残り火

何もない場所に何かあるわけもなく 
ただ混沌と研鑽を絶え間なく   
潜った先の未知の中に     
ただ情熱と見返りを求めている   

見えないものを見るように    
目を凝らし耳を澄ます      
何かあると信じて疑わず     
身を削り自己の膨張を        

何も ない ことも ない     
空は 上に 海は 下に      
日は 上り やがて 沈む    
残った僕らに託されたものは    
地の 恵と 命の 灯火

楽しい苦しい面白い辛い人生の感情は人それぞれ
人は所詮 神のいたづら 愚の骨頂で愛を語ろう
悪を切り裂く剣士のように
夢を語る聖人のように
己の大義を糧として
人生のゴールをさらなる高みへ

火のないところに煙は立たず
ただ見えぬ炎と周知の悪
沈む太陽を見つめながら
ただ今日という日の小さきを知る

逃避行をした先に
口にした苦い鉄の味
何かを求めて彷徨った末
運命に抗い世の境地へ

何か ある ことが ある
掴む どこか 繋ぐ 糸
俗の 頂に 旗を 掲げる
無常な世界で確かなことは
各の 意思と 不滅の 残火

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