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横須賀からフェリーで千葉に帰った話

※この記事は以下の記事の帰り道の記事です、宜しければ下記記事もどうぞ。

宴の後の徒然に

面白いライブだった…Ave Mujica1stライブというだけのことはあり、その世界観にたっぷり浸ることができた…そんな満足感の中でインドカレーを口に運ぶ。ライブが終わって2時間そこそこ、ここ横須賀から地元に帰ることもさほど難しい相談でもないのだがここからもまたお楽しみが続く。正直なところライブ終了がもう少し遅いだろうとイメージしていたのでここまで少し時間を持て余していたのが実際のところだ、しかしいよいよ待ちに待っていたお楽しみのときが迫ってきたと心が踊る。
店を辞した後は道路をしばらく歩いてその場所に向かう、少し寄り道もしつつ。

あの船は…?

横須賀から千葉までのフェリーと言えば何と言っても東京湾フェリーだろう。千葉県は内房の浜金谷まで行くことができ、結構な高頻度で運航される人気のフェリーだ。といってもこの時間にもなるともう最終便は出てしまっているし、神奈川県側は久里浜港なので横須賀市の中央部から歩いていくには勇気(ともちろん時間)がいるだろう。

いよいよ見えてきた…!
その向かう先は

横須賀からのフェリーとは他でもない、さる2021年に就航した横須賀ー新門司を結ぶ「東京九州フェリー」だ。新日本海フェリーや阪九フェリーを運航しているSHKライングループ*が初めて関東に進出したものである。"Cruising Resort"を謳い充実した船内サービスをウリにしている最新型の長距離フェリーの実力はさて如何ほどか。

*:コアとなる企業の頭文字で
Shin-Nihonkai Ferry
Hankyu Ferry
Kanko Kisen
の3社を表す。

その時間の目指すもの

ターミナル入口

東京九州フェリーは概ね深夜に横須賀あるいは新門司を出航し、翌日の21時ころに到着する。旅行者としてはなんだか使いにくいような時間に思えるのだが、この運航時間こそがこのフェリーを「海の高速道路」たらしめるキーであると言えよう。
まず深夜に出航、すなわち関東あるいは九州で出航日の夕方に高速道路網を活かして荷物を集めて当日深夜発の船に積み込む。そして翌日夜に新門司あるいは横須賀に到着する…そこから配送することで出航日の翌々日午前に目的地に配達することができる。
東京九州フェリーに通常使用されている「はまゆう」「それいゆ」は積載台数トラック約154台分(公式サイトより)とされており、ターミナルで船を眺めているとランプウェイからトラックが出入りする様子をずっと見ることもできる。ドライバー専用設備も整っており、このフェリーのミッションはまさしくこの物流への貢献にあると言えよう。

トラックが並ぶ

また東京九州フェリーのもう一つの特徴はスピードでその航海速力は約28ノット(≒51km/h)、一般的な長距離フェリーは概ね23ノット(≒43km/h)程度がほとんどであり、燃費向上にシビアな海運なのに異様なようにも思える。
しかしこれこそがこの東京九州フェリーの妙、この速力を活かして横須賀ー新門司を21時間で運航することで2隻のみで毎日運航が可能になったというわけだ。
このやり方は同じSHKライングループの本場とも言える新日本海フェリーで確立されたもので、1996年就航の「すずらん」「すいせん」(どちらも初代・2012年に2代目に置換え)により敦賀ー小樽、2004年には「はまなす」「あかしあ」で敦賀ー苫小牧東にいずれも30ノット(≒55km/h)近い高速フェリーが就航している。

ターミナルにはSHKライングループ航路図

一見不思議に思える時間や速度、全て熟慮された結果の産物ということが分かるとこの大きな船体が途端に愛おしいように思えてくる。ちなみにそんな事を考えつつ上記のライブ感想記事を書いていたのだが、その間もずっとトレーラーの積込みが行われていてその手のマニアなら飽きることはないはずだ。

出航は身を清めるもの(?)

