見出し画像

【FF16】影の海岸考察〜クライヴとジル、それぞれの誓い

FF16作中のクライヴとジルの印象的なシーンと言えば、何と言っても影の海岸のシーン。
クリア後にいろんな考察を見て、そうゆう考えもあるんだ!と気づきを得た上で、改めて台詞や表情を眺めながら自分が感じたことをまとめています。
個人の妄想・感想も多分に含まれます。
ネタバレ全開ですので、未プレイの方はご注意ください!

初プレイ時の違和感「?」

最後の瞬間まで、物理的には隣に立って戦わないのだけど、想いも力もともにあるんだという誓いのシーン。
初プレイの時は、会話の内容が若干わからなくて、とゆうかただただ裸であることに意識を引っ張られすぎて、内容が全然入ってこなかった!!(笑)

何度もあのシーンを見返したけど、言葉そのまま受け取っているだけだとやっぱり「?」って感じになる。その理由は、ジルがクライヴと最後まで一緒に戦うって言ってくれてるのに、なんでクライヴはジルの能力を奪ったんだ?!(しかもなんか1人納得した様子で!)っていう違和感だと思います。

あのシーンでは、ジルが、何があってもクライヴは人だし、ジルがそう信じる、1人で抱え込みすぎるクライヴを守るために、私は戦うんだ、っていう誓いをまずして、“人は守りたいもののために生きて、生きるために戦う”、じゃあ俺は…ってクライヴが自分の戦う理由、生きる理由に気づくシーンなのだと思います。

クライヴの「守りたいもの」とは?

じゃあ、クライヴにとっての「守りたいもの」って一体いくつあったんだろう。と考えた時、まずはジョシュアですよね。自分の存在意義でもある「ジョシュアのナイト」をずっと小さい時から自分に課して生きてきたから、きっと最初に思いつくものなんだろなと。
クライヴはいろんな使命や役割を肩に背負ってる人だから、きっと次は「シド」として、ヴァリスゼアの人々、特に虐げられているベアラーやドミナント、自分を支えてくれる隠れ家の仲間のことも思い浮かべるはず。これらは、クライヴがずっと自ら意識してきて、そのために今まで戦ってきた理由だと思います。

でも、ジルから“今度は自分のために戦って”と言われて、じゃあ、「自分」が本当に守りたいものって何だ?と考えた時、クライヴ自身の守りたかったものがジルだったのかなって…。ずっとジルの負担を減らしたくて、体の心配をしていたし、それでも「シド」としては目的のためにジルの力を借りないといけなかった。でも、そういう使命を投げ捨てたなら、やっぱりジルには戦いに赴いてほしくないし、体の負担を真っ先に和らげてあげたかっただろうなと。だからシヴァの力を取り込んだし、すごく納得して、“これが俺の唯一の答え…”という発言に繋がったのかなと思いました。後の発言で、“俺は最後までこの運命と戦う。君と生きるために”と言っているし、クライヴは「ジルのために生きて、ジルと生きるために戦う」というのが、ここでの誓いなんだろうと。

想い合うがゆえの重ならない想いが切ない

この辺りの、クライヴの巡らせた思考がプレイヤーには表立って言葉として受け取れないし、どちらかというとジルの想いがストレートに伝わってくる会話の流れだから、シヴァの力を吸収した時に「なんでだよクライヴ!?」って感じになるんだろうと思います…。きっと、そう感じたプレイヤーは私だけではないはず?しかも、ジルにその自分の気持ちを言葉で説明する前に、吸収してるし
ジルの側からすれば、いま一緒に戦うって言ったばかりなのに!クライヴ自身のために戦ってほしいって言ったのに!なんでまた他人(=ジル)のために重荷(=シヴァ)を抱え込むのよ!?ってなったと思う。「クライヴにクライヴ自身を大事にしてほしい=エゴの優先」ジルと、「自分にとってのエゴを叶えるならジルを救いたい」というクライヴの気持ちがどっちも譲れないくらい強くてしかも行き違っている気がします…。

もしかしたら、ジルに本当の気持ちを打ち明けても、それは「あなた自身のためじゃないでしょう?!」って言われるから、強引に力を奪ったのかな…。最後はジルもわかってくれるっていうクライヴのジルへの確信か、もしくは、恨まれても、ジルを守るというエゴを優先させたいと強く思ったか……。

シヴァを奪われた時のジル、最初はどうして…?!って顔をしてるけど、すぐにそれだけクライヴが自分を守りたいと思ってるんだって気づいて、それがクライヴの唯一の望みなのだって知って、なんとも言えない温かさと愛しさと、すれ違う想いの苦さも感じたんじゃないかな…そういう表情に見える。それでも、クライヴの確信した、さっきまでの迷いが晴れたような表情や、「ジルと生きるために最後まで戦う」という、前向きな生きる決意が聞けたから、クライヴを信じよう、「何があっても私があなたを見つける」って決意を、ジルもできたのかな…。ジル〜、愛が深いよ、ほんとに……。最後に微笑みながらも涙が流れているのは、愛してるからこそ微笑んだし、愛してるからこそ涙が流れたんだと思います……ジル〜〜!

というか、そこまで表情から推測させる作りになっているの、ほんとうにすごい…それだけ表情が繊細に作られていて、感情を想起させる仕上がりになっているってことだし、見た人によっていろんな解釈を生むシーンだと思います。感情移入しまくり…!

ふたりの想いが平行するBGMの旋律

BGMにも触れると、影の海岸のシーンで流れる曲のタイトルは、“Not alone”
FF16のサントラでタイトルを知ってあ゛〜!ってなりました…そうだよね、そうゆうシーンだよねと…涙

この曲はメロディーが1オクターブ?違いの高いメロディーと低いメロディーになっていて、2人の想いが旋律として同時に流れていくような、そんな印象を受けました。でも、ちょっと切なく感じるのは、そのメロディーが1つになることはなく、ずっと平行して2つが流れ続けるところ。
このシーンって、クライヴとジル双方が、お互いへの強い気持ちを誓うシーンなんだけど、日本語版だとその想いが強すぎるゆえに実は重なり合わない…っていうちょっと悲しさも含むシーンのように思います…。だからこそ、メロディーの高低が平行していくのとか、なんだかそこまで表されている気がしてきて、く〜っ!ってなる…(これは私の解釈ですが…)

英語版は日本語版と違う展開?!

と、ここまで日本語版の内容で海岸シーンの解釈をしてみたのですが、先ほど「日本語版では」と書いたように、実は英語でこのシーンを見たら、「ん!?ちょっと待て!?」と思うところがあって、びっくりしてしまいました。

英語版でプレイした方はお気づきかもしれないですが、みなさんどんな風に感じましたか〜!!
長くなってしまったので、これについては次の記事でまとめたいと思います。

読んでいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?