尻のアレと私 その1

尻のアレとの長いお付き合いの末に、昨年決別の儀を執り行いました。私自身、ネットの体験談に相当に助けられたので、少しでもどなたかの参考になればと思い、その話を書いていきます。


馴れ初め

尻のアレ、つまりは痔というアレのことです。私の場合は内痔核というアレ。子どものころから便秘症だったのでいつからアレを抱えていたのかはもはや記憶にないのだが、第2子妊娠時についに外にコンニチワしてしまった。妊娠出産で悪化というのはよくある話のようで。そこで半泣きで受診したところ、「出産が終わったら切りましょうね~」とイー○ン・マスク氏似の肛門専門医に言われ。そう言われたのだが、産後は症状が緩和したことに加え、状況的に自分の尻より赤子の世話が優先となり、そうこうするうちに8年ぐらい経ってしまった。

決意

なんとかごまかしつつ生活していたが、昨年の夏休みの実家帰省中に、きっかけがよくわからないのだが急激に悪化してしまい、生活に支障が生じてしまった。やむなく「切らずに治す」専門の肛門科を受診し1か月ほどは塗り薬&飲み薬で改善を試みたものの、何の成果も得られず、QOL悪化が甚だしくて、耐えられなくなってきた。藁にもすがる思いでネットで痔の手術関連の記事やブログや匿名掲示板を読み漁り、「もうこれはヤる(手術する)しかねえ」と決意したのでした。

そう決めたら、このヌルい(切らずに治す)肛門科に用はねえ! ということで、イー○ン・マスク氏似の肛門専門医がおられる日帰り手術を謳う肛門科を再受診。「悪性じゃないから、生活に支障がなければ切らなくてもいいよ」というイー○ンの助言だったが、めっちゃ支障ありまくりだったので即手術を申し込んだ。といっても1か月待ち。日帰り手術ではあるけど、数日は仕事を休んだほうがよいし、術後1週間は毎日通院必要とのこと。会社にも手術を受けることだけ伝え、3日間の有給休暇と2週間の在宅勤務の申請をした。手術理由は無言で通した。

準備

ネットの海を参考にした準備品のうち、役に立ったもの。日帰り手術が前提。

おしりに優しいクッション

術後に椅子に座る際に必須となる、おしりに優しいクッション。ここをケチるな!良いものを買え!という助言をいただいたので、ネットでぽちったり何だり、とりあえずいくつか準備しておいた。結果的に買って良かったと思ったのは、イオンで買った1300円ぐらいの低反発円座クッションリングフィットでニートゥーチェストやアシパカパカをやるときに尻の下に敷くのにちょうど良い。尻疾患関係なく良かった。あとは、無印良品の背当てにもなるやわらかマルチクッション。ふわふわで寝る時に色々使いやすい。子どもたちも欲しがったので計3個買った。これも尻疾患は関係なく良かった。尻改善後は、寝る前の枕投げならぬおしり投げ大会に活用されている。(我が家では、この無印のクッションはおしりと呼ばれ、「私のおしりどこ?」「僕のおしり返して!」などの会話に登場する。

「多くの肛門科待合室で採用されている」とのうたい文句の6000円もする痔専用座布団も買ってみた。手術直後はとてもお世話になったが、絶対無くてはいけなかったか? と考えると、イオンのクッションで良かったかな…という結論…

たらい

(ここからシモの話です。すみません。)術後に最も辛いのは、排便である。キズが治るまでいっそ出したくないのだが、ズタボロに弱り切った出口から出さざるを得ない。出口は1つしかないので。何が辛いかって、出している最中はそこまで辛くはないのだが、出した後に、おそらく便の成分的なやつが術後の傷に沁みてきて、それがとんでもなく地獄なのである。そこでのお助け技がシャワー&座浴である。排便後に(あられもない格好で)風呂に直行し、シャワーで尻を流した後にお湯をはったたらいに尻を突っ込むと、不思議と痛みが和らいでいくのだ。このたらいに尻を突っ込む行為を座浴と呼ぶのだが、座浴が無かったら術後の排便の辛さに耐えきれず気が狂っていたと思う。湯舟でも勿論良いのだけど、他の誰かがやってくれるわけではないため毎回お湯はったり流したりするのが大変すぎるので、たらいはとても重宝した。注意点は、自分の尻がちゃんとおさまり、お湯張って尻をゆらゆらさせる余裕があるサイズを選ぶべしというところ。百均にあるようなこじんまりサイズのたらいでは、私の立派な尻には馴染まなかったので、術前にホームセンターに行ってでかいたらいを買ってきた。ネットでも買えると思う。

ウォシュレットと流せるおしりふき

(またもうんこの話です。すみません。)手術直後は、出したらトイレでどうこうしようとはせず即風呂へ直行が大正解と思うのだが、傷が治ってきてシャワーが少し面倒になってきた頃から大活躍するのがウォシュレットとおしりふきだ。我が家の場合、ウォシュレットはあるにはあるのだが、長らく動作させていないので内部がどうなっちゃってるのか不明で使用に抵抗があり、手動の携帯ウォシュレット(手で押すとピューと出るやつ)を念のため買っておいたところ、とても重宝した。ネットの尻疾患経験者の声としては、電動のほうが評価が高いように感じたが、なんとなく、汚くなったら即捨てたいし…という気持ちがあり、捨てる時に惜しくならないよう安いものにした。流せるおしりふきは、赤ちゃん用の流せるおしりふきで、これは子どもたちが赤ちゃんではなくなってからも常備してあった。これもお役立ちであった。

手伝ってくれる人

役に立った・・というと失礼なニュアンスになってしまうが、術後は基本寝ていたいし普段の1/3のスピードでしか動けないので、家事を手伝ってくれる人は必須。掃除・・・は10日ぐらい掃除しなくてもどうにでもなるが、洗濯と炊事と買い物よ。あと子どもが居る場合の子どもの世話。我が家の場合、ひとり親なので家事は(当時)小学生2人に手伝ってもらうしかなく、大変助かったのだが、大人の手と同様とはいかず。あとは、下の子が付き添いしないと登校しないヴォーイなので、私のせいで学校を休ませるよりは、と思い、術後数日は不本意ながら近所に住む元夫に付き添いを頼んだ(それでも子は1日しか登校せず、あとは「行きたくない」と言って欠席していた)。小学生なので風呂や簡単な食事の準備(レンチン等)は自力で出来たので、その点は助かった。

ほかに感じていたのは、病院がバスの距離だったので、手術当日の帰路と、術直後の通院を車で送迎してくれる人が居たら良かったなあ・・という点。居ないものは居ないので、苦しみ悶えながら(病院や薬局の方に助けていただいたり、タクシー活用したりで)どうにかしたが。

その2に続きます。

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