乗船はボーディングブリッジで

事前に用意したQRコードを使えば事前の手続きもなく乗船口に直行できる。そこでQRコードをかざしてボーディングブリッジを渡って乗り込む様子は最近の飛行機への搭乗シーンを彷彿とさせる印象があるのだが、こちらは15,000トン以上の巨体のフェリーだ。乗下船口付近はドライバー向け区画横の通路が続くが、しばらく歩くと一気に空間が広がりエントランスホールに着く。

エントランスホールより(5階から撮影)

色々と寝る前に済ませたいことはあるが、それはそうとまずは自分の部屋に向かおう。これから約1日を過ごす「家」はツーリストS、シングルサイズのベッドと机、そしてテレビがあるコンパクトな空間だが必要なものが揃っていて不足を感じることはなかった。

上体を起こすと見やすい(結局見なかった…)
シンプルだが必要十分

実際のところ自室内にいる時間はそこまで多くはなかった。パブリックスペース内に電源がある場所もあり睡眠時間(+昼寝)以外は大部分室外にいて自室に戻るのはその準備などがメインだった。筆者の場合若干パーソナルスペースが広い目の気があり、しかも初めての長距離フェリーということもあり勝手が分からないため個室としたい故のチョイスだったが、カプセルホテル様のツーリストAでも特段不足はないだろう。

さてまずは入浴したい、6階の大浴場に向かう。なお脱衣場のロッカーは100円(返却される)のコインロッカーなので100円玉と、そしてスマートフォンを忘れずに。乗船早々インフォメーションカウンターに向かいインキーマン参上と宣言するのは御免だ…あっでもカウンターにはバスタオル借りに行かなきゃ(浴後のジュースやら御船印とか買うべきものあるし)。

大浴場は25:30で一旦閉まる

同じことを考える人が多いせいか脱衣場はなかなかの盛況ぶり、子供連れなどもいるが子供達にとってはきっと愉快な入浴タイムだろう。身体を洗っていると船の下から唸る響きが、あっこれは出航したか…? シャワーで流し終えて名物の露天風呂で夜景見物に。予想通り地上の景色が少しずつ動き出しており人生初の長距離フェリー出航は入浴中というなんともマイペースなものになったが…いやしかし寒い、1月下旬の真夜中はやはり寒い。ところが露天風呂となるとこれがなんとも気持ちいいのだから不思議なものだ。

夜食から充実

そんな入浴を終えて禁断(?)の夜食タイム、レストランに向かい備え付けのタブレット端末で注文したら料理を待ちつつAISアプリで自分の船が東京湾を南下しているのを見る。機内でWi-Fiが使える飛行機に乗ればFlightrader24を使うようなオタクが海に出ればこうなる。コンセントが無いか(まあ大部分デッキで過ごしたがる放浪癖故だが)充電する時間がない短距離フェリーではスマホのバッテリーをもう少し気にするものだが、なにせこの後は電波が使えない海域を航行する間寝るだけだ。
割とすぐマグロの山かけと冷奴が届く。記事の冒頭でインドカレーを食べてからたった4時間、軽く食べて寝るだけだしちょうど良い塩梅だろう売り切れてなかったら黒瀬ぶりりゅうきゅう丼食べたかったんだけどね。食べ終わったらそのままセルフレジで会計、勝手が掴めればこれ程気楽な利用体験もそうそう無い。現金とクレジットカードが使えるが、衛星通信経由なので一応現金は持っていって損はあるまい(結局4食全てクレカで決済出来たが)。

さあ歯も磨いたし、さっさと寝よう…

迎えた朝は

真っ暗な部屋でスマホの時計を見ると7時過ぎ、消灯後の入眠だったはずなので睡眠時間は6時間弱といったところか。朝食まではあと1時間弱で、一応まだ消灯中ということになる。消灯前の案内放送で「次の放送案内は翌朝8時頃の朝食前」と告げられ、思わず寝台列車のおやすみ放送かと思ったことはここだけの話。日の出というには少し遅いが、デッキに行ってみようか。

