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真夏の宗谷岬は極寒だった

バイクでGOGO北海道編 EP9

 昨日ライダーズハウスでベテランライダーから「北海道の道は30分で飽きるよ、なんせずっと同じだから」と言われた。その話を聞いた時は「いやいやそんなことはないでしょう」と大して気にもとめない感じで返答をしていた。

 では実際どうだったか、それはオロロン街道を走り始めてから30分・・・楽しい(^^)!雄大な景色を見ながらの信号なしのツーリングは爽快だった。この時インカムで相方と「全然飽きないじゃん」なんて言いながらのんびりと海岸沿いの景色を楽しんだ・・・3時間後・・・「うん飽きてきた」( ´Д`)y━・~~、流石に30分で飽きることはなかったものの、3時間ぐらい同じような景色の中をひた走っていると、全てが同じように見えてくる。もちろん素晴らしい景色に違いはないし、何ならこういうものを求めて北海道までツーリングにきたわけなので、何のこっちゃという話ではある。しかし人間はない物ねだりなんだとつくづく自分の欲深さを感じた。

 そんなこんなでひた走り続けること約6時間、稚内の看板が見えてきた。走行距離にして約350キロ程度だろうか。大きく変化のない道をひた走ってきたが、気候は大きく変化してきた。とにかく風が強く、そして気温も大幅に下がってきていてとにかく寒い。真夏のツーリングなのに、気がつけば寒さで体がかなり張っていた。さらに雨が降り始め、かなり厳しい走行になっていた。宗谷岬に着く頃には体はガタガタと震え始め、とにかく尿意が止まらない。何とか宗谷岬に着くも、まずは公衆トイレに駆け込んだ。

 公衆トイレは雪国らしく入口が二重構造になっていた。僕らはそのスペースを使って、とにかく持っている衣服を全て荷物から引っ張り出し、気がつけば真冬のツーリングスタイルに。そして往年のセクシーアイドルバリの生着替えを行っている最中、僕らと同じように中年ライダー達が続々と同じスペースに駆け込んできては生着替えを行っていくというおもしろシュチュエーションが繰り広げられていた。僕らはとりあえず完全冬スタイルに変更し、まずは暖かい缶コーヒーで体をあたためた。

 少し体もあったまり、やっと一息ついたところで宗谷岬の記念碑的なところへ向かう。しかしながら当然、雨、風、低温ということも相まって、一瞬で撤退、少しでも暖かいところに逃げようとすぐさま再びバイクに乗り、南下を決行した。ところがバイクのガソリンメーターは既に点灯を始める寸前で、すぐさま南に向かいたいところではあったのだが、まずはガソリンスタンドへ行かなくてはならない。僕らは宗谷岬の公園のすぐ隣にあるガソリンスタンドで給油をすると、ここが日本で最北端のガソリンスタンドであったらしく、証明書のような貝殻のアクセサリーを頂いた。しかし、僕らの体の震えはそんな感傷に浸る余裕もなく、すぐに出発、南下を開始した。

 30、40分も走ると、少しずつ気候が変わってきて段々と気持ちに余裕が出てきた。気持ちに余裕が出てくると、次に体が反応するのは「腹が減った」である。インカムで相方とやりとりをしながら、僕らは食事処を探す事になった。スマートフォンで地図を眺めると、この先に猿払村が表示されている。長州力の「飛ぶぞ」で知ったあの猿払村である。帆立漁業で成り立つこの猿払村は、全国でも一人当たりの所得が東京都渋谷区を上回ると言われている帆立の村である。これは帆立を食べるしかないでしょ!と僕らは猿払村を目指した。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)

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