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第16話 縁を結ぶ鶏料理

2023/5/10

皆さん、ゴールデンウィークに素敵な出会いはありましたか?
今回紹介するお店「なごみ処 一縁」では素敵な人、食と出会うことが
できました。

山形駅前大通りを左に曲がり、すずらん商店街をしばらく歩くと木目の外観が目に入りました。
ドアを開けると通路の先に暖簾とカウンターが。

足元に石が敷かれた通路を進んでいくとそこは異世界のよう!
暖簾をくぐった瞬間、暖かな光が私を包み込みました。

厨房の奥から「いらっしゃいませ~!」と出てきたのは店員の奥滝さん。
店主の高橋さんは仕込みでまだいらっしゃらないとのこと。
しばらく雑談をして、奥滝さんに料理を提供していただきました。

今回私が頂いたのは、お店の一押しメニュー「鶏の水炊き鍋」
「水炊きから揚げ」です。

ぐつぐつと音を立てながら運ばれてきた水炊き鍋は、取材のために空腹に
してきた私の食欲をそそります。
水炊き鍋では贅沢にたっぷりの野菜と若鶏、親鶏を頂きます。
初めに鶏だけを鍋に入れ、鶏の旨みを堪能します。


鶏の優しく濃厚なスープが体にしみわたりました。若鶏はほろほろと
柔らかく、親鶏は身が詰まっていて食べ応えがありました。
最後にたっぷりの野菜も入れて、野菜の旨みが良く出たスープを頂き、
大満足でした!

「水炊きから揚げ」は若鶏を水炊き鍋のスープとポン酢などで漬け込んだ
ものです。お好みで柚子胡椒、もみじおろし、ネギと一緒に頂きます。
私のおすすめは柚子胡椒です♪
箸で持ち上げた瞬間に、今まで食べてきたから揚げとは全く違うものだと
確信しました。
箸からも伝わる柔らかさ!噛んだ瞬間、プルプルとしながらあふれる肉汁!
すべてが完璧のから揚げでした。
(頂いた料理を堪能しすぎて、水炊きから揚げの写真を撮り忘れてしまい
 ました汗 気になる方は、ぜひお店に足を運んでください!)

料理を頂きながら思いました。
「この空間は鶏の旨みを全身で感じ取るために作られているんだ!」
料理と向き合うために少しトーンを落とした照明との雑踏を消し去る通路。
食を通して空間デザインの学びを得られるなんて想像していませんでした。


水炊き鍋を堪能していると、店主の高橋さんが仕入れから帰ってきました。お忙しい中の取材にも関わらず終始笑顔で対応していただき、とても楽しい時間を過ごすことができました。

高橋さんが「なごみ処 一縁」の店主として働き始めたのは約2年前。
こちらに勤める前はすずらん通り商店街のバーに働いていました。
バーのお客さんにメニューについて相談することもよくあったそう。
そして、鶏の水炊き鍋の本場である福岡に行った際に「山形でも水炊き鍋を広めたい!」と思い立ち、試行錯誤を重ねられてきました。

高橋さんと水炊き鍋との出会いが、私と高橋さん奥滝さんとの縁を結び、
私と高橋さん奥滝さんとの出会いが、私と素敵な料理との縁を結んでくれ
ました。

たくさんの縁が生まれる「なごみ処 一縁」。
この取材を通して、新たな出会いが生まれますように。

(文・写真 佐藤りな)

店名:なごみ処 一縁
TAL:023-635-4753
住所:山形市香澄町2-11-2
営業時間:17:30~24:00
定休日:日曜


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