどを通し、クマゼミの紹介をする。

◆新出漢字・新出語句の確認

◆初読

◎本文を一読し、わかったこと、気づいたこと、疑問に思ったことを書き記しておこう。

→個人作業後、グループ・全体で確認

・文章構成の確認

→報告文(レポート)という文章の特性を説明するとともに、「見出し」の大切さを確認する。


〈第2時〉

◆見出しごとの要約

◎それぞれの見出しの内容を不足がないように一文でまとめよう。なお、仮説1~仮説3については、仮説の内容ではなく、その仮説に対する筆者の考えをまとめること。

→個人作業後ロイロノート提出箱に提出し、グループや全体で確認

◆文章全体の流れを再確認(疑問→仮説→検証→結論の流れを意識)


〈一言コメント〉

教材自体は非常に読みやすく、中上位層は一読で内容をつかむことができるかと思います。(ただ、生徒の特性に合わせて「要約」ではなく「穴埋め」などにし、少し時間を延ばすことも想定されます。)

この教材の特性は「報告文(レポート)」の形を取っているということなので、「レポートの構成」などに踏み込んで「書くこと」との連関を図ることができます。勤務校では技術家庭や総合などでレポートがあるので、教科を横断した連関が図られました。

また、図表と文章との関係性にも注目をさせたいので、期末試験に順番をシャッフルした図表を選択肢にし、本文と対応する図表を選んでもらう問題を出題しました。これを授業中に扱うことも可能だと考えます。

以上のように、普通の説明的文章とは異なるアプローチから本教材を扱っていきたいと考え、授業を構築してみました。


※参考サイト、文献


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