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【カルチャー】読んだ本、聴いた音楽、観た映画について

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私の好きなカルチャーについて語っています。 読んだ本、聴いた音楽、観た映画の感想など。
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#教養

【カルチャー】海外文学は面白くないわけがない。/私の最愛海外文学10選。

海外文学について語ってみる。 #私の最愛海外文学10選 なるタグがSNSで話題になっていたので、便乗してみた。 選んだ10冊は以下の通り。 通訳ダニエル・シュタイン/ウリツカヤ モモ/エンデ 大聖堂/カーヴァー フラニーとズーイ/サリンジャー 悪霊/ドストエフスキー 夜と霧/フランクル 舞踏会に向かう三人の農夫/パワーズ すべての月、すべての年/ベルリン 冬の夢/フィッツジェラルド サラの鍵/ロネ 海外文学との出会い。 海外文学との出会いは遡って

¥300

【カルチャー】本質に辿り着こうとする態度こそ、教育者としての教養なのではないか。「大辻清司実験室」を読んで。

大辻清司さんの名前を知ったのはいつだったか。 通っていた大学の教授が元々大辻さんの研究をされていたというのもあって、作品はきちんと見ていなくても、どういう仕事をされてきたかというのはなんとなく知っていた。 ただ、私の中では大辻さんは写真家というより教育者としての認識が高くて、実際に大辻さんが育てた写真家は多いし、評価が高いのはもちろんのこと、私が個人的に好きな写真家もいる。 この本は大辻さんの代表的な仕事である「実験室」を書籍化したもの。元は今はなき「アサヒカメラ」で1

【カルチャー】人間が創造的(想像的)であるためには。「自然知能/外山滋比古」を読んで。

著者の代表作である「思考の整理学」は私にとってのバイブルで、折に触れて何度も読み返して、その度にいろんな示唆を与えてもらってきた。 最後に読み返したのは確か1年くらい前だったけど、40年近く前に書かれた本なのに「コンピューターが出てきた今、人間が本来持っている想像力(創造力)を見直すべきだ」という主張を当時からされていたことに驚いた。 そんな外山さんが晩年、人工知能(AI)を自然知能(NI)という逆説を通して語られていたと知ったからには、そりゃもう読むしかないだろうという