創作大賞に応募したいんですが 2
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たまたま見かけた記事の作者が姉ではないか、ということ。
おそらくこれを読んでくださっている奇特な方は「その記事はどれだろう」と気になっているかもしれませんが、万一違っていたらお相手の方にご迷惑をお掛けするので、とりあえずここではどの記事か特定するつもりはございません。
また、「なぜ姉だと思ったか」も気になるところかと思います。
それは「アカウント名からそう思った」というのが答えですが、前述の通り姉と確定していないので、実際のアカウント名もここでは伏せたいと思います。
ところで、みなさんはSNSで誰か個人を特定したことはありますか?
SNSは本名や顔を出している人ももちろんいますが、匿名で運用しているアカウントのほうが圧倒的に多いと思います。その膨大な匿名の海からたった一人をあぶり出すなんて無理な話でしょうか? いえ、そんなことはありません。
たとえば恋人がいたとします。
彼でも彼女でもいいですが、ここでは彼だとしましょう。
彼がどうも内緒で運用しているSNSがあるようだ。こんなときどう調べるか。
・X(旧:Twitter)の場合
個人的に一番見つけやすいと思っているのがXです。ただし投稿数がある程度あることが条件にはなりますが。
まずは彼の名前、趣味などからアカウント名を推測します。これは初手でとりあえず行いますが、ヒットさせるのは至難の業でしょう。ここで当たりをつけれたらかなり幸先は良いです。
次は友人関係をあたります。彼の友人で目立つ活動をしている人はいませんか? バンドをやっている、会社を立ち上げたなどという友人がいればそこが狙い目です。ここでめぼしい友人アカウントを見つけたらそのフォロワー、フォロー中を潜っていきます。アカウント名、プロフィール、アイコン画像。なにかピンとくるものがあればマークしておきます。
同様の手段で彼が好きなアイドル、お笑い芸人、有名人などわかればそのフォロワーを探るのもありです。フォロワー数が万とかになるときついのでできればニッチなところがいいです。
こうしていくつかのアカウントに目星をつけたら個別に投稿を遡っていきます。いきなり個人を特定できるような写真とかが出てくる可能性は低いですが、投稿からは様々な情報が読み取れます。たとえば、
バイトだるい。
という投稿があったとします。これはまもなくバイトの時間になることを意味します。同じく、
しごおわ。
などとあれば仕事が終わったとわかります。この投稿があった時間と、彼氏のタイムスケジュールを照らし合わせればだんだんと裏が取れていきます。
とても簡単に説明しましたし、この方法をとったからといって確実にアカウントが発掘できるわけではありませんが、どうでしょう?
いつかは特定できてしまうかもしれない、と思えませんか?
次はこういうパターンも考えてみます。
・小説投稿サイトの場合
それってSNSなの? という声が出そうですが、まぁいまはどんなものでもSNS的側面があるのでこちらも書かせてください。
僕が思うに、小説投稿サイトで個人を特定するのはぐっと難しくなります。
こちらでも恋人(彼)が内緒で小説投稿サイトにあげているようだ、という状況を想定してみます。
この場合出だしから問題に直面します。さて、どのサイトにあげているのでしょうか?
小説投稿サイトは増えています。どこにあげるかは彼がどういう作風かにも寄りますが、それがわかるくらいなら当然彼女は創作物を見せられているはずなので、内密にアカウントを探る状況にはなっていないでしょう。
まぁでも複数のサイトにあげるというのもよくあるのでとりあえずは大手をあたることにします。
次にアカウント名、これもXに比べると創意工夫されている場合が多く、本人から連想できる要素がすくないです。
そして当たり前ですが、小説かエッセイばかりが投稿されます。小説はもちろんですが、ここでいうエッセイも創作の要素がおおいに含まれたものになります。
なによりXにあるようなリアルタイムなプライベート情報はなかなか得られません。こういった理由で個人の特定の難易度は高いだろうなと思っています。
さて、以上のことを考慮したうえで、noteはどうでしょうか。
・noteの場合
「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」
いきなりどうした? というかんじですが、これはnoteがミッションとして掲げている内容です。
僕のなかでは「創作」とは、小説を書くことです。
なのでnoteのいう「創作」も「小説を書く」に焦点があたっていると無意識に思っていた気がします。ところが、noteが毎日更新している「今日の注目記事」を見るとどうでしょう? 小説ってどれくらいありますか? ほとんどなくないですか?
つまりnoteのいうところの創作とは、けして小説がメインじゃないんです。このあたりが小説投稿サイトとは異なる部分です。
ではnoteはどう使われているのか?
①日記、ブログとして
個人ブログの延長としての利用が一番多そうです。こういったアカウントは投稿企画にもあまり参加しませんし、スキの数もたいして気にしていないように思います。
②創作で一旗あげるために
とにかく「書くこと」でなにかを成したいと思っている層です。投稿企画にも応募しますし、あわよくば誰かの目に留まってすごいと思われたい。僕もこれにあたりますね。
③収入源として
有料noteでお金を稼ぐ。というのは以前からよく見られていました。これもずいぶん活発だなという印象です。100%フォローバックします、というのもこの層が多いんでしょうか。
もっと分解できるとは思いますが、ざっとあげるとこんなところでしょうか。一言でいうと「多岐にわたる!」。
いやいやXもそうでしょ、Instagramもそうでしょ、となりますよね。わかります。
noteも、やっぱりそういったSNS寄りだなと僕はかんじます。
ただしちょっと雰囲気は違う。小説とか、自分の人生をかっこつけて切り取ったエッセイとかを、あげてもOKな雰囲気がある。なので創作成分が多めの、SNSというかんじ。
これまで(非常に長々と)説明した通り、創作の度合いが大きいほど個人の特定は難しく、プライベートの情報が多いほど特定の可能性はあがるのです。
そういう意味でnoteは判断に迷う媒体だなと思います。
まぁいくら媒体ごとの特性があるとはいえ、うかつなアカウントはどこでも見バレするし、周到なアカウントはどこでも隠れられるというのは、いわずもがなです。
ひどく長くなっていますのでもうとっくに忘れているかもしれませんが、ここで
「それで例の記事の作者はお前の姉なのか」
という問題に戻りたいと思います。
これを確かめる簡単な方法がきっとみなさんの頭には浮かんでいることでしょう。
直接、姉に聞いたらいいんじゃないか?(オフラインで)
至極真っ当ですよね。しかし僕にはそれができないんです。
というのも姉は、10年以上前に、行方不明になっているからです。
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