値引き交渉

ある焼き肉屋に食器洗浄機の販売交渉をしていた時の話である。
そこの店主は、喫茶店を営業していたが、焼き肉屋を新たに開店する事になったのだ。
喫茶店でマスターからその話を聞いて、俺はその店の厨房一式を受け持つ形での商談をしていた。
最初は食器洗浄機は計画に無かったが、設置したらどうかとの話になった。
新築だから、まだ図面の書き換えは出来た。
そこで厨房に食器洗浄機設置する形で、図面を書き換えてもらった。

で、金額である。
俺は他の機械も買ってもらうから、食器洗浄機はほぼギリギリの金額を出していた。
だが、マスターはあと10000円値引きしてくれと引き下がらない。
俺は流石にこれ以上は無理です、と交渉。

マスターは奥の手を使って来たw
うちの焼き肉屋でタダで食べて良いから、後10000円引いてくれ。
俺は迷った。
食べて良いと言っても、ランチじゃ割に合わないw
俺は聞いた、いくらくらいまで良いんですか?
10000円安くしてくれるなら、20000円までなら食べて良いから。
おっ!ラッキーずっきー。
俺は更に聞いた、あの、もし俺と彼女との2人で食べても大丈夫ですか?
構わんよ。じゃあ、それで契約しよう、とマスター。
俺は負けました。2人で行かせてくれるなら、清水の舞台から飛び降りて、15000円引きますよ。
その代わり、また支店出す時は、私からお願いします。
15000円良いのか!
そう言って、マスターは契約書に判を捺すのであった。
そして、焼き肉屋の店長になる予定の人に電話かけ始めた。
営業の彼に焼き肉食べさせる約束して、機械安くしてもらったから、彼が彼女と行ったらタダで食べさせてやってくれ。

俺は本当にその時の彼女と2人で行き、焼き肉とビールを堪能したのでした。
マスターは安くなって、焼き肉とビールの原価考えたら、15000円にはならないから、得した。
俺も彼女に良い格好見せられて得した。
彼女はタダで食べられて得した。
三方一両得のお話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?