第36回(令和5年度)社会福祉士国家試験の直前、当日の対策
はじめに
大事な国家試験で今までしてきた努力を無駄にしたくない、できれば、あと1点で不合格になりたくない、という思いを、実際の1点に変えていくため直前対策します。直前対策は、長期的な記憶を活用するのではなく、短期的な記憶を中心に対策を組み立てることです。あと一息がんばりましょう。
試験の概要
(1)試験期日 令和6年2月4日(日曜日)
(2)合格者の発表 令和6年3月5日(火)午後
(3)出題範囲 社会福祉振興・試験センターより
(4)試験時間 午前の科目(10時~12時15分) 計135分 83問
午後の科目(13時50分~15時35分) 計105分 67問
(5)その他 社会福祉士のカリキュラムの変更に伴う国家試験の変更は第37回からになります。つまり今回は今までの過去問の勉強がきっちり成果がでるということです。試験問題の先生もあまり変わっていないようなので、しっかり対策を取っていきましょう。
直前対策の基本方針
「ミスをしない」「1点でも多く得点すること」の2つを主眼に直前対策を行っていきましょう。
「ミスをしない」
想定されるミス
・体調不良、寝不足により、試験で集中力が発揮できない。
・記載ミス
・会場にたどり着けない
当日の天候にも影響されます、前日に天気を確認しましょう。大雪で交通機関が止まってしまうなど想定外のこともあります。
事前にいろいろ想定することで、安心して試験に臨むことができます。
直前の健康管理
・風邪をひかない。疲労をためない。必要な睡眠時間を確保する。
・実は体力がいる。合計240分(4時間)ずっと集中し続ける力がいります。過去問解くのは、4時間集中し続ける力をつけるという意味もあります。
過去問解説をしていましたが、ひとつひとつの問題は集中して問題を読めば、おかしなところがいくつかあり、正解を知らなくても、問題と選択肢の矛盾などから導きだせます。
当日の健康管理
・開始前にはトイレに行く。
・お昼の開始前にもトイレに行く。
・防寒対策と暑さ対策、当日はとても寒い場合もあるのですが、会場に入ったら逆にエアコンが効きすぎて暑い場合もあります。どちらとも対策しましょう。
マークシート方式に慣れる
今まで入試や資格試験をしてきた人は、マークシート方式には慣れていると思いますが、あまりやり慣れていない人はマークシート方式に慣れておいた方がいいです。本番が初見というだけで、本来問題を解くのに使う力を、初見のマークシート方式に使うことになります。
どうマークシートするのが効率的か?ということですが、問題用紙とマークシート用紙をいちいち交互に見て、1問ごとにマークシートを塗りつぶしていくというのは非効率です。1問当たりの解答時間は90秒しかないので、問題用紙の冊子をしばらく読んで、ある程度まとまったら、マークシートの用紙に転記している方が効率的です。
また、マークシートの〇をきちんと塗りつぶしてから、見直しして間違いに気づいて消しゴムで消す作業をしていたら、結構きちんと消しゴムを消さないとダメになり、時間を浪費します。
効率的なマークシートの解答
社会福祉士国家試験の特徴でもありますが、マークシートを1つではなく、2つ塗りつぶす解答があります。
次のとおりに作業をするのはいかがでしょうか?
