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健康マインド(日本春歌考③)「はないちもんめ」              

全国で様々な歌詞がありますが、代表的な歌詞は以下。

勝ってうれしい はないちもんめ
負けてくやしい はないちもんめ

となりのおばさんちょっと来ておくれ
鬼がいるから行かれない
お釜かぶってちょっと来ておくれ
釜がないから行かれない
布団かぶってちょっと来ておくれ
布団破れて行かれない

あの子がほしい
あの子じゃわからん
この子がほしい
この子じゃわからん
相談しよう そうしよう


遊び方はこんな感じです。

はないちもんめ「花一匁」「花いちもんめ」
  1. それぞれの組は手をつないで一列に並んで向かい合う。

  2. 前回勝った組から「か~ってうれしいはないちもんめ」と歌の一節を歌いだす。歌っている組は前に進み、相手の組はあとずさりする。はないちもんめの「め」の部分で片足を蹴り上げる。

  3. 今度は負けた組が「まけ~てくやしいはないちもんめ」と歌って、前に進む。

  4. その後に、「タンス長持ち あの子が欲しい あの子じゃわからん 相談しましょ そうしましょ。」と歌の一節を交互に歌いながら前後に歩く。

この子供たちの遊び歌の裏読みですが、、。

貧しい親が、人買いに「たんす、ながもち、どの子が欲しい?」と聞きます。人買いは子供たちの中から「あの子が欲しい」と選ぶわけです。
いちもんめ、というのは、お金のことで、「一匁」です。銀一匁=1000〜1500円位の相場ですが、花を女の子とするとあまりの安さに驚きます。

昔,花の売買は重さ基準で行われていました。
歌の意味は昔の色町で芸者を買う際の値段交渉で,「♪買ってうれしい花一匁、まけて(値切られて)くやしい花一匁」(花一匁≒花一輪=1人の芸者を指す)

「♪あの娘が欲しい,あの娘は(売れっ子だから)まからん」が転じたなんて俗説もあります❗

何にしても、勝ち負けでくやしがって、あの子が欲しいと言ってる訳ですから欲望丸出しの(おおらかさ)です。
根源に差別意識があるとの見解もありますが、最後は「相談しましょ、そうしましょ。」になってますから(村社会)を歌ってる事になるんでしょうね。

東映作品「花いちもんめ」1985年の映画では、(ボケて悔しい花いちもんめ、おじいちゃんが壊れてゆく。家族の戦争がはじまる。)のキャッチコピーで当時の(ボケ老人問題)を取り上げた内容です。
童謡とは無関係な内容で、「あの子が欲しい」と言われなかった子供の身の置所の無さをイメージしたのでしょうか。

伊藤俊也監督「花いちもんめ」

私はやはり人身売買の歌だと思います。
貧しい家庭の(口減らし)のために、女の子を置屋に売る交渉の最中に、お母さんは見ないふりをするしかない。
買値を値切られたら、売られるこの子も悔しいから、なんとか皆で高値をつけて貰えるように相談しよう❗

こんな感じですかね❓
続く。



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