朝日に照らされ

船で朝を迎えるのは1ヶ月ぶり、前回は早朝に八幡浜を出て別府までの航海中に朝を迎えたが今回は正真正銘前の晩から乗っている船だ。大海原の向こうに見える朝日は美しいものだ。28ノットの風が吹き付けているのだがそこまで寒さを感じることもない、部屋の中のダウンは結局下船時までフックに引っ掛かって休暇を貪っていた。

波もまた照らされ

少し早めの7時50分ころに朝食の案内がなされる、船はちょうど三重県沖といったところ。洋風プレートセットは朝食べるのにちょうど良いボリューム感だが、単品メニューのみで済ませることもできるし逆にセットメニューに加えて更に増すのも自由だ。ちなみにコーヒーは自動販売機でドリップされたものが出てくるコンビニコーヒー(あるいは近鉄「ひのとり」)ライクなもので、レストランでの食事提供時間外にもブレイクタイムとできる。

プレートセット

概ね朝食位から2時間そこそこ紀伊半島付近を航行するためスマホの電波が使える時間ともなる。そうなると見たくなるのがAISアプリで少し遡って朝食中にも目の前に特徴的なピンク色のコンテナ船が現れていた、厦門行きの"ONE MAXIM"だ。朝食後開放されたレストランで一休みしているとそろそろ大きなイベントが迫ってくる。昨晩新門司を発った姉妹船「それいゆ」だ。

紀伊半島沖の"ONE MAXIM"
横須賀に向かう「それいゆ」
あっという間に後ろに消えていく

双眼鏡でも持っていれば向こうの船で手を振っている人なども見えるかもしれない、それほど近い距離を汽笛を鳴らしてすれ違うのは想像以上に印象深い。ただし双方とも海上自衛隊の護衛艦顔負けの俊足を誇るフェリーだ、相対速度100km/hともなるとあっという間に後ろに消えていく。写真を撮りたい人はシャッターチャンスにご注意を。

それを見届けると11時からはプラネタリウムがあり12時からの昼食までの時間にぴったりだ。静かに星座や深海の景色を、それも船の揺れに身を任せつつ眺めるのは幻想的な体験だが半ば寝そべるような姿勢でクッションに凭れていると息遣いが寝息に変わってしまう人が出るのも致し方なしか。ゆったりと星空などを眺められるプラネタリウム、フェリーの設備としては極めて珍しいが機会があればおすすめしたい。

自分の時間で

約1時間のプログラムが終われば次のアトラクションは昼食だ、レストランに向かうがさて何にしよう…昼食および夕食は神奈川や九州の名物を取り上げたメニューが多くどれも捨てがたい。最終的に博多明太バターうどんに横須賀海軍カレーパン、そして餃子という組み合わせと相成った。餃子は柚子胡椒がいいアクセントとなっていた。

炭水化物スパート…?

昼食後は読書タイム、パブリックスペースで大海原を眺めながらの読書というのも乙なものだ。窓を向いたコンセント付きの区画や談話コーナー然とした場所など、その時の気分に合わせて好きな区画を選べるのも良い。
ちなみに売店ではパン(朝食メニューに出てきたものと同じ)を販売している他自販機コーナーにはカップ麺もある。食事は軽くで済ませたい場合や間食の選択肢もこのように用意されているが、毎回の食事のオーダーが1時間程度と短めなことも影響しているのかもしれない。

太平洋を書斎にして

さてこのように船内でのアトラクションは色々とあるが、とはいえ如何せん船の中、こうも同じ場所にいると身体が鈍るような気もするがスポーツルームが用意されていてランニングマシンとコードレスバイクで汗を流すこともできる。なんだか普通に同じ距離・速度を歩いたりするより多く汗をかいた気がしたのだが、スポーツルームが他の場所より暖かかったのかはたまた普段は歩く速度ゆえ知らず知らず冷却されていたのか…