①問題の項目ごとに、いったん問題冊子に解答の選択肢を〇する。
②項目ごとに、〇された回答を、マークシート用紙に、回答☑を仮記入する。この際に、1つ解答なのか、2つ解答なのか確認する。
③仮記入した段階で、時間をマークシート用紙に記入する。
④最後までいった段階で、マークシート用紙の仮記入に漏れがないか確認する。
⑤見直しを問題の最初から始める。項目ごとに間違いなければ、マークシートの☑を、きちんと丸く黒く塗りつぶす。
直前の下見
初めての場所は知らず知らずに緊張するものです。緊張すれば疲労します。4時間の長丁場になりますので、溜まっている疲労は集中力に影響します。試験会場は他の資格試験でも使われている所が多いと思いますので、一度は行ったことがあるなら安心ですが、そうでない時は下見するのも検討してみてください。ただ、直前なので勉強する時間が惜しい場合もあります。
用意する物
前日までに用意しましょう。当日の用意は無駄に焦ってしまう場合もあります。
・受験票に書いてあるもの
・防寒、暑さ対策(カイロ)
・財布
「1点でも多く得点する」
合格できる力
マークシート方式を統計的に分析すると、
5分の1の確率で正解にたどり着くことができるので、30点は最低点。
2分の1まで選択肢を絞ることができれば、75点
合格点は90点(6割)
自分の得意な分野が5割(確実に正解できる)であれば、
確実に得点できる問題(5割) 75点
2分の1まで絞ることができる問題(5割) 37点(※計算上は37.5点)
合計すると 75+37=112点 ➡ 合格!
合格できる力を求めると、
自分の得意な分野が4割(確実に正解できる)であれば、
確実に得点できる問題(4割) 60点
2分の1まで絞ることができる問題(2割) 15点
3分の1まで絞ることができる問題(3割) 15点
全くわからない問題(1割) 5点
合計すると 60+15+15+5=95点 ➡ 合格!
以上のような計算になるので、少なくとも、正しい選択肢を分かっていなくても、全体の半分くらいは、きちんと間違った選択肢を省くことで十分、合格できます。
時間の管理
時間の配分をきっちり計算して、じっくり問題文の検討を行いましょう。焦って読むのも、解答ミスの原因です。
午前の科目(10時~12時15分) 計135分 83問
1問当たりの解答時間 1分30秒 計124分30秒
見直し時間 10分30秒
午後の科目(13時50分~15時45分) 計105分 67問
1問当たりの解答時間 1分30秒 計分100分30秒
見直し時間 4分30秒
時間の経過
1問当たりの解答時間 1分30秒 だとすると、
具体的な事件経過が分かります。これを目安に余裕をもって解答してください。
午前の科目(10時~12時15分) 計135分 83問
10:00~10:10 人体の構造と機能及び疾病(7問)
10:10~10:21 心理学理論と心理的支援(7問)
10:22~10:32 社会理論と社会システム(7問)
10:32~10:47 現代社会と福祉(10問)
10:48~11:03 地域福祉の理論と方法(10問)
11:04~11:14 福祉行財政と福祉計画(7問)
11:14~11:24 社会保障(7問)
11:25~11:35 障害者に対する支援と障害者自立支援制度(7問)
11:35~11:45 低所得者に対する支援と生活保護制度(7問)
11:46~11:56 保健医療サービス(7問)
11:56~12:06 権利擁護と成年後見制度(7問)
12:06~1215 見直し時間
午後の科目(13時50分~15時35分) 計105分 67問
13:50~14:00 社会調査の基礎(7問)
14:00~14:10 相談援助の基礎と専門職(7問)
14:11~14:43 相談援助の理論と方法(21問)
14:43~14:53 福祉サービスの組織と経営(7問)
14:54~15:09 高齢者に対する支援と介護保険制度(10問)
15:09~15:19 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度(7問)
15:20~15:25 就労支援サービス(4問)
15:26~15:31 更生保護制度(4問)
15:32~15:35 見直し時間
過去問、模試の分析
あと1点を追加するには、今まで解いた過去問や模試を分析することが重要です。
いろいろな分野がありますが、まずは正解率が50%を切っている分野を集中的にテキストを読み込み、過去問を解き、テキストを読みを繰り返すとよいです。特に自分の関心のない分野ほど正解率が低いと思います。残りの短い期間は、好き嫌いはあると思いますが、やらずに後悔するより、やって後悔した方がいいと思います。
また、テキストだけでなく、その分野のホームページなどをみてみるのも有効です。更生保護制度は法務省のホームページなども分かりやすくていいです。
更生保護制度(法務省ホームページ)
もっと詳しく聞きたい
もし、この分野のことをもって解説してほしいなどあれば、コメントを頂ければ、いつでも記事を作ってみたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
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