わしと音と恐怖 vol.2

わしの生い立ちについて書いていこうと思う。

どこで生まれ、どういった家庭環境だったとかいう情報は特にいらないと思うから省かせてもらう。

しいていうなら、
お金持ちではないけど、愛に溢れた温かい家庭で育った。


話を戻す。
このアカウントの題名
「わしと音と恐怖」
そこに焦点を当てていく。

わしが物心ついた頃だった。
自分が言葉を話せたかとか何歳だったかとか、
母親以外誰がいたかとか、
そういった記憶は何も覚えていないんだけど、
唯一はっきり覚えている情景がある。


「寺での葬式」


そう。
わしは幼子の頃、誰かの葬式で寺に行っていた。

多分、寺に入って最初は周りの子どもたちと一緒に走り回っていたと思う。

いざ葬式、お経が始まってから、

わしの「この」人生が無理やり幕を開けられた。


所謂、お鈴って言えばわかるかな?
お経の中で鳴る「ゴーーーーン」
って鳴り響くもの。

お鈴がなった瞬間、
当時のわしは泣き喚いて、母親に外に連れ出されたんだ。

それはわしが
お鈴の音が原因で泣いているから
とかではなく、
葬式の最中に子どもが泣いてうるさいからだった。

あの頃のことは、寺での葬式のこと以外本当に覚えていない。
他に絶対に幸せなこととかあったはずなのに、
記憶がある最年少の記憶が恐怖の思い出。

それが今でも尾を引いている。


次回、少年期


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