スポーツルーム

運動を終えた頃ちょうど船は高知県の南、足摺岬付近を航行していた。すぐそこのデッキに出て風に当たりつつその岬の様子を眺める。バスで2回回ったことがある室戸岬に対して陸から足摺岬を訪れたことはなく、目にするのはこれが初めてだ。しばらく見ていたのだがそこに船員さんがやってきて風が特に強いためとして目の前でデッキが立入禁止になってしまった。と言っても6階デッキが立入禁止となったものの5階レストラン部分のバーベキューコーナーについては問題ないとのことで、しばらくはそちらに。

足摺岬付近
ファンネルマークとともに

足摺岬を過ぎるとここまで太平洋を西進してきたがいよいよ新門司に向かって北に進路を変え、豊後水道へ向かっていく。火照りも落ち着いてきたことだし夕食の前に入浴とするか。
男性用露天風呂は右舷側に用意されており、新門司行きにおいては概ね陸側を眺めることになる。豊後水道付近の場合四国側ということになり、この時間帯だと概ね土佐清水から宿毛付近の高知県、あるいは愛媛県の景色を眺めることになる。
小さな島などを見ながら入る露天風呂は絶景なのだが…風が強い! この時点でも出していた速度はやはり50km/h程度で、吹き付けてくる風は昨晩の出航直後の比ではない。風だけでなく湯船の波も凄いものがあり、地上の露天風呂ではまず味わえない独特の入浴となる。外の空気を浴びながらの入浴は更にリラックス出来るものだが、手拭いを持っている場合風で飛びかねないので入浴の際は注意されたし。

共用スペースの電源 コンセントとUSBポート

程よく疲れを感じた状態になって夕食までしばしの午睡、コンパクトな居室は程よく寝るための場所としてちょうど良い気がする。夜寝ていたときには眠りを妨げるほどでもないとはいえ確かに揺れを感じたものだがここまで来るとすっかり気にならなくなっている。
しばらく微睡んでいると18時半近く、夕食のオーダーストップまであと30分程度だ。最後の晩餐は料理長おすすめという「太平洋カジキマグロポワレセット」をパン付きで、それに小鉢を追加しチョイス。

カジキマグロのポワレセット

たっぷり掛かったソースとカジキマグロの組み合わせがとても良く、最後まで楽しみ尽くすことができた。食後のコーヒーを頂き部屋に戻るともうそろそろ下船の案内が流れそうな頃合い。実際まだあと2時間弱あるのだが、なんだか夕食後の空気は急に慌ただしくなってきたように感じた。

陸に上がって目指すもの

船から見えるターミナル
一日過ごした船を

時刻通りに船は新門司港に到着、付近にはバス停もなかったので就航発表時にアクセスはどうなるのかと話題になったというが結論西鉄バスによる門司・小倉駅への送迎がなされている。そんな送迎バスで小倉駅に向かい快適なリクライニングシートに腰掛けて30分程度のバス乗車。このバスは近距離高速用で元々導入されたそうだが、現在はフェリー送迎などがメインだそうな。

新幹線発車案内
バス乗り場

小倉駅21時半過ぎとなるとまだまだ新幹線で行けるところは多いのだが博多や広島は言うに及ばずにしても鹿児島中央すら行けるのは驚くところ。宮崎は無理で長崎も遅れたら厳しいが、それ以外の九州の県庁所在地なら行くことができるということには驚かされる。ただ今日の移動はここまで、駅前のクインテッサホテル小倉 Comic&Booksに宿泊して以後の移動は明日とする。

最後まで寄り道を

おなじみさくら号

10分前までホテルに居たのに今は新幹線で一気に加速している、駅前のホテルのメリットは何よりもこのことだ。きっぷは全て昨晩発券を済ませているのでギリギリまでホテルに滞在し、改札口に直行して新幹線に乗り込むという新幹線の強みを最大限まで活かした旅ができる。今日まずはこのさくら号で新鳥栖に向かう。2駅の間にJR西日本から九州に変わり、山陽新幹線と九州新幹線を跨ぐことになる。
月曜朝の小倉駅には博多に向かうビジネスパーソンがズラリと待っており、そのニーズに応えて小倉から博多まで運転という1区間列車すら珍しくない。在来線や高速バスなら1時間半、特急ソニックでさえ約1時間のところを新幹線なら15~18分しか掛からない。この圧倒的な速度が齎したものはきっと少なくあるまい。

