ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記ep 67〜
第八章 イエメン編
三十路センチメンタルジャーニー
ep67 山下達郎のいないクリスマス
今回またも大下痢になった。この旅3度目である。小下痢に関しては数えきれない。今までは正露丸とシリアで買った下利止めで苦しみながらも何とか復活してきた。しかし今回は同部屋男前R氏から（彼は元某製薬会社MR）新兵器イモデュウムを処方される。要するに自分の下痢の原因はよく分からないから、とりあえず腸の働きを抑えて垂れ流しを止めちゃえということだそうだ。もやしっ子パッカーの本領を発揮している僕は藁をも縋る気持ちでイモディウムを服用すると・・・おお！一発で腹痛が治まる( ´Д`)y━･~~
そんな今日は世界中が輝くクリスマスイブである。流石にイスラームであっても、キリストもコーランに記載された歴とした預言者の一人なんだし、なんかあるっしょって思っていましたが、街に変化はまるでなかった。おお、イスラーム圏はまったく関係ありませんというような静けさと日常が広がっている。当然、クリスマスになれば全日本を一色に染める山下達郎もそこにはいない。ちなみ私たちのお正月であるハッピーニューイヤーも関係ないようだ。そう、だってここはイエメン・・・ここのみんなはイスラーム暦で動いている。その代わりといっては何だが、この時期はラマダンが明け、犠牲祭も終わった後ということで、この前も触れた結婚式がやたらと繁盛に行われている。
こんな素敵なクリスマスイブに自分たちは（ウィズ男前R氏）ツーリストポリスに向かう。しかしこのツーリトポリスの場所が問題で、この1年の間に2回も場所が変わり、ただでさえ慣れないイエメンの公共交通プラスとっても行きにくい場所に在る。ツーリストポリスに行く理由は、イエメンはとっても政情不安定、部族間や政府と反政府でしょっちゅうドンパチやっているためで、外国人は自分達が現在どの辺にいるのかということをあらかじめ報告し、イエメン政府に把握して貰っておかなくちゃならないからだそうだ。そして何より、街から街へ移動する際も各地に検問がはられているために、検問突破許可証が必要なためだ。そのため観光省直轄のこの場所に旅行するための許可を取らなくてはいけない。用意するものは、パスポート、滞在ビザとそれらのコピーと旅のスケジュール表。
そして赴いた先のツーリストポリスで分かった絶対に忘れてはならない準備物はなんといっても相手への敬意だった。なんでこんなものが必要なのかと言えば、自分たちの前に来ていたスペイン人とフランス人バックパッカーは、なぜか上から目線でちょっとイエメン人のポリス達を小馬鹿にするような態度な感じで申請をしていたためである。残念ながら相手に対する敬意が欠ける行為によってイエメンポリス達は超不機嫌で顔が完全に顰めっ面になっていた。参った。こんなことで自分達にとばっちりが来てパーミットが下りないなんてことにならなければいいが・・・
このとばっちりが自分たちに向くことを恐れ、僕たちはスペシャルな笑顔でポリス達にまずはタバコを勧めた。そして極力笑顔で低姿勢・・・これが効いた。この手のやり方は僕らのようなバックパッカーが国境なんかでやる常套手段である。日本みたいな国に住んでいたら信じられない話かもしれないが、国境や主要道路に設けられた検問なんかでは、そこを警備する人間達に難癖つけられて追い返されたりすることが結構あったりする。だから慣れた現地の人などは書類の間に現金を挟んで渡しているなんて光景は結構ざらにある。とはいえ、渡す現金なんて持っていない貧乏バックパッカーの身としては、タバコぐらいが限界である。
案の定、イエメンのツーリストポリスはこんな低姿勢の僕らに気を良くし、さっきのヨーロピアンバックパッカー２人の文句を言いまくって来た。そして、最後は「やっぱり日本人はいいよね」と感心しまくりであった。こんなに良い気持ちになって貰ったところのタイミングですかさずパーミットの申請、そしてあっさりパーミットを出していただきことなく終了することが出来た。一仕事終えた気分になっていた僕らは、今後のイエメンどさ回りとクリスマスということで、イエメンでは超高級料理になる韓国料理を食べに行くことになった。久しぶりの舌なじみがある味付けにホッとしながら、
夜はみんな唐辛子でホットになったお尻を押さえつつ就寝となった。
読んでくれた人へ
今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)