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バイクでGOGO西日本16

お偏ローラーズとポカリスエット

 未来コンビニの目の前の195号線を再び走り始めた僕は、雨にやられながら、なんとか走っていた。そのうち防水の靴カバーの隙間から水滴が靴下に染み渡り始め、あのなんともいえない靴の中気持ち悪い現象が襲ってきていた。

 とりあえずまずは雨が止んでいるところまでは我慢とひたすらに走り続けた。しばらくすると雲が切れ、再び暑さがやってきた。そこから最初の道の駅で、とりあえずカッパを脱ぎ靴下を変える。ビショビショになっている僕を反対側から来たTシャツ姿のライダーたちが遠巻きに見ている。おそらく「あいつやばい濡れてない?絶対この先行かないほうがいいって、引き返そうや」なんて会話でもしているだろう。

 その他の濡れていたものも一通り着替え終え、再び走ろうとバイクに跨ると、お尻からなんとも言えない痛みが。ただでさえ数日間の長時間走行に加え、どうやら先程からの雨と晴れの繰り返しで、お尻付近が蒸れまくっていたらしく、ちょうど割れ目のあたりが股擦れのような状態になっていた。しかし、おっさんが汗と雨で蒸れてただでさえ体臭も、足も臭くなっているのに、さらにお尻がものすごい汚いって最悪な状態であった。まさに『レイニーブルー』by徳永である。

 そんな自分自身にがっかりしながらも、痛みを堪えつつ再びバイクに跨った。195号線はこのあたりから一気に下り始め、しばらくすると阿南市街地に差し掛かり始めた。そこから今度は一気に北上、徳島方面へ。目的地は徳島の最北端である鳴門市で、ここから淡路島への橋を渡る。途中徳島市街地を抜けたためすごい渋滞に巻き込まれたのだが、午後四時過ぎにはなんとか鳴門市へ到着。正直意外と早かったなという感想で、この感覚がまた余計なことをしてくれた。すでにお尻は限界なのにもかかわらず、こんだけ時間あるんだったら淡路島は最初の橋だけ有料で渡って、南淡路のインターから普段は通らない西側の海沿いルートを下道で抜けてみたらどうかという僕のしょうもない性が発動した。

 鳴門市と淡路島の中間に位置する大島までは下道の橋を渡る。この大島は大塚美術館でも有名な場所。大塚美術館のスポンサーはポカリスエットで有名な大塚製薬で、一説によるとそもそも大塚製薬は地元四国聖地巡礼のお遍路さんのためにポカリスエットを作ったという話を聞いたことがある。

 それこそヤングであったころに徳島一国うちをしたことがある。4つの県ごとに分割してお遍路を歩くやり方で、基本的に働いていると長期休暇が取れないので、四国巡礼88箇所をすべて一度に巡礼することは難しい。このような人向けにある分割制度みたいなものだ。このお遍路さんのスタート地点に当たる1番札所のお寺さんがまさしく鳴門にある。そこから23番札所まで幹線道路から山道まで様々な道を歩くのだが、僕は夏休みを使って行ったことで本当に後悔した。なんせ暑い。それは耐え難い暑さだった。最初は暑さを我慢して歩いていたのだが、日中は暑すぎることもあって、途中から早朝と夕方以降のみに切り替えた。そのとき確かにどれだけのポカリスエットのお世話になったか。おそらく50リッターは飲んでたと思う。大塚製薬ありがとう。何ならお遍路さんのみポカリのサブスクにしてくれないかな。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)

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