新鳥栖駅
鹿児島に向かうさくら号

新鳥栖からはリレーかもめ乗車、リレーかもめは787系の8両編成となるとのこと。現在の長崎本線特急は基本的に博多ー武雄温泉・佐世保であるため振り子車両とする必然性は低く、そうなると柔軟な運用ができる787系の存在感が高まるのは必須となろうか。

787系「かささぎ」
811系普通

長崎本線の普通となると817系2両編成のイメージが強いが、通勤ラッシュということもあってか811系の4両編成。正直811系が来ると思っていなかったので驚いた。

885系「みどり」

787系の「リレーかもめ」で武雄温泉に向かい、そこからは新幹線「かもめ」に乗車。短距離だったがやはり最新鋭の車両は乗っていて気分がいい。

かもめ号
新大村駅

今回は新幹線を新大村駅で下車して近くのバス停に、既に数人待っている人がいる。新大村駅は長崎空港の最寄り駅で、西肥バスの佐世保方面からの便が駅バス停に停まる他長崎市内方面のうち「昭和町・浦上経由」が近くの植松東バス停を経由するためこれも利用可能だ。
大村市は競艇により財政力があるとも言われており財政力指数は県都長崎市をも上回る0.63、また空港と新幹線(これは整備途上だが)、そして高速道路が揃ってもいる。そんな大村市の交通体系の完成形は新幹線が繋がり長崎ー福岡・京阪神への高速アクセスが完成したときだろう。

長崎空港入口

長崎空港は初めてではなく、2021年の年末に羽田行きのJAL搭乗時に利用したもののすっかり暗くなってからの利用ということで空港全体を見たのはこれが初めてだ。珍しく搭乗手続きを行うといつも通り展望デッキに上がり、しばしのスポッティング。

ソラシドエア ボーイング737-86N JA812X
J-AIR エンブラエルE190 JA252J「ミャクミャクJET」
離陸していくORCのATR42
ANA  ボーイング787-9 JA937A
JAL ボーイング767-346ER JA622J

普段ならタッチアンドゴーで保安検査に向かうのに手続きをしたのは他でもない、今回はJAL便として取ったORC便搭乗がお目当てだ。昨年はANA便としてもコードシェアしているJAC便に複数回乗ったが、今回はJAL派としては一種アウェーとも言えるORC便。同じスキームのEAS LLP体制に基づくコードシェアによってJAL便として予約・搭乗できるようになっている。
使用機材はデ・ハビランド・カナダ(→ボンバルディア) Dash8-Q200、現在オリエンタルエアブリッジで運航されている唯一のダッシュ8なのだがこの機体が登録されたのは3年少し前の2020年10月、しかし製造は1999年で約20年間アメリカの地域航空会社で勤めてきた。離着陸の多いこのタイプの機材ではそろそろ潮時なのだがこの頃保有していた同型のダッシュ8の老朽化が進んでいる中での即戦力として使用されている。その意図を考えると残された時間はあまり長くはないだろう。正直予約時にダッシュ8と知ったときには嬉々として予約を進めていった。

五島福江空港
オリエンタルエアブリッジ Dash8-Q200 JA803B

🛫DEP:NGS/RJFU
RWY14
🛬ARR:FUJ/RJFE
RWY03
ORC OC75
(NH4675,JL4075)
Planned:1140-1210
Actual:1149-1224
Oriental Air Bridge
🛩De Havilland Canada Dash8-200 DH8B
JA803B 529

