レッツ・プラスチックス!

プラスチックスまでの道のり

80年代と言えばニューウェーブの最盛期と言っても過言ではない。かの自分も当時は箱に良く足を運んだものである。が、その中でも特によかったバンドをあげるとすると難しい。
あのYMOは自分達を職業人間としていたのに対して、ニューウェーブシーンで活躍したバンド人物達、特にP-MODEL、ヒカシュー、プラスチックスらの凄さはやはり自分達で機材を調達し、自分達で全てをやろうというDYAな気質にあったのだ。とすれば、彼らに甲乙を付ける事自体が失礼になってしまうとも言える。比較する事は確かに時には有意義な事なのではあるが、敬意がそこにあるかと言われると無い記事ばかりが乱立する始末だった。
当時ニューウェーブというカテゴリーを作られたが、カテゴライズも彼らはされたくもなかっただろう。まるでやる音楽、考え、届ける方向すら違ったのだから、それらを「お前はこういう人間で、こういう音楽だ」という事も言われたくなかったからこそ、ニューウェイブという最後の音楽革命の場が誕生したのだ。
しかしだ、こう書いてしまうと「ではニューウェイブとはなんぞや?」とカテゴライズ情報を知った方々は思ってしまうだろう。昔にとあるバンドの元メンバーがとあるイベントで話していた言葉を引用させてもらえるならば、「ニューウェーブとは過去に囚われない音楽」だと考えていいだろう。これは決して卑下しているつもりで書いてるわけではないと理解して欲しいが、だいたいの「音楽」として大きく取り上げられる「音楽」は、一つのパターンが存在しており、そのパターンを聴きたいリスナーで構成させている事が多い。勿論だが、パターンを作り上げる事は素晴らしい才能と努力の賜物である。しかし、ニューウェーブとは、これまで作り上げて来たパターンを破壊し、新しく構成する音楽なのだと思っていただければ幸いである。

ここまで長くなったが、自分が愛顧にしているニューウェイブバンドと言えばやはりプラスチックスだろう。ここまで書いていて、ようやく一つのバンドに絞る事ができた(良かった良かったで終わりにはできないのでここからもお付き合いできる方はどうぞお付き合いを)。

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