48席あるATR42に対してダッシュ8は39席というのもあってか機内は満席、事前指定ができないこともあり珍しく通路側着席と相成った。雲の切れ間から島々を見ているうちに高度を下げていき、五島福江空港に到着。長崎県の離島はこれが初めて。
単純な往復ではなくこのあとの福岡便に乗るのだが、それが遅れているとのこと。Flightrader24で状況を確認してから念の為早めに保安検査を通って待機する。遅れてきたANA Wingsのダッシュ8はガラガラで、多めに見積もって3割程度だろうか。折返し便などの都合もあるだろうし一概には言えないが、単純にこの便だけなら先程の便と機材を交換してほしいくらいだった。

福岡行きのQ400

🛫DEP:FUJ/RJFE
RWY03
🛬ARR:FUK/RJFF
RWY16
ORC OC92
(NH4692,JL4092)
Planned:1320-1400
Actual:1337-1407
Oriental Air Bridge
(ANA Wings's Airplane)
🛩De Havilland Canada Dash8-Q400 DH8D
JA856A 4335

余裕のある機内からゆったりと五島列島や福岡の景色を眺めるフライト、しかもドリンクサービスもありてっきりこのような短距離便にはあるまいと思いこんでいたために嬉しいサプライズとなった。

離陸直後
五島列島を眼下に
機内は人も少なくゆったりと
西戸崎付近、渡船が港に着いたようだ
博多港のコンテナターミナル

というわけでまたもやってきた福岡空港、約3時間の乗継となるのでまずは腹ごしらえ…またしもラーメン滑走路に向かい「博多だるま DEPARTURE」にてチャーシュー麺を頂く、その後は保安検査の時間までスポッティング。ただ今回は逆光かつ太陽が低いために釣果は残念ながらイマイチ、直接見ている分には楽しいもののスマホカメラの限界というのはやむを得ない。

定番のチョイス
JAL エアバスA350-941 JA11XJ
JTA ボーイング737-846 JA348J

以前セントレアでJA350Jを撮影したこともあり、これでJTAのJAL転籍機は2機とも撮影となった。JTAのレア機というと「ジンベエジェット/さくらジンベエ」が注目されるところだが、ウイングレットが無地の元JAL機というのもマニア心をくすぐる…と言っても乗る側としては荷物棚が大きいなどの改良版である"Boeing Sky Interior"ではないので「ハズレ」かもしれないが。

J-AIR エンブラエルE170 JA223J
JAL エアバスA350-941 JA08XJ
FDA エンブラエルE175 JA09FJ

JA09FJは福岡空港初訪問時にも撮影した機体、その時は羽田から福岡便で九州入りして帰りは長崎空港。その旅の韻を踏むような再会だ。このJA09FJが旅立った頃には帰りの時間が迫ってきていた。東京へはJALのエアバスA350の3号機「エコのグリーン」ロゴの機体となる。

スポットインを見届け

保安検査を通って土産を購入し、後は搭乗の順番を待つだけ。と言ってもクラスJだと機内でも一番前なので搭乗は一番最後の組となり搭乗時には後ろ側のボーディングブリッジは閉じられていた。

搭乗前に、夕陽に照らされ

🛫DEP:FUK/RJFF
RWY34
🛬ARR:HND/RJTT
RWY34L
JAL JL322
(AY5830,HA5155,QR6823)
Planned:1700-1835
Actual:1713-1825
Japan Airlines
🛩Airbus A350-941 A359
JA03XJ 343

珍しく北に向かって滑走し博多湾上空を高度を上げながら旋回していく。その後は四国上空に向かっていき大阪や名古屋の南を通っていくおなじみのルートだ。

夕焼けの福岡市

日の入りと言うには少し早い時間に出て、しかし羽田着はとっぷり日が暮れたあと。個人用モニタに映る対気速度と手元のスマホで見るFlightrader24で表示されている対地速度の大きな違いに驚きながら飛んでいると羽田空港もあっという間だ。着陸直前には三浦半島、そして横須賀の街が見えてきた。48時間前にいた街が見えたとき、この旅は次の旅にバトンを渡す。

横須賀の街